第六日 「ツキ」
・・・の、続き。

一杯だけ引っかけて、のつもりがつい長居しちまって
すっかり遅くなって部屋に戻ると・・・誰もいない。
テーブルの上にメリルの字で一枚の書置きがあるだけだった。
『ジョーとK.Mと遊びにいくから留守番ヨロシク。明日の昼に戻ります。フロイドに餌、忘れないでね」
うああ、マジで今夜はオレ一人?
一人っきりになると、出るんだよ、アレが。
「仕事」に入った先の屋敷でオレに執りついちまった女の幽霊。
ジェシカ・マーティン。享年23歳。
・・・いや、そりゃ確かに美人だし別に実害はないんだけど・・・
幽霊だぞ幽霊!?
「フロイド〜。フロ〜イド〜?どこ行った〜?」
犬でもなんでも傍にいてくれれば、と思ってフロイドを探すオレの後ろからいきなり女の声。
(やっと・・・二人きりになれましたね・・・)
「おわあぁっ!?で・・・あれ?・・・今・・・喋った?」
(あら・・・声が・・・聞こえるんですか?)
「おー、聞こえる聞こえる・・・って、今までずっと黙ってたんじゃないの?」
(話し掛けても・・・誰も聞こえないみたいでした)
そういやあ、今まではちょっと透けて見えるようなカンジだったけど
今日はちゃんとハッキリ見えてるな。
おかげであまり怖いって気はしない。慣れたせいもあるけど。
「へえ。まあ声が聞けるなら・・・少しは話もしやすいよな」
(そうですね・・・嬉しい)
「なあ・・・えっと、ミス・マーティン?」
(ジェシカで結構ですわ)
上品なその微笑みにちょっとドキリとさせられる。
「じゃあ、ジェシカ・・・その・・・なんでオレにくっ付いてるワケ?」
(ご迷惑・・・でしょうか?)
「いやいやいや、別に迷惑ってワケじゃねえんだ。ただ理由を知りたいだけでさ」
(・・・ただ・・・)
「ただ?」
(ただ・・・アナタのお傍に・・・居たいだけ・・・です)
途切れ途切れにやっとそこまで言うと顔を真っ赤にしてうつむいてしまう。
くうぅ〜っ!泣かせるコト言ってくれるぜ!
あ〜あ、これで生身の女だったらなあ・・・
何気に彼女の頬に手を伸ばす。
「あれ?」
(・・・あっ!?)
「ご、ゴメン!触れると思ってなかったから・・・」
手に残る柔らかく暖かい感触にガキみたいにうろたえちまった。
「・・・怒った?」
(いいえ!・・・もっと・・・触れていたい・・・です)
うつむいていた顔が、真っ直ぐオレに向かう。
上気した顔に潤んだ瞳で見つめられ
オレも覚悟を決めた。
ジェシカの手をとって体を引き寄せると
そのまま柔らかく抱きしめる。
抵抗は、ない。
耳元で囁く。
「・・・思いを、遂げてみるか?」
黙ったまま、コクリと頷く。
「OKジェシカ・・・天国にイかせてやるよ」
彼女の唇は、信じられないほど熱かった。

口付けたまま服を脱がしにかかってふと気づく。
幽霊の着てる服って・・・脱がせられるモンなのか?
「・・・えーと、悪いんだけどさ」
(・・・はい?)
「・・・その服って、脱げるの?」
彼女がクスリ、と笑う。
(考えたコトもありませんでしたわ)
そう言って目をつぶると、何か念じるような表情をしていたが
ぽん、といきなり全裸に変わる。
「おお!?」
(きゃ!?)
いや・・・これはなかなか・・・
(ヤ、ヤダ・・・そんなに・・・見ないでくださいっ)
自分の体を抱え込むようにしてオレの目から大切な部分を隠そうとする。
「どうして?スゴイ素敵だぜ?」
(もう・・・意地悪しないで下さいっ)
そう言って全裸のままパタパタとベッドルームに走り去る。
形のいい尻をぷりぷりさせながら。
・・・おっと、見とれてちゃしょうがない。
シャツのボタンを外しながら、オレもベッドルームへ急いだ。

