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アンティーク本、シェイクスピア、聖書、


No. 4719 革張り装丁 The Church of England コモン プレイヤー&HYMNS with レザーケース
レザーケースの大きさ 9.7cm*6.3cm*2.9cm、全体の重さ 151g、英国製、一万六千円
コモンプレイヤー(Common Prayer)とは英国国教会のお祈りに使う本のことを言います。 また、HYMNS(ヒムス)とは教会での礼拝に使う聖歌集です。

ヒムスの目次を見ると、Advent, Christmas, Epiphany(東方の三賢人がベツレヘムで誕生したキリストを来訪したことを祝う日で1月6日、クリスマス後の12日目に当たり、Twelfth Dayとも言う), Easterなど一年間の行事毎で、英国の人々の暮らしの根っこになっている部分が分かって楽しめます。

収納用の専用レザーケースにはほつれもありますが、よく二冊の本を守ってきたようです。 二冊ともまず良好なコンディションに保たれてきております。 それと同時に、元々の持ち主が熱心に教会に通うタイプの人でなかったらしいことも、このアンティークにとってはよかったようです。
革張り装丁 The Church of England コモン プレイヤー&HYMNS with レザーケース


No. 4420 Mr. Punch and The Arts、 with 233 Illustrations & Frontispiece in Colours (The New Punch Library シリーズ第6巻) SOLD
縦 20.4cm、横 16.2cm、厚さ 2.4cm、重さ 660g、ページ数 240ページ、布張り装丁本、1935年 London、The Educational Book Company Ltd刊、Made and Printed in Great Brieain by R & R Clark Ltd Edinburgh、一万二千円
布張り装丁のしっかりした本です。 読み物もありますが、全ページにわたってパンチのイラストだらけで、合計で240ページの中に233のイラストが含まれており、見ごたえがあります。 パンチ素描画の中でも、この巻のテーマは芸術となっており、昔のイギリスがまるごと分かり、見て楽しめる本は嬉しいものです。 

ヴィクトリアン終り頃からエドワーディアン、そして1920年頃までのイギリスにおける芸術の様子がわかるアンティークな資料です。 この本は英国アンティーク研究のありかたの一つとしてお勧めしたいと思います。 

パンチはイギリスのユーモアを集約していると言われます。 以下にありますいくつかイラストと解説で、イギリス流のユーモアやウィットの一端をご紹介してみましょう。 

英国アンティーク情報欄にあります「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。 また、パンチ素描画集の全巻についてはこちらをご覧ください。
Mr. Punch and The Arts、 with 233 Illustrations & Frontispiece in Colours (The New Punch Library シリーズ第6巻)


上がオールドスタイルで、下はニュースタイルとあります。
左から俳優、作家、画家の昔と今で、「The Decline in Our Club Personalities」と題名があります。 個性の衰退が嘆かれた風刺画です。


とても有名な俳優がサインを書きながら:「私の親愛なる友人ーー、ええっと、お名前はなんと言われましたっけ?」


本屋の店員:「旦那、ぺブルはもう読まれましたか? この本はよく売れましたよ。」
ぺブルの著者:「そうかね。 私でもそのぐらい書けそうに思ったがね。」
本屋の店員(いつでもお客さんに口を合わせることに慣れているので):「そうですよね。ええ、実際のところ、私も、うちの子供でも書けそうなもんだと思うんですよ。」


No. 5683 The New Punch Library シリーズ 一部 SOLD
布張り装丁本、1935年 London、The Educational Book Company Ltd刊、Made and Printed in Great Brieain by R & R Clark Ltd Edinburgh、一冊 一万二千円

イギリスの笑い、ユーモア、風刺(Sarcasm)といえば、やっぱりその代表はパンチとなりましょう。
どの巻も200以上のイラストが含まれており、ページ数や本の構成はNo. 5684 『Mr. Punch in The Family Circle』とほぼ同じです、ご参考ください。
ご興味の巻がありましたら、内容紹介のサイトアップを急いでみますので、ご連絡ください。

