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No. 5442 スターリングシルバー 丸型インゴット ペンダントヘッド
直径 2.2cm、厚み 6mm強、重さ 12g、ライオンパサントの横幅 5mm、1979年 ロンドン、一万二千円

通常の銀製品よりも大きなホールマークがしっかりと刻印され、ブリティッシュ スターリングシルバー ホールマークの見本のような丸型インゴットのペンダントヘッドです。 

このペンダントヘッドは銀の重みを感じて、英国のシルバーホールマークのデザインそのものを楽しむ趣向のアクセサリーと言えましょう。 スターリングシルバーを示すライオンパサントは横幅 5ミリの大きさがあって、ブリティッシュホールマークしては、かなりの大きさになっています。

写真のペンダントヘッドはホロー(中空)構造で、内部の銀稠密度は50%と推計されます。 ただしホロー構造とは言っても、持った感じはかなりのしっかり感があります。 ペンダントヘッドの内部の様子について考えてみる機会がありましたので、皆様にもご紹介させていただきましょう。

底面の半径が1.1cm、高さが0.6cm強の円柱形をしておりますが、上部の角が取ってある構造なので、高さを少し減らした0.6cmの円柱として概算しますと、体積が2.28立方センチになります。

この品はスターリングシルバーで92.5%純度の銀になりますが、比重は純銀の10.49で代用しますと、内部まですべてが銀であれば、重さは23.9gとなるはずです。 実際の重さが12gですので、銀の稠密度は 12/23.9*100=50.2% のホロー(中空)構造と推計できます。

ペンダントヘッドは 10g程度でもすでに重たく感じるものなので、アクセサリーとして実際に身に着けるという観点から、重さが抑えられる中空構造を採用して作られたものと考えられます。

ブリティッシュ ホールマークは銀の純度を保証し、製作年等を記録するという実用目的で、中世の時代に始まった制度ですが、ライオンマークやレオパードマークなど装飾性が高いこともあって、いつの頃からか、ホールマークのデザインそのものを楽しむ趣向のアクセサリーも作られるようになりました。 

ホールマークは上から時計まわりに、メーカーズマーク、ロンドン レオパードヘッド、1979年のデートレター、そしてスターリングシルバーを示すライオンパサントです。

上から三つ目にあるライオンの刻印は、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになりますが、このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 この歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から460年ほど前の1544年のことになります。 これは当時テューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

イギリスのホールマーク制度については、「英国アンティーク情報」欄にあります「5.シルバーホールマークとジョージアンの国王たち」の解説記事もご参考ください。



側面の様子


裏面の様子


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