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No. 4686 ファージング コイン ペンダントヘッド
with ゴールドギルト
直径 2.0cm、留め具を含む縦長 2.7cm、厚み
1.5mm、ファージング コインは1943年鋳造、一つ
八千円 (三つあります-->二つあります。)
英国のファージング コインにゴールドギルトを施したペンダントヘッドです。 ファージングという今では使われていない通貨単位の響きにノスタルジーを感じますし、昔の通貨制度を考えてみるよい材料になって、興味を惹かれます。
Farthing コインは四分の一ペンスに相当し、13世紀に初めて作られ、それから700年以上にわたって英国で使われてきた歴史があります。 第二次大戦後のインフレーションの為に、次第に使う意味がなくなってきて、1960年に廃止となりました。
デザインになっているのは ウェン(Wren) という鳥で、尾を高く上げる姿が特徴的です。 成長しても体長が10センチにも満たない、イギリスで最も小さな鳥として知られています。 おそらくファージングが小さな貨幣単位であることから、デザインに採用されたのでしょう。
英吉利物屋をご贔屓いただいているお客様から、『ウェンという鳥、見たことがあるような、ないような・・』といただきました。 私も思うところが一緒だったので、ウェン(Wren)について、もう少し調べてみましたら、いろいろ分かってきました。
まずこの鳥はイギリスにも日本にもいます。 小さくてけっこう動きが素早いので、じっくり見たことがある方は少ないかも知れませんが、山奥の渓流とかで声を聞いた経験は皆さんあると思います。 日本での名前はミソサザイ、鳴き声のいい鳥です。 野鳥好きな方は大勢いらっしゃるようで、ユーチューブで「ミソサザイ」と検索すると、たくさん出てきます。 鳴き声を聞くと、ああ聞いたことあるなと思われることでしょう。
マザー・グースでも有名な『誰が殺したクック・ロビン』に出てくるロビンという鳥がいますが、このロビンとウェンは夫婦だという考え方が、昔のイギリスにはあったようで、興味深く思っております。 そもそも別種ですから、科学的にはありえないのですが、ロビンが雄鳥、ウェンが雌鳥で夫婦と見られたようなのです。
ロビンはちょっと風変わりな鳥で、庭で芝刈りしておりますと、周りの小枝やガーデンゲート止まって人を見張るような挙動をします。 その本当の理由は、芝刈りすると地面から出てくるミミズなど捕ってやろうということらしいのですが、この庭はロビンの縄張りだとばかりに、人を見張る姿は滑稽でもあり、人懐っこい鳥なのかなあとも思うのです。
そして「王立園芸学協会」と「野生動物トラスト」による、庭で見かける生き物たちのお気に入りコンテストでは、ロビンは上位に入賞する人気の鳥でもあります。
そうすると、人気者ロビンの奥さんであるウェンも、イギリスではそれなりの人気を持っていて、そんなことを背景にイギリス硬貨のデザインに選ばれたのか、などと考えております。
裏面の肖像は現女王エリザベス二世の父君にあたるジョージ六世です。 「王位を賭けた恋」で有名なエドワード八世が劇的な退位を遂げた後に、急遽、英国王になったのがジョージ六世でした。 ご本人も自分が国王向きなパーソナリティーであるとは思っていなかったようで、それまでに国王になる準備がまったく出来ていなかったこともあって、初めのうちは周囲からも大丈夫だろうかと心配されました。
ところがその後の対ドイツ戦争中に、側近たちがバッキンガム宮殿からの疎開を進言したのに、それを拒んで、爆撃を受けるロンドンから執務を続けたことで、国民の人気が上がりました。 戦争中のロンドンはしばしばドイツの爆撃機が来たり、さらにはV1やV2と呼ばれるミサイルまでもが飛んでくる危険な状況でありました。 そんな中でロンドンにあって英国民を鼓舞し続けたジョージ六世の評価が上がったのは当然と言えば当然でしたが、さらには王妃や子供たちを大切にする理想的な家庭の夫であったことも、「良き王」として英国民の尊敬を集める理由となったのでした。
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