1. Mr.Punch's Cavalcade : A Revue of Thirty Years、一冊あり
2. Mr.Punch in Mayfair、SOLD
3. Mr.Punch in the Family Circle、SOLD
4. Mr.Punch After Dinner、一冊あり
5. Mr.Punch's Children's Hour、SOLD
6. Mr.Punch and the Arts、SOLD
7. Mr.Punch and the Services、一冊あり
8. Mr.Punch with Hourse and Hound、一冊あり
9. Mr.Punch's Theatricals、一冊あり
10. Mr.Punch in Scotland、SOLD
11. Mr.Punch's Goes Motoring、一冊あり
12. Mr.Punch's Country Manners、SOLD
13. Mr.Punch in Holiday Mood、一冊あり
14. Mr.Punch on the Links、SOLD
15. Mr.Punch in London Town、SOLD
16. Mr.Punch on His Travels、SOLD
17. Mr.Punch and Toby's Friends、SOLD
18. Mr.Punch's Sports and Pastimes、一冊あり
19. Round the Year with Mr.Punch、SOLD
20. Mr.Punch in War Time、SOLD

英国アンティーク情報欄にあります「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。
パンチ 挿絵集 Mr. Punch and Toby's Friends、With 245 Illustrations & Frontispiece in Colours (The New Punch Library シリーズ第17巻)


No. 5710 Mr. Punch on His Travels、With 256 Illustrations & Frontispiece in Colours (The New Punch Library シリーズ第16巻) SOLD
縦 20.4cm、横 16.2cm、厚さ 2.4cm、重さ 658g、ページ数 240ページ、布張り装丁本、1935年 London、The Educational Book Company Ltd刊、Made and Printed in Great Brieain by R & R Clark Ltd Edinburgh、一万二千円
布張り装丁のしっかりした本です。 読み物もありますが、全ページにわたってパンチのイラストだらけで、合計で240ページの中に256のイラストが含まれており、見ごたえがあります。 パンチ素描画の中でも、この巻のテーマは旅となっており、昔のイギリスがまるごと分かり、見て楽しめる本は嬉しいものです。 

タイタニック号のような豪華客船の旅、鉄道旅行のコンパートメントの様子、エキゾチックな外国旅行、そして自動車による旅行まで、ヴィクトリアン終り頃からエドワーディアン、そして1920年頃までのイギリスにおける旅の様子がわかるアンティークな資料なのです。

パンチはイギリスのユーモアを集約していると言われます。 以下にありますいくつかイラストと解説で、イギリス流のユーモアやウィットの一端をご紹介してみましょう。 

この本は英国アンティーク研究のありかたの一つとしてお勧めしたいと思います。 この巻でも文章コンテンツの中に、プーさんでおなじみな英国の児童文学者 A.A.Milneの文章もあります。

英国アンティーク情報欄にあります「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。


大型定期船の出航風景です。

右のイラスト: Old Lady (Seeing friends off). They'll soon be starting now, my dear. Both funnels are smoking and they wouldn't want two fires just to cook lunch.
老婦人が友人を見送りながら、「あら、もうすぐ出航のようね。 両方の煙突がモクモクして、二つも火を焚いて、ただお昼ごはんを作ってるってわけでもないでしょう?」


No. 4120 オリーブの木 エルサレム クロス彫り New Testament (新約聖書)
縦 12.2cm、横 7.9cm、厚さ 2.1cm、重さ 150g、1942年 英国製、総ページ数 384ページ、Printed at the University Press, Oxford、一万七千円
今から七十年近く前に作られた新約聖書で、オリーブの板にはエルサレム クロスが深く彫り込まれ、木目の味わいとともに趣があります。 表側に加えて裏面もオリーブの木で、厚みが4ミリほどもある板なので、かなりしっかりした雰囲気です。 オリーブ板の扉を開くと写真二番目のように、「To My Darling Wife」とありますので、奥様へのプレゼントであったようです。

製作は「British and Foreign Bible Society」になり、1942年に Oxford University Press で印刷されています。 多色刷りでないのは対独戦争中という当時の時代状況を反映しているのかも知れません。 当時のイギリスはドイツに押されて大変でした。

