食堂車の椅子を作る












背ずり部 グンゼ水性ホビーカラー レッドブラウン(H47)に艶消しホワイト(H11)を少量 加える
座ぶとん部 グンゼ水性ホビーカラー クリームイエロー(H34)にレッドブラウン(H47)を少量 加える
じゅうたん グンゼMr.COLOR オレンジ(59)に艦底色(29)とクリアーレッド(47)を加える

 ナシ20形特急用食堂車は、日本車輌・日立製作所の両メーカーに内装デザインを任され、各々特徴あるデザインを完成させました。「手堅くまとめた」日車製に対し、日立製は「前衛的なデザイン」と評され、曲線を多く取り入れたデザインと明るい塗色の好ましいデザインです。この少数派・日立製ナシ20を模型化するため、天賞堂の食堂車椅子・テーブルセットの利用をあきらめ、逆三角形の背ずりのパイプ椅子40脚を自作しました。


 まず、模型化寸法の決定から始めました。寸法決定には「窓の外から不自然無くきれいに揃って見えるか」を最優先に考えることが重要だと思います。即ち、テーブルからどれぐらい頭を出すか、テーブルの大きさとのバランス、スケール通 りではない床の位置との不整合をどう誤魔化すか等々です。また、40個の量 産に適した製作方法の決定も重要です。


(1)部品1は0.2mm厚5mm幅の真鍮帯材 から切り出しました。まず、直角二等辺三 角形をニッパーでプチンプチンと切り出 します。 0.2mm厚なのでニッパーが楽 で正確です。そのあとニッパーとヤスリ で角を落とし、ノギスで計って幅 5mmに揃えました。

(2)部品2も4mm幅の真鍮帯材があれば 楽勝なのですが、市販の帯材は3mmの 次は5mmしか見つからず、仕方なく 5mmの帯材から前記と同様の方法で切 り出し、角にRをつけました。

(3)部品3と4はラジオペンチの銜えるところにマークをつけて、折り曲げました。身の回りにあるパイプ椅子を計りましたが0.3mm(実物で24mm)はほぼスケール通 りです。

(4)部品1を筆記用具などの丸棒に押しつけて、背中に合わせたRをつけました。0.2mm厚なので簡単です。

(5)部品1のRに併せて、部品3は山形の頂上部分を少し曲げておきます。そのあと、部品1と部品3をハンダ付します。ハンダ付はRにあった丸棒に両面 テープを貼り付け、その上に部品1を置いて行いました。

(6)0.3mm真鍮板に160コ(40脚×4本足)の0.3mm穴をあけます。座ぶとん部の塗装を窓から見せたかったので少し椅子を引いた下図の場所に固定しました。このために購入した電池駆動の超小型電動ボール盤が威力を発揮しました。

(7)部品1+部品3を2脚分づつ並べて高さ(床板から背ずりの上辺まで10mm)をよく揃え真鍮板の裏からハンダ付します。この高さを正確に揃えることがポイントです。

(8)次に部品4を2脚分づつ並べてベークライト板から作った治具を挟んで真鍮板の裏からハンダ付します。この治具により座ぶとん部の高さが揃います。

(9)部品2の裏をハンダメッキして部品4の上にハンダ付して完成です。従って、部品1と3、部品2と4、の各々は独立しています。

(10)塗装は1960年国鉄発行の20系パンフのカラー写真を参考に調色して行いました。

(11) 最初にマッハ模型のシールプライマーを吹きつけ、続いてじゅうたん色、次に背ずり部と座ぶとん部を筆塗りしました。最後にパイプ部分をマイナス時計ドライバーで磨き出しましたが、これが一番大変な作業でした。

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