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4年間の長い準備期間を経て、ようやく開催にこぎつけた個展の概要は以下の通り。兵頭喜貴・模造人体シリーズ第2弾
「金剛寺ハルナとその姉妹」
2007年4月4日(水)〜15日(日)
開館時間12時〜19時 月曜休廊会場:LOTUS ROOT GALLERY
〒160-0004 東京都 新宿区 四谷四丁目22 第二富士川ビル1F
Tel/Fax 03-3341-9341イベント開催日程
4月4日(水)18時より オープニング・桜の宴
4月7日(土)18時より 音楽と詩の夕べ
4月14日(土)18時より シークレットイベント出し物
変態エログロ写真(22枚)
変態エログロビデオ(テレビモニター、ビデオプロジェクター総計10数台で上映)
変態エログロジオラマ
個人的に収拾した趣味の品(主に医療関係)・
以下に個展期間中の日記を掲載させて頂く。
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4月1日 日曜日 曇り
ついにこの日がやって来た。そう一大行事の搬入だ。とにかくトラックに荷物を積めるだけ積んだ。ほとんど引越級の荷物量、明らかに過積載だ。しかも、あてがわれたレンタカーが、今までにないボロ車なので全く走らない(運転手のS君談)。この物量大移動によって、昨年末以降、爆発的に増えた機材やガラクタで埋め尽くされた部屋が、すっきりしたのはいいが、先日、取材のため大掃除したばかり部屋は、早くも廃墟のように荒れ果てている。部屋の様子がすっかり変わり、猫も落ち着かない様子だ。不吉の前兆か、我が家の宝、テレビモニターの最高傑作プロフィールがいきなり故障した。ブラウン管や基板といったメインデバイスではなく、単に主電源のスイッチが壊れただけのようだが、あんな重い物をどうやって修理に出せばいいのか。
・4月2日 月曜日 曇り
準備作業初日、正午過ぎから設営作業を行う。布団干し用の物干し台と棹を組み合わせ、会場の中央に小屋を組んだ時点で時間切れ、帰宅した後、深夜まで販売物の量産、ビデオの編集作業を行い午前2時頃就寝。
ここが今イベントの主舞台となる。・ 4月3日 火曜日 雨
準備作業2日目、朝8時より会場入りし、大量のAV器機の設置、人形の設置、写真の展示作業をこなしていく。大半は1人だけの孤独な作業、しかもその作業量が半端ではないため、やっているうちにどんどん気が滅入ってくる。ハロゲンの照明で写真を照らし出すと、思いの外、写真の立体感が際だち、4年間の苦労が報われたことが、この日の唯一の救いであった。
写真中央が、大西みつぐ先生を魅了した和装マネキンにして生人形の末裔・ 4月4日 水曜日 曇り後雨
ついに初日、しかし準備はまだ終了していない。朝8時に会場入りし、床に散乱した大量の物品の整理、掃除、販売品の用意とただでさえ忙しいのに、DVDプレーヤーやらD−VHSデッキが尽くトラブルを連発し(自宅で動作確認したさい問題なく作動したDVDプレーヤーが3台も機能不全を起こし、H社のデッキでLS3録画したテープかP社のデッキでは再生出来なかった)、その善後策を講じるのに四苦八苦しているうちに、いよいよ開展時間が迫ってくる。何とか最低限の格好は付き、軌道に乗ったところで、雷が鳴り響き、大雨が降り始める。しかし、それにも関わらずオープニングにはたくさんの方が駆けつけてくれた。また、著名な写真家である大西みつぐ先生にもお誉めの言葉を頂いた。特に先生は廃業した呉服屋から引き取った和装マネキンに並々ならぬ興味を抱いていたようであった。
・4月5日 木曜日 晴れ
既に2日目だが、まだ準備は終わっていない。8時過ぎには会場入りし、トラブルを起こしたAV器機の入れ替え、D−VHSをあきらめアナログ方式へのダビング、絵葉書の販売所の設置等、まだまだやることは山積みだ。午後、KBSの取材班がやって来たが、公共放送にそぐわない内容であることからか、即座に撮影中止が決定してしまう。事前に予想した通りであったが、先日自宅で撮影した絵だけでは、日本が世界に誇るべき文化が半島の民に適切に伝わらないことは必至と思われたため、自作のDVDを買ってもらい、その映像を使って頂くことにした。