柄先に見えるクロスはエルサレム クロス、あるいはクルセーダーズ クロスと呼ばれます。 11世紀の終りに第一回十字軍がセルジュクトルコに侵攻して、エルサレム王国や十字軍諸国家を建設した当時より、十字軍(Crusader)旗印に使われてきたクロスになります。

中表紙には新約聖書がイギリスで作られた経緯が説明してあって、「Translated out of the Original Greek : and with the former Translations diligently compared and revised by His Majesty's special command A.D.1611.」とあります。 英国における聖書翻訳の略史ともいえる記述で興味深く思います。
オリーブの木 エルサレム クロス彫り New Testament (新約聖書)


No. 4017 Bible Gems / A Birthday Text Book 
縦の長さ 11.4cm、横の長さ 8.7cm、厚さ 1.6cm、重さ 125g、エドワーディアンの英国製、250ページほど、一万二千円
バイブルの金言集が365日分付いたバースデーブックです。 表に見える白いお花はレリーフ状に立体感があって、下の方にはアイビーが見えています。  扉を開くと、1911年にウォーカーさんがプレゼントしたと記されていて、エドワーディアンのバースデーブックとはこういうものかと手にしました。

私のおばあちゃんが格言付きの日めくりカレンダーを愛用していたことを思い出しましたが、このアンティークはそうした品のイギリス版ということでしょうか。 なにやら愛着を覚えた次第でした。

写真五番目のように、見開きの各ページには三日分のカレンダーと、それぞれの日々にバイブルからの言葉が掲載されています。 所々にメモ書きがありますが、総じて余白が多い状態で、365日のうちの九割以上は綺麗なままです。 ページをめくっていったら、中に押し花が入っていました。 そのままにしてあります。

ページはうってありませんが、見開き二ページで三日分であることから、序文や若干の余白ページを含めて、全部で250ページほどの本になっています。

19世紀後半からしばらく、ヴィクトリアンやエドワーディアンのイギリスでは、当時の自然主義的傾向にアイビーがよくマッチした為、バルコニーやガーデンファーニチャーに絡まるアイビーが大変好まれました。 アイビーは蔦がしっかりと絡まることから、Fidelity(忠実ないしは誠実)、Friendship(友情)、あるいはMarriage(結婚)を象徴するモチーフとされます。 そしていつも緑であることから、Immortality(不滅)や Eternal Life(永遠の魂)を表すクリスチャンモチーフともなっています。



36. イギリスの学習参考書から眺めた英国における古典教育 (シェイクスピア 英語原典の読み方)英国アンティーク情報欄の記事です。)
小中学生向け学習参考書の一部をご紹介して、世界の古典ともいうべきシェイクスピアに親しむ方法を考えてみます。



No. 5941 アイボリー張り装丁 The Church of England コモン プレイヤー & ヒムス SOLD
本のサイズ 11.8cm*7.8cm*1.8cm、重さ 162g、ページ数 : Common Prayer 334ページ、HYMNS 247ページ、英国製、一万八千円
アイボリー装丁のコモン プレイヤー & ヒムスで珍しい品と思います。 この本はケンブリッジ ユニバーシティー プレスが出しています。 本は二部構成となっており、前半部分のコモンプレイヤー(Common Prayer)とは英国国教会のお祈りに使う本で、後半部分は教会での礼拝に使う聖歌集であるヒムス(HYMNS)になっています。 

ヒムスの目次を見ると、Advent, Christmas, Epiphany(東方の三賢人がベツレヘムで誕生したキリストを来訪したことを祝う日で1月6日、クリスマス後の12日目に当たり、Twelfth Dayとも言う), Easterなど一年間の行事毎で、英国の人々の暮らしの根っこになっている部分が分かって楽しめます。

クロスの縦棒を「I」として、「HとS」に組み合わせてあります。 これは IHS=Iesus Hominum Salvator=Jesus Savior of menという意味で、日本語にすれば「イエス、我らの救世主」となります。

