マイ・トラウマ劇場 第2話 帰ってきたウルトラマン 小学3年生の時、夕方に再放送をやっていた。学校が終わると友人宅に集まり、放送を見るのが楽しみだった。いつもワイワイと楽しく見ていたのだが、ある日、そんな楽しい雰囲気を拒絶するような、強烈なエピソードに出会った。見た後は友人たちも全く言葉を失い、みんな無言のまま家路についたのをよくおぼえている。 第33話 怪獣使いと少年 あらすじ
| 河原の廃屋で生活する孤児リョウ。彼は毎日黙々とシャベルで河原に穴を掘っていた。町の住人の間では、彼が宇宙人だという噂が広まっていた。毎日のように不良中学生の虐待をうけるリョウ。みかねた郷秀樹は噂の真偽を確かめようとリョウに接近する。彼は病気の老人と同居していた。老人はメイツ星からやってきた天体観測員で、地球に降り立った際に、怪獣に襲われ倒れていたリョウを助けて以来、リョウと一緒に暮らしていたのだった。しかし、地球の汚れた空気によって体を蝕まれ、寝たきりの生活を余儀なくされていた。リョウは老人と地球を捨て、メイツ星へ行くために、地下に隠した宇宙船を掘り起こそうとしていたのだった。リョウと郷が親しくするのを見かねた町の住人たちは、MATがやらないのなら自分たちがやるとばかりに、武器を手にリョウの元に押し寄せてくる。リョウを救おうと老人が現れるが、警察官によって射殺されてしまう。絶望するリョウと郷。そこへ老人によって地下に封印されていた怪獣ムルチが出現、街を破壊する。住人たちは「あんたはMATだろ、怪獣を退治してくれよ」と郷に詰め寄る。「勝手なことを言うな。怪獣をおびきだしたのはお前たちじゃないか…」。怪獣との闘いを拒否する郷。そこへ謎の僧が登場。「何をしているんだ郷、町が大変なことになっているんだぞ」。僧は郷の行動を見守っていた伊吹隊長だった。我をとりもどし怪獣に向かっていく郷。降りしきる雨の中、ウルトラマンはムルチを倒す。町に平和が戻ったが、リョウは穴を掘りつづけるのだった。地球を捨てるために…。 |
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「日本人は美しい花を作る手を持ちながら、いったんその手に刃をにぎると、どんな残忍きわまりない行為をすることか…」伊吹隊長の台詞にあるように、このエピソードは徹底的に日本人的な排他性、差別意識を糾弾しようとしている。絶望的なドラマの中で唯一救われるのが、少年がパン屋を訪れる場面。食パンを買いに来た少年に向かって、パン屋のおばさんは「悪いけどよその店行ってよ、後でいろいろ言われるのいやなのよ・・」と追い返そうとする。あきらめて帰っていく少年。そのやりとりを見ていたパン屋の娘が少年を追いかけ、食パンを渡す。「同情なんてしてもらいたくないな」「同情なんかしてないわ。売ってあげるだけよ。だってうちパン屋だもん」
あなたのトラウマエピソード、ぜひ教えてください。
(2000年6月25日) 第1話へ トラウマ目次へ トップページへ