車いす体験、ここに気をつける!  資料編
                               井上嗣祥

@ 段差での介助はまず登りから!

 まず車いすの構造をつかませる。登りの段差で、車いすが直面する問題は「キャスター(前の小さな車輪)」が段差を乗り越えることができないということ。ほんの数センチの段差でも乗り越えるのは困難であることをよく見せること。
 子どもによっては、力任せに乗り越えようとすることも考えられる。
 車いす体験で陥りやすい問題点はここなのだ!

A 下りの段差で、シーンとさせる。 

「下りの段差の介助は、なぜ車いすを後ろ向きにして降りるのですか?」

・危ないから
・車いすに乗っている人が、車いすから落ちてしまうから。

実際にやってみれば分かる。
しかし、ここが大切なのである。

※車いすに乗っておられる方は、手の力も弱い方が多いのです。
みなさんは、車いすに乗っていたときしっかりとアームレスト(取手)を握っていましたね。
車いすに乗っておられる方は、これが難しいのです。手の力が弱いと、車いすにもたれることが唯一の支えになっているのです。
だから本当に怖いのです。
(※車いすに乗って、腕を交差して肩に乗せながら話す。)

→車いすに乗る姿勢は、両腕を交差して肩に乗せる。
 (この姿勢で体験することが大切なのである)

また、車いすで生活しておられる方のエピソードを話すことも有効である。

〜車いすで生活されている方のお話(車いすで生活されている、佐桑さん)〜

 ぼくを含めて、ほとんどの人たちは5cmの段差を越えることができないのです。僕は力がありません。左手は握力が0です。右手は胸から上がりません。よく将棋が好きで長くやっているんですが、長い付き合いの将棋仲間がつい最近、「駒を握ってさすとき、握ってさす右手を左手で支えるのはなぜか?」と聞きます。「それは手が延びないからだよ」というと、「知らなかったなあー、格好つけてやっているのかとずーっと思っていたよ」と言っていました。自分で生きていくなかで自然に身についたものや努力と工夫によって生活しやすいようにつくったものがたくさんあるんですよ。一つ一つ自分の障害を説明する人はいませんからね。(中略:井上)
 今日の勉強、これからの勉強をふまえて、まず声を掛けて何をしてほしいか聞き、どうすればいいのかを聞いてから行動に起こして欲しいと思います。


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