ベッドに入る前に、ジーパンもトランクスも脱ぎ捨てると
ジェシカがふっ、と目を逸らす。
彼女の右側に寄り添うように滑り込むと、体が強張るのを感じる。
「・・・初めて?」
(・・・その・・・生まれつき体が弱くて・・・あまり男性と知り合うことがなかったもので・・・)
「そっか・・・でなきゃ、こんな美人、誰もほっとかないよな」
(あ・・・アタシのカラダ・・・おかしくないですか?)
「言ったろ?スゴイ素敵だよ・・・だから、ほら・・・こんなになっちまった」
(きゃ!?)
彼女の右手をオレの固くなったペニスに導く。
(コレが・・・男性の・・・)
最初はおっかなびっくりだったが、結構好奇心が強いらしい。
段々大胆に、色々な触り方をしてくる。
「じゃ、お返しだ」
彼女の手はそのままにして、右手をカラダ越しに彼女の乳房へ伸ばす。
(あ・・・)
そのまま柔らかく、円を描くように撫で回す。
わざと乳首には触れない。
近づいたと思うとまた遠ざかるその繰り返し。
(・・・気持ちイイ・・・)
もう少し体を起こして、今度は舌で・・・
右手は左の乳房に移っていく。
段々と、彼女に覆い被さるような姿勢になっていくが
左手で体を支え、体重は彼女に預けない。
(・・・あ・・・あぅ・・・)
胸から鎖骨、そして首筋と指と舌が這いまわっていく。
最早彼女の手は色々な動きをせず、ただペニスを握り締めている。
首筋を這わせていた唇で、彼女の唇をまた求める。
(ぅうん・・・ぅふうぅ・・・むふぅ・・・)
彼女の鼻息が荒い・・・幽霊でも実体化すると息をしてるらしい。
ぺちゃ・・・ぺちゃ・・・
唇の周りを舐めまわすようなキスに、健気に彼女も応える。
閉じた太ももが、もじもじと蠢き始めるのを見て、再び唇を胸へ戻す。
既に乳首は盛り上がって、オレの舌と指を待ちかねていた。
両手の中指と人差し指の根元で、左右の乳首を挟みこむ。
(ああ・・・もっと・・・もっと・・・触って・・・)
乳房全体を回すように揉みながら、二本の指で挟んだ乳首を
指を閉じたり開いたりして圧迫する。
時折、開いた指の隙間から覗いた乳首を、舌の先で軽く突付くと
その度にピクンと震えながら、切ない吐息を漏らす。
「感じやすいね」
(そんなコト・・・わかりません・・・)
「そう?じゃあ・・・ココに聞いてみる?」
ゆっくりと、肌を愛撫しながら右手が滑っていく。
それまでこすり合わせるようにもだえていた太ももが
手の接近に怯えてかピタリと閉じあわされて動きを止める。
でも、いきなりドアをこじ開けるようなヤボはしない。
下腹部までたどり着くと、太ももに回って裏から攻める。
やがて、肉付きの良い尻を鷲づかむようにして
開いたり閉じたりするカンジで揉む。
乳首を咥えると
(ひゃん!・・・くすぐったい・・・よぉ・・・)
乳首は舌で転がしながら、じっとりと汗ばんだ尻の間に指を忍び込ませる。
(あ・・・やん!・・・う・・・)
散々焦らされた花弁から、汗ではない湿り気が滴っていた。
花弁の裂け目を中指で後ろから前へ
指の先端がクリトリスに触れる寸前ぐらいまでを
ゆっくりと嬲るようにスライドさせる。
ちゅく・・・ちゅく・・・
「こっちのお口は正直だぜ?もっと欲しいって、ヨダレ垂らしてる」
(・・・いや・・・そんな、あうっ!)
指の先端をクリトリスにあてがうと、彼女の吐息が悶え声に変わり始める。
(あっ、ああ・・はうっ!・・ぅんぅ・・ぅあっ!はっあっ・・・)
ゆっくりと、彼女の脚が開き出す。
右膝を立て、オレの手が届きやすいような姿勢に無意識のうちになっていく。
もう充分にほぐれたようだ。
もう一度キスをして、彼女の顔を見つめる。
「・・・いくぞ?」
荒い息の下で彼女が答える。
(・・・はい・・・お願い・・・します・・・)

ゆるく開いた膝の間に下半身を移動させ
ペニスの先端で彼女の門に触れると
ピタピタと叩いたり、下から擦りあげてみる。
(あん・・・もう・・・焦らさないで・・・)
「やっと正直になったな・・・じゃ、ご褒美」
つぷ
ゆっくり、ゆっくり彼女の肉壁を押し分けていく。
ぎちゅ・・ぎちゅ
(ぅんんんんんんっ!!)
軽い抵抗を先端に感じるが、そのまま押し切る。
ずりゅっ
(つ!・・・くうぅっ!)
抵抗を突破すると、一気に奥まで迎え入れられた。
彼女の表情が苦痛に歪む。
「・・・大丈夫か?」
(はい・・・平気、です)
平気、と言いながらも涙が流れ落ちる。
ただ、痛みで流している涙ではなかった。
(私・・・ずっと、夢見てました・・・好きな男の人ができて・・・その人に、抱いてもらえるのを・・・)
「・・・オレなんかで、良かっ・・・」
良かったのか?と言いかけたオレの唇が彼女の唇に塞がれる。
(アナタに会えて、良かった・・・できれば・・・生きているうちに会いたかった・・・)
「・・・おい!?」
キツク締め付けられていたペニスから、突然肉壁の感触が失せる。
それだけじゃない、彼女の姿までが・・・透き通り始めていた。
「バッ・・・バッカ野郎!!まだ終わってねえだろ!?勝手に消えるな!!」
(ごめんな・・い・・・もう、限界・・・みた・・・さよ・・ら・・)
現れたときと同じように、唐突に彼女は消えた。
消えてしまった。
「・・・バカ野郎・・・天国にイかせてやるって・・・言ったじゃねえか・・・」
ああ、オレにもまだこんなものが残ってたんだ。
涙があふれて、止まらない。
「勝手に一人でイっちまいやがって・・・」
アレで気が済んだのかい?もっとよくしてやれたんだぜ?
成仏するのは、ちょっと気が早かったんじゃないのか?
でも、もう何を言っても届かない。
・・・これでよかったのかもな。
「おーい・・・天国についたら、イイ男見つけろよー。オレよりイイ男は、いねえだろうけどさ」

(あのー・・・)
「おわあぁっ!!」
振り向くと、まだ裸のままのジェシカがそこにいた。
「な!?・・・成仏、したんじゃ・・・ないの?」
(ごめんなさい・・・まだ実体化してるのに慣れてなくて・・・)
「は・・・はははははは・・・なんだ・・・驚かすなよ」
(えへ♪・・・マディさん?)
「なんだい?」
(今度は・・・が、頑張りますから・・・そのっ・・・)
彼女の手をぐいっと引っ張る。
(きゃ!?)
そのままオレに体を預けるように倒れこむのを受け止める。
「言ったろ?今度こそ・・・」
(はい・・・天国にイかせてくださいね)

〜End〜

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