第三日「新入り」
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「・・・て訳でな、後一人できるヤツ探してるんだけど、心当たりねえか?」
「う〜ん、今この街にいるヤツで、かぁ」
トニオが思案げに首をひねる。
「バレッタはツナギ取れないかな?この間ム所から出てきたらしいじゃないか」
「いや、ヤツは出てきてすぐオハイオに帰っちまった」
「じゃ、グラントは?ヤツなら前に組んだこともあるし」
「なんだ知らないのか?先週ぶち込まれちまったよ」
「ええ?聞いてねえぞ、それ。ナニやらかしたんだ?」
「婦人警官をレイプしようとしたらしい。本人は否定してたけどな」
「・・・アイツらしいなぁ。う〜ん、後は、と・・・」
「そうだな・・・モラレスって知ってるか?ジョー・モラレス」
「いや・・・知らないな。新顔か?」
「ああ、ちょっと前からこの街にいるんだ。仕事はコッチじゃまだだな」
「ふ〜ん。使えるのか?」
「俺も話し聞いてるだけだけど、話半分としてもまあいけるんじゃないかな」
「なんか頼りねえけど、じゃまあ頼むとするか」
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「あんまり気が進まないなぁ」
待ち合わせの酒場に向かう途中でメリルがぼやく。
「しょうがないだろ、後一人は必要なんだし」
「その後一人がガンマンだってコト。銃を使うような仕事ってヤダ」
「別にバンバンぶっ放すって訳じゃないぜ?殺しは極力ナシって事で話通してるし」
「誰も撃たないんなら別にガンマンでなくてもいいんじゃないの?」
「いや、いざってときに銃の扱いに慣れてるヤツでないとマズイ」
「いざってとき、ねぇ。で、どんな人なの」
「会えばわかるさ」
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テーブルで俺たちを待っていたのは
まだ若い・・・ラテン系の・・・少しスレンダーな・・・美人だった。
「ジョー・・・モラレスって・・・アンタかい?」
「そうよ?アナタ達がトニオの紹介の?」
「ああ。俺はマディ。金庫破りが専門だ。で、コッチがドライバーのメリル」
「ヨロシクね、マディ、メリル。・・・座ったら?」
「あ、ああ、そうだな」
ヤバイ。メリルの顔が少し引きつっている。
「マディ。ちょっと」
声がいつもより低い、ような気がする。
「いや、まあとにかくメリルも座って・・・」
「いいから、コッチに来て」
ズルズルズル。あっけに取られるジョーを残して俺は引きずられていった。
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「断って」
いきなりだなぁ。ま、やきもち焼くなんて可愛いとこもある。
とはいえ仕事は仕事。
「理由は?ちゃんとした理由がなきゃ、トニオの手前断れないぜ?」
「だって・・・気持ち悪いじゃん。アレオカマだよ!?」
「・・・へ?」
「へって・・・気づかなかったのぉ!?」
「マジ?」
「あきれた・・・どうすんのよぉ」
いや待て待てアレはホントにオカマなのかでも直接聞いていいのか
いやそりゃマズイじゃどうやって確かめるんだ触るのは嫌だぞ
てゆーかいきなり触ったりしたらヤバイじゃねーか・・・
「ねえ!どうするの!」
「・・・仕事は、仕事、だからな」
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「何か問題でも?」
テーブルに戻った俺たちにジョーが不安げに声をかける。
「いや、ちょっとトニオに電話したのさ。いいメンバーを紹介してくれた礼をね」
彼女(?)の表情がパッと明るくなる。
「じゃ、仕事の話、OKなのね?」
「ああ、ヨロシク頼むよ。詳しい話はまた明日にしよう。連絡先は?」
「それなんだけど・・・ちょっとお願いがあるのよ」
「なんだ?」
「実はコッチに来てからずっと仕事してなかったから懐が寂しくてね」
「前払い金か?」
「ま、そこまで切羽つまってないんだけど、ホテル住まいは不経済でしょ?」
「まあ長逗留するとなりゃあな」
「で、アンタ達を紹介されたついでに部屋を引き払っちゃったの」
「・・・つまり・・・なんだ?」
「早い話が、仕事までちょっと居候させてもらいたいのよ」
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こう言って彼女(?)が居候を始めてはや1ヶ月。
仕事はとうに片付いたのだが
(腕は確かだった)
居心地がいいから、とか言って居座りやがった。
・・・家賃とるぞ。
未だに(?)なのはなかなか正体がつかめないからだ。
幸い、俺には言い寄ってくるようなことはない。
言い寄られているのは、メリルのほうだ。
オカマなのかレズなのか単なる女装癖なのか
どっちにしてもマトモじゃないよな・・・
「マディー!助けてよぅ!」
やれやれ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・Fin・・・・・・・・・・・・・・・・・
いかがでしたか?ではまた!