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No. 4614 花一輪のスターリングシルバー クロス
縦の長さ(留め具含まず) 3.3cm、留め具を含む長さ 4.1cm、横の長さ 2.2cm、銀の厚み 1mm強、1918年 バーミンガム アセイオフィス、William Walter Cashmore作、一万九千円

花一輪のハンドエングレービングが可愛らしいスターリングシルバー クロスです。 作られたのは今から九十年以上前の1918年であることが、裏面に刻印されたブリティッシュ ホールマークを読み取ることで分かります。

お花の輪郭は深めなタッチの彫りですが、お花の内側には同心円状に繊細な彫りが施されて、完成度が高くなっています。 縦横に彫り込まれた斜線部分は、写真では解像力不足でよくご覧いただけないのですが、実際にはそれぞれが一本の線というわけではなくて、何本もの微細な彫刻線を走らせて影を付けた細工で、これも手間のかかったハンドワークです。 

エッジ周りの直線彫りには手仕事の素朴さも感じられて、人の温かみが伝わってくるところは好印象と思います。 そして、銀が厚めで手にした感じがしっかり出来ているのは、英国風といってよいでしょう。 

写真二番目に見える裏面のホールマークは順にバーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1918年のデートレター、そしてWilliam Walter Cashmoreのメーカーズマークになります。

シルバースミスのWilliam Walter Cashmoreは、エドワーディアンの1908年から1933年まで仕事を続けた銀工房で、カードケース、フォブ、ナプキンリング、スプーン等の小振りな銀製品を得意にしていたようです。

英国で「アンティーク」という言葉を厳密な意味で使うと、「百年以上の時を経た品」を指すことになります。 そんな訳で、英語で言うと「It will become an antique in four years. (この品はあと四年でアンティークになります。)」という言い方をされることがあります。 アンティークコレクターにとっては、やはり百年という年月の経過は大きなメルクマールになりますので、上記のような会話がなされる機会も多いのです。 

このクロスが作られたのは1918年ですから、正式なアンティークに昇格するまでにあとまだ九年が必要になる計算です。 しかし、気に入った古いものを使っていくうちに、その品が自分の手元で‘アンティーク’になっていくことは、コレクターの喜びとも言えますので、この銀のクロスには、そんな楽しみ方もあるかと思うのです。

花一輪のスターリングシルバー クロス


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