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No. 4706 ヴィルヘルミナ女王 オランダ銀貨のスプーン
長さ 11.9cm、重さ 14g、1グルデン銀貨の直径
2.6cm、厚み 2mm弱、1グルデン銀貨は1940年製、柄先の25セント銀貨は1944年製、五千円
ボール部分はオランダの1グルデン銀貨を最大厚みが7ミリになるまで、パラボラ状に打ち出して丸みをつけた構造になっています。
柄先の飾りをご覧いただくと、表側の縁辺部はふっくらシェイプになるように、角を削り落とした上で磨いてあって、もともとの銀貨の面影を感じさせないまでに完成度が高められています。 ところが、裏面をご覧いただくと、「25
CENTS 1944」の文字が見えてきて、この飾り部分も元々はオランダの銀貨であったことが分かるのは、ちょっとしたサプライズな楽しさです。
オランダの25セント銀貨にピアストワークを施して、ヴィルヘルミナ女王のポートレートを浮き立たせた飾りなわけですが、断面をルーペで観察すると、糸鋸を引いたギザギザ跡が細やかでレベルの高い仕事です。 1グルデン銀貨にあるヴィルヘルミナ女王の肖像と比べて見ても、このポートレートの切り出しはとても精巧で、手間のかかった確かな職人技のレベルの高さに驚かされます。
今ではオランダ通貨はユーロに移行して、オリジナル通貨は捨ててしまっております。 年月が経過していけば、こうした旧オランダ銀貨スプーンのアンティークとしての面白さや価値にとっては、プラスにはたらくことでしょう。
写真二番目はボール部分の裏面で、後ろ足で立ち上がったライオンの姿と王冠が見えますが、このライオンランパントと王冠の紋章はオランダの国章です。
1880年生まれのヴィルヘルミナ女王は、わずか10歳でオランダ女王に即位して、1948年までの六十年弱にわたってオランダの女王であり続けました。 しかし1940年代前半のオランダはナチスドイツの侵略を受けて、ヴィルヘルミナ女王はオランダ政府と共にイギリスに亡命しておりましたので、英国と少なからずの縁があるわけです。
このスプーンに使われた銀貨が1940年と1944年のコインであることや、シルバースミスのレベルの高さ、そしてこの品はそもそも英国で見つけたこと等を考慮すると、このスプーンはイギリスのシルバースミスが作った可能性が高いように思います。
裏面の様子
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