元々はギリシャ語でイエスを表す「IHΣ」に由来していますが、ギリシャ語からラテン語経由で英語に伝わってくる途中で、Σシグマの文字が誤記されて、「IHS」と伝えられたとのこと。 さらにはその後になって再解釈が加味されて、Iesus Hominum Salvator(=Jesus Savior of men)にまで、意味合いが付け足されていった経緯があり、メッセージ性を帯びる記号となって、今日に至っています。



No. 5684 Mr. Punch in The Family Circle、With 234 Illustrations & Frontispiece in Colours (The New Punch Library シリーズ第3巻) SOLD
縦 20.4cm、横 16.2cm、厚さ 2.4cm、重さ 666g、ページ数 240ページ、布張り装丁本、1935年 London、The Educational Book Company Ltd刊、Made and Printed in Great Brieain by R & R Clark Ltd Edinburgh、一万二千円
昔の暮らしのあり方として、メイドさんとの遣り取りなど多く出てくるのはこの巻の特徴です。 読み物もありますが、全ページにわたってパンチのイラストだらけの本で、合計で240ページの本に234のイラストが含まれており、見ごたえがあります。 パンチ素描画の中でも、この巻のテーマは家族の出来事ということです。 

ヴィクトリアン終り頃からエドワーディアン、そして1920年頃までのイギリスの様子がわかるアンティークな資料です。 結婚式の様子から、家族の団欒、日常のひとコマから旅の様子など、昔のイギリスがまるごと分かり、見て楽しめる本は嬉しいものです。 

パンチはイギリスのユーモアを集約していると言われます。 以下にありますいくつかイラストと解説で、イギリス流のユーモアやウィットの一端をご紹介してみましょう。 

この本は英国アンティーク研究のありかたの一つとしてお勧めしたいと思います。 この巻でも文章コンテンツの中に、プーさんでおなじみな英国の児童文学者 A.A.Milneの文章もあります。

英国アンティーク情報欄にあります「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。
パンチ 挿絵集 Mr. Punch in The Family Circle、With 234 Illustrations & Frontispiece in Colours (The New Punch Library シリーズ第3巻)

「やあ実際、君の新しい帽子を見るといつも笑っちゃうんだがね。」
「そうなの? じゃあ次回はお勘定書が来た時にかぶってみるわ。」

目の玉が飛び出るような請求書がまわってくるということでしょう。


No. 5603 『真夏の夜の夢 (A Midsummer-Night's Dream)』  Bell's Shakespeare for School シェイクスピア本
縦 17.2cm、横 10.9cm、厚さ 1.3cm、103ページ、重さ 184g、1920年 George Bell & Sons ロンドン、一万四千円
イギリスの劇作家シェイクスピア作の喜劇 『真夏の夜の夢 (A Midsummer-Night's Dream)』のアンティーク本で、写真二番目にあるように、今から八十七年前の1920年に出版されています。 長い槍とチェーン、そしてバラの紋章がレリーフになった布張り装丁がよろしくて、古めかしい感じが気に入りました。 ちなみにこのバラはチューダー ローズです。 

出版元は以前にご紹介した George Bell & Sons と同じで、基本的な構成や Byam Shaw の挿絵などは踏襲されており、挿絵の美しさがポイントになっていることは変わりません。 

違いはこちらの本が Bell's Shakespeare for School シリーズの一冊となっていることです。 より詳しい解説(写真八番目と九番目)と、学習参考書的な「Notes, Hints and Questions」が充実しているところは興味深く思います。 ところどころに書き込みがありますが、これは元の持ち主が勉強熱心であったことの現われで、アンティークの味わいのうちでしょう。

写真三番目は第一幕の始まり部分で、合計五幕構成の各幕始めにはそれぞれに違っていて楽しめるちょっとした挿絵があります。 その他に写真四、五、六、七のような大きな挿絵があるのも嬉しいところです。 

