第2夜「サンタクロース」

「ママー、きのうのよるね、サンタさんがきたよ」
「あら、クリスマスはまだなのにね。何かプレゼントはもらった?」
(あのヒトったら、ほんと恵美に甘いんだから)
「ううん」
「そう、じゃあきっとクリスマスになったらプレゼントをくれるわよ」
(そうね、もうじきなんだからわざわざ今あげなくてもね)
「ううん。ことしはプレゼントはないんだって」
(!そんな事わざわざ・・・あのヒトが?)
「そんな事ないわよー、ちゃんとママもサンタさんにお願いするから」
「ママ、おかえしってなに?」
「え、おかえし?」
「うん。サンタさんがね、ことしはおかえしをもらいにくるって」
「サンタさんが・・・そう言ったの?」
「うん。だからえみ、おかえしをあげないといけないの」

「アナタ、昨日の夜恵美にナニ言ったの?」
「んー?昨日は遅かったから恵美とは話してないぞ?」
「ウソ!クリスマスのプレゼントあげないとかいったでしょ!」
「バカ、オレがそんな事恵美に言うわけないだろ!」
「じゃ、お返しが欲しいとか言わなかった?」
「だから、昨日は恵美とは話してないって。なんかあったのか?」
「それがねぇ・・・」

「きのうもサンタさんがきたよ」
(あら、また同じ夢みたのかしら?よっぽどプレゼントが気になるのね)
「あらそう、今度はサンタさんなんて言ってた?」
「ママにね、やくそくのおかえしをもらいにいくっていいなさいって」
「約束の・・・お返し?」
「うん。ずっとまえにママとやくそくしたんだって」
(なんだろう・・・何か・・・思い出せないけど・・・)
「恵美、そのサンタさんって・・・どんな格好だった?」
「ちょっとほんにでてくるサンタさんとちがった」
「どんなだったの?」
「おようふくもおひげもね、まっくろだったよ」

「アナタ、クリスマスイブは早く帰れるんでしょうね?」
「ああ、特に予定もないしそのつもりだけど」
「お願い!必ず早く帰ってきて!」
「おいおい、なんだよまたなんかあったのか?」
「別に・・・だってクリスマスぐらい家族揃って・・・ね?」
「ああ、わかってる。そろそろプレゼントも用意しないとな」
「あ、そうね。お願いしちゃっていい?」
「おう、わかった」

「もうそろそろいいかな?」
「え?」
「恵美だよ。もう寝たかな?」
「たぶん・・・」
「じゃ、部屋にプレゼント置いてくるかな」
「あ、アタシも一緒にいくわ」
「そーっとだぞ」
「ハイハイ」

「どうだ?」
「ぐっすり。ちょっとぐらいじゃ起きないのよ、この子」
「置いとくのこの辺でいいかな」
「だめよ、そんなトコ置いたってすぐ気がつかないわよ」
「・・・・・・」
「アナタ?・・・どうしたの・・・ちょっと寝ないでよ急に」
(やだ・・・アタシまで・・・眠く・・・)
「ねえ・・・アナタ・・・起きて・・・」
「メリークリスマス」
(え?今のは・・・誰の声?・・・ああ・・・起きなきゃ・・・)
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「おい、起きろ!起きろよ!」
「ん・・・あ・・・やだ寝ちゃったのねアタシ」
「恵美がいないんだよ!」
「え・・・」
「恵美がいないんだって!俺達が寝てる間にどっか行っちゃったんだよ!」
「そんな・・・」
「もう家の中全部探したんだけど見つからないんだよ!」
(・・・これが・・・お返しなの?・・・)
「オレ、ちょっと家の周り見てくるからもし見つかったら・・・おい、どうした!?」


あなたは忘れてませんか?サンタクロース(?)との約束を・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・Fin・・・・・・・・・・・・・・・・・

どうだったかね?それではまた、別の夜に。

次の夜も覗いてみる

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