随分と熱心に見入っている方がおられたので話を聞くと、自分のHPを見て、つい最近ソフビ人形を購入されたのだとか。これにはさすがに腰を抜かす程驚いた。すかさず、たまたま来展しておられた人形ユーザーTさんの口からも「入口が間違っているでしょう」と突っ込みが入ったが、全くその通りである。「もう少し頻繁に更新出来ませんか」とせかされ、このところのネット上の活動の停滞傾向を反省させられもしたが、すでに自分の関知せぬところで、重大な影響が生じていることを知り、少なからず心を揺り動かされる。
こちらはサービスでやっているというのに、一時期、ネット上の反応と言えば、キチガイとカルトによる謀略・嫌がらせばかりで、すっかりやる気を無くしていたのだが、直にこういう反応が返ってくるのは本当にありがたい。会場近くの居酒屋でK氏と100氏と飲み、深夜に帰宅、そのまま就寝する。
ハルナの妹アオバ・
4月6日 金曜日 晴れ
個展3日目、I藤君がやって来たが、余りに容姿が変化していて、一目で彼だとは判断出来なかった。呆れる程にメタボリックな体型にうざったい髪型、脂身の塊のようなしつこさは、いかにもギャンブル番組の製作スタッフに相応しい。運が良いのか、悪いのか、先日、ギャンブル番組の撮影中、ハンググライダー場から転落、木に引っかかり一命をとりとめたが、肋骨を折り療養中だそうだ。そんな彼に「兵頭さん、今が絶頂なんじゃないですか。この後死ぬんじゃないですか」と言われてしまったが、実は自分もなんとなくそんな気がしていたのだ。正直言って、今後、今回のイベントを上回る仕掛を用意出来る自信はない。ここまで大規模なイベントが可能になった背景には、ここには書けない様々な経緯と幸運が介在しているからだ。それに、持てる力を完全に使い果たし、抜け殻のようになっているのは確かだ。
夕方やって来た写真家の方に、いたく気に入られ「是非頑張って生き残って欲しい」と近々営業するつもりだった某編集部に紹介して頂く。非常にありがたい話だが、先日のヴァニラ画廊の件にしろ、今回の件にしろ、少し話が出来過ぎている。運気はますます上昇つつあるのか。あるいはI藤君の言うとおり、今が絶頂なのか。
ギャンブル専門チャンネルの雇われディレクターI藤君
これでも少し痩せたらしい。・ 4月7日 土曜日 晴れ後曇り後雨
個展4日目、客が集中する土曜にも関わらず、客足は思った程伸びない。KさんとSさんがやって来たが、自分より年長のお姉様方が、「怖い、怖い」と半べそかいて帰っていかれた。Kさんは「兵頭さんは芸術作品を作るために人形を使っているだけですよね」と懸命に兵頭という人間をKさんの価値観の中に位置付けようとされていたが、残念ながら自分は芸術なんて志向していないし、写真やビデオ画像を撮影するためだけに人形を使っているわけでもない。もっとも、最終的に出力される前提が無ければ、高価な人形を3体も購入してまで、この世界を極める努力をすることは無かったであろう。人形と写真は、今の自分を衝き動かす両輪みたいなもので、そのどちらが優位かと問うのは、鶏が先か、卵が先かを議論するようなものだ。
夕方、人形達の製造元であるオリエント工業のスタッフの方が見えられ、陣中見舞いに新型のホール(人形に取り付ける人工性器・新型のシリコン素材は想像を絶するまでに柔らかい)を頂く。さすがに製造元の方に観覧して頂くのは、気恥ずかしい思いもあったが、世界的にも例のない高度な仕事を達成している自負もある。ありがたいことに、その思いは伝わったようで、えらく感激され、感謝される。こういう作り手冥利に尽きる瞬間があるからこそ、金にも社会的地位にも繋がらない仕事が続けられるのだ。
夜はかねてより予定していた「音楽と詩の夕べ」を実施、YOKOさんの詩の朗読に続き、アニュ君の弾き語り、アユちゃんのフルートと多様かつ豪華な布陣だ。おそらく、YOKOさん以外にあの会場の状況に相応しい朗読を出来る人間はいないだろうし、「こんなのでいいんですか」と照れながらフルートを吹くアユちゃんの姿はたまらないものがあった。4年振りに再会したY川とM上の店で飲み、深夜に帰宅する。
YOKOさんの詩の朗読・
アニュ君の弾き語り・
アユちゃんのフルート
彼女にはこの混沌とした世界を浄化する役目を果たして頂いた。・ 後編へ続く ・ トップページへ戻る