| 奥様入院日記-入院前日 | ||
| 後日、追加検査結果を聞きに行く予定だったが、病院から電話が入った。腫瘍マーカーの数値が400台に下がったので、先生達で話し合ったところ経過観察という意見も上がり、手術前にもう一度相談したいという。丁度、田舎から母が手術をするものとおもって上京していたので3人で話を聞きに行った。夕方4時ごろ病院についたが、外来診療が午前中で終わる診療棟はガランとしていて、とても殺風景だ。午前中は大病院そのもので、あんなに人がいるのにな。なかなか先生の手が空かず、結局会えたのは5時ごろだった。
3人で診察室に入り先生の説明を受ける。すい臓などほかの病気で高くなるマーカーが正常値に入っているので、まず間違いなく子宮の病気であろうという。そのとき「お腹をあけないと確実だとは言えませんが。。。」といいながら先生が口にした病名は子宮腺筋症。先生は子宮を摘出してしまえば元に戻せず、ほかの悪性腫瘍の可能性も下がったので、念のため経過観察も提案するために今日の場を用意してくださったようだ。が、経過観察といっても1年以上前から辛い症状が出ているわけだし、症状をなくす別の有効な治療法があるわけでもない。それに子宮が原因で腫瘍マーカーが高いのであれば、手術すればこの値が下がるはずだ。悪性腫瘍の可能性は低くなったとはいえ、確実ではないから悠長に経過観察する気にはなれなかった。で、やっぱり手術してもらうことに。次の日、予定通り入院となった。 お話をしている最中に、先生の携帯(病院用のPHS)が鳴り、話が何回も中断された。当直って結構忙しいのね。電話口で 「この携帯、性能が悪いから、そちらの声がよく聞こえないんですよ」 病院用PHSって電波を弱くしているので聞こえにくいんだろうか。 ところで、入院にあたって、私は個室を勧めた。妻は何にも考えていなかったようで「考えてみる。。。」と答えただけだった。その後、妻はいろんな人に話しを聞いてまわり、ほとんど全員から「入院するなら個室」を勧められたそうだ。私も個室のほうが気が楽だし、滅多にある出来事でもないので、少々高くついても個室のほうがいいだろうと再度勧めて妻もその気になったようだ。YR病院には個室は2種類あり、プラス1万5千円の個室と、プラス2万5千円の特別個室がある。まずは個室であることが肝心なのだからプラス1万5千円の個室にしようと病院からもらった入院案内を家で見ながら決めていたので、 私:「先生、個室がいいんですが」 この短い会話中に私は一生懸命計算していた(算数レベルである)入院予定は10日だから1万5千円だと15万円高になる。2万5千円だと25万円だ。その差は10万円。うーん、だからといって大部屋を選択する手はない。25万円がどれくらいの価値か、ピンとこないので過去のイベントに照らし合わせてみる。そーかー、この前買ったノートPCが22万円だったな。海外旅行にちょっと行けば一人25万円ぐらいだよな。一生に何度もある出来事でもないので、すぐに納得してしまった。 その後、手術に伴う危険性や輸血の危険性など、いろいろ説明を受けた。話は単刀直入で、お腹を開いて病状が悪ければ卵巣を取ったり、腸とくっついていれば腸も取っちゃうし、尿道が近いから傷つくかもしれないし、卵巣だって1個は残すけど取っちゃうかもしれないし、たまーに足が麻痺してしばらく動かないこともあるし、などなど。昔はこれほど説明しなかったそうだが、最近は後で「そんなこと聞いていないよぉ」ってことにならないよういろんな可能性を全部説明するそうだ。聞いているうちに、「じゃ、手術止めます」という人も中にはいるらしい。一番気にしていた輸血だが、この手の手術では輸血することはごく稀で、万が一1000ccぐらい出血した場合には輸血するという。最近、輸血で肝炎に感染するニュースが騒がれているので、できれば輸血は避けたい。そんなときにはあらかじめ自分の血を採血しておいて手術に使う自己血という手もあるが、ほとんどの場合、役に立たずに捨てるのでもったいないから先生は嫌いな方法だそうな。 1時間ほどお話しただろうか。明日は入院だ。家に帰って必要なものを揃える。奥様は私を一人家に残すのが心配で、洗濯から部屋の片付けまで家事をこなして、さらに入院準備までしていた。手術で心配だろうにたいしたものだ。 つづく。。。 |
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