挿絵を描いている Byam Shaw はヴィクトリアン後期からエドワーディアンの頃に活躍したラファエル前派の画家ですが、シェイクスピアの挿絵画家としても人気がありました。 1910年には Byam Shaw School of Arts を創立し、このアート・スクールは芸術分野においては世界でも有数な Central Saint Martins の一部になっています。

『真夏の夜の夢』のディミトリアス(Demitrius)のせりふに関しては、『シェイクスピア英語原典の読み方』の解説記事もご参考ください。

それから、私が使っているシェイクスピア読解法を一つご紹介しておきましょう。 やっぱり一番簡単なのは、まずDVDで見ることではないかと思います。 例えば最近 『The Tempest』、The Shakespeare Collection、BBC版を見ました。 1970年代後半にイギリスのBBCがシェイクスピアの作品をテレビ化した一連の作品集のDVDが出ています。 せりふはシェイクスピアの台本通りですし、字幕も出ることから、少しの時間で一通りの理解は進みます。 映像で見終わってから、あらためて書物を紐解くと、初めは難しく思えたシェイクスピアの原典も意外に早いこと読めるものです。

シェイクスピアなら過去に何回も映画化されている作品もありますので、お好みで気に入ったDVDを選ばれたらよいでしょう。 先日はマイケル・アルメイダ監督の『ハムレット』(2000年)を見ました。 現代のニューヨークを舞台にしたハムレットなのですが、これもせりふは原典通りで、楽しみながら役に立ちましたので、お薦めしたいと思います。




No. 5425 ヴィクトリアン 革張り装丁本 The Book of Common Prayer (コモン プレイヤー) SOLD
縦の長さ 10.3cm、横の長さ 7.5cm、厚さ 3.5cm、重さ 203g、1866年 ロンドン、三万六千円
コモンプレイヤー(Common Prayer)とは英国国教会のお祈りに使う本で、今から百四十年以上前の1866年に、ロンドンの「Barritt and Co.」が出したヴィクトリアン革張り装丁本になります。

周りにはブラスの枠組みがあって、さらに写真五番目のように裏側にはブラスの橋渡しがあって、きっちり閉まる仕掛けなので、とても古いアンティークではありますが、本の形がしっかり保たれて現在に至っています。 それと同時に、元々の持ち主が熱心に教会に通うタイプの人でなかったらしいことも、コンディション良好な理由の一つになっているようです。

総ページ数は千ページほどあると思いますが、ページが記されていないので分かりません。 これもヴィクトリアン中期の特徴でしょう。

「Church of England & Ireland」とあるのは、アイルランドがイギリスから独立する前の品であるためで、「Church of England 」のコモンプレイヤーと考えて差し支えありません。

この品が作られたヴィクトリア時代については英国アンティーク情報欄にあります 「14.Still Victorian」や「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。 



No. 5602 New Testament & References Maps (新約聖書、参照地図12枚付)
縦 16.9cm、横 11.7cm、厚さ 1.2cm、重さ 187g、本文 226ページ、他にカラー地図 12ページ、地図用索引 8ページ、1906年 ロンドン、一万八千円
写真五番目にあるように、1906年に行われた聖書関連の試験で優秀な成績を修めたご褒美として、教育委員会から授与された書物です。 授与された人は、既に十分な聖書の知識があった為か、あらためてこの本を熱心に読み込むということはなかったようです。 おかげで、百年以上前の本でありますが、良好なコンディションのまま今日に至っています。

この本の優れた特徴は巻末に付いた12枚の歴史地図(写真四番目)と、詳細な地図用索引 8ページにあります。

Map 1: THE ANCIENT WORLD, showing the distribution of the posterity of Noah.
Map 2: ARMENIA, with Assyria, Babylonia, &c., in the Patriarchal Age.
Map 3: CANAAN, in the Patriarchal Age.
Map 4: The PENINSULA OF SINAI, with PART OF EGYPT; illustrating the Journeys of the Israelites from Egypt to the Promised Land.
Map 5: CANAAN, as divided among the Tribes.
Map 6: THE DOMINIONS OF DAVID & SOLOMON
...
...
Map 11: THE ROMAN ENPIRE in the apostolic age.
Map 12: Map illustrating the Journeys of The Apostle Paul.

