大幅に遅れている日本の精神、心理に関する科学
  
  


私は幸か不幸か「ヒーリング音楽」というものにかかわってしまった。そうした中でサブリミナルや催眠というものにかかわり、それに関する著書、学術本をある程度読まざるを得なかった。しかしそれを追求していくうちにいつのまにか「アヤシイおじさん」といった目で見られている自分に気が付いた。

  サブリミナルでも催眠でも心理学、精神医学ではごく普通に使われている言葉である。しかし日本ではいまだに両者が「オカルト現象」と同類のものであるかのような見られ方が根強く残っている。これが日本でこの手法を社会のさまざまな面で利用することの障害となっている。

  また心理学者、カウンセリングに関する偏見も根強く残っている。受ける方もカウンセリングという所に行くのに心理的な抵抗があるし、カウンセリングを主宰する方でも敷き居を高くしている面がある。最近ようやく災害によるPSD障害のためのカンセリング、心のケアというものに本格的に取り組むようにはなってきたが、まだまだ望ましい方向にはほど遠い。アメリカでは各家庭に1人、主治のカウンセラー心理学者がいるのが当たり前になっているが、日本ではまだそこまで行っていない。実際日本ではカウンセリングを受けているーというと何か不幸なことがあったかのような奇異な目で見られるのが普通である。アメリカでは「心のケア」「ストレスマネジメント」が社会に定着しているが日本ではそういった面での導入はなかなか進まない。のが現状だ。(実際私は某有名大学病院の医師がカウンセリングについて「あんなのは人間失格の奴が受けるんだ」と平気な顔でいっていたのをきいてアゼンとした経験があります) 実際この高ストレス社会にカウンセリングを受けること自体恥ずかしいことでも何でもありません。

 更にもう1つ、いまだに尾をひいているのが、あの忌まわしいオウム事件の影響である。実は私もかつてサブリミナルCDを出していたのだが、あの事件を境に急激な落ち込みを余儀無くされた。要はオウムのようなカルトとサブリミナル、ヨガといった「精神文化」があたかも同類であるかのような報道をされたためである。我々は当然こうした報道のありかたについて抗議をしたが、一度定着した固定観念はなかなかなくせない。もうあとの祭りである。そのため精神文化ーヨガとか聞いてひいてしまう人は日本ではいまだに少なくない。

  日本では精神分析学、心理学等の精神科学は残念ながら欧米と比べ少なくとも20年は遅れているといわれている。このオウム事件がただでさえ遅れている日本の精神科学、心理学、精神分析学を余計に遅らせてしまったということができよう。しかしそうした状況を変えることができるかどうかはわからないが、私はサブリミナルを用いた事業というものに挑戦してみようとは思っている。(詳しくはこちらを御覧下さい。

  別に精神医学や心理学に思い入れがあるわけではない。ただ乗り掛かった船ー折角手を染めた分野を中途半端には終わらせたくない。そう思ったからである

  

この原稿を元に雑誌DIVA2002年2月号にて「ヒーリング音楽という音楽」というタイトルで寄稿しております。ご興味のある方は読んでみて下さい。


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