そして地図用索引から1050地点が検索できるようになっていて、およそ聖書関連の地名なら、かなりの部分が巻末地図上で特定できるようになっているのは素晴らしいことです。 聖書研究用に一冊あったら便利な本と思います。

また、写真三番目の目次にあるように、219ページから8ページにわたって、こちらもかなり詳細な関連年表が付いています。
P.219 Chronological Summary of Bible History from The Creation of the World to The Destruction of Jerusalem



No.5618 The Church of England コモン プレイヤー&HYMNS
縦の長さ 12.0cm、横の長さ 8.4cm、厚さ 2.4cm、重さ 162g、総ページ数 630ページ、1950年代 ロンドン、一万二千円
カバーには破れもありますが、中身のコンディションはとてもよいコモンプレイヤー&ヒムスです。 カラーの挿絵が多くて気に入りました。 私は写真五番目にあるHeads of Angels (Reynolds)が好きですが、写真四番目のブリューゲル Adoration of the Kingsもあります。 

他にThe Light of the World (Holman Hunt)、The Adoration of the Kings (Mabuse)、S.John and the Lanb(Murillo)、The Crucifixion(Raphael)、The Virgin Adoring (Perugino)、Christ in the Carpenter's Shop (Sir J. Millais)等のページがあって、挿絵が豊富なことはよいでしょう。 

本は二部構成となっており、前半部分のコモンプレイヤー(Common Prayer)とは英国国教会のお祈りに使う本で、後半部分は教会での礼拝に使う聖歌集であるヒムス(HYMNS)になっています。 

後半のヒムスを見ていくと、Advent, Christmas, Epiphany(東方の三賢人がベツレヘムで誕生したキリストを来訪したことを祝う日で1月6日、クリスマス後の12日目に当たり、Twelfth Dayとも言う), Easterなど一年間の行事が追えて、英国の人々の暮らしの根っこになっている部分が分かって楽しめます。



No. 5190 新約聖書
縦 12.0cm、横 7.8cm、厚さ 2.1cm、重さ 154g、1943年 英国製、総ページ数 384ページ、Printed at the University Press, Oxford、一万七千円
表紙と裏表紙はオリーブの木で、厚みが4ミリほどもある板なので、かなりしっかりした雰囲気です。 製作は「British and Foreign Bible Society」になり、1943年に Oxford の University Press で印刷されています。 

多色刷りでないのは対独戦争中という当時の時代状況を反映しているのかも知れません。 1943年ごろのイギリスはドイツに押されて大変でした。

写真三番目にあるキングからのメッセージは日付が1939年9月15日になっているので、現女王エリザベス二世の父君にあたるジョージ六世からの序文になります。

「王位を賭けた恋」で有名なエドワード八世が劇的な退位を遂げた後に、急遽1936年に英国王になったのがジョージ六世でした。 ご本人も自分が国王向きなパーソナリティーであるとは思っていなかったようで、それまでに国王になる準備がまったく出来ていなかったこともあって、初めのうちは周囲からも大丈夫だろうかと心配されました。 ところがその後の対ドイツ戦争中に、側近たちがバッキンガム宮殿からの疎開を進言したのに、それを拒んで、爆撃を受けるロンドンから執務を続けたことで、国民の人気が上がりました。 戦争中のロンドンはしばしばドイツの爆撃機が来たり、さらにはV1やV2と呼ばれるミサイルまでもが飛んでくる危険な状況でありました。 そんな中でロンドンにあって英国民を鼓舞し続けたジョージ六世の評価が上がったのは当然と言えば当然でしたが、さらには王妃や子供たちを大切にする理想的な家庭の夫であったことも、「良き王」として英国民の尊敬を集める理由となったのでした。

中表紙には新約聖書がイギリスで作られた経緯が説明してあって、「Translated out of the Original Greek : and with the former Translations diligently compared and revised by His Majesty's special command A.D.1611.」とあります。 英国における聖書翻訳の略史ともいえる記述で興味深く思います。


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