井上由美子脚本、河毛俊作演出、山口雅俊P
堀部(中山)安兵衛(木村拓哉)
堀部弥兵衛(杉浦直樹)
堀部ホリ(深津絵里)
大石内蔵助(佐藤浩市)
大石りく(小林聡美)
大石主税(松之丞)(岡田准一)
浅野内匠頭(堤真一)
あぐり(松たか子)
吉良上野介(津川雅彦)
富士見(松雪泰子)
高田郡兵衛(妻夫木聡)
奥田孫太夫(上田耕一)
柳沢吉保(大杉漣)
畳屋の頭領(國村隼)
忠臣蔵...といえば、何回もいろんなキャストで放送されて、
ほとんどの人はストーリーは知っているでしょう?
だから、細かい話はいらないのかもしれないけど、
今回の忠臣蔵は四十七士の中のひとり、堀部安兵衛にスポットライトを
浴びせたドラマなのですね。
よって、ストーリーは安兵衛がまだ中山の姓を名乗っていたころから始まる。
安兵衛は高田馬場の決闘に助太刀したことから、江戸では一躍有名に
なっていた。その決闘の場面に居合わせた堀部弥兵衛は我が娘ホリの
婿養子になってほしいと話に来るのですね。堀部弥兵衛というと、
赤穂藩の藩士で200石ほど。他にも、後に宿敵となる吉良から500石の
申し出が会ったのだが、堀部弥兵衛の人柄にほれて、ホリを嫁にする。
って、ホリの立場は...まー。堀部弥兵衛との試合が終わったあとに、
じっとホリに見つめられたのもあったんでしょうね。(^^;
その後、堀部弥兵衛は隠居生活に入り、主君である浅野内匠頭とも
面どおりするのですね。そのころ、浅野内匠頭は大役をおおせつかって
おり、吉良に指導を受ける立場にあった。しかし、浅野内匠頭は金銭で
吉良に取り入ることをしなかったために、吉良に疎まれていたのだった。
安兵衛はそんな浅野内匠頭に侍魂を再び見るのですね。
安兵衛でさえも、ここは金銭を渡して教えてもらったほうがいいのでは?と
思ったほどなのだ。それは殿の留守を預かる大石も同じ意見だった
ようである。ん〜実際難しい話なのかもしれないかな〜。
当時、お金を払うことがあたりまえの世の中で、それはおかしいと慣習に
逆らったのはいいのかもしれないけど、自分のしていることを
正義であることを怠ったのがまずかったかな?
たとえば、今の世の中だって、学校や塾に行くとお金を払うのは当たり前。
でも、会社で上司から教えを請うのに上司にお金を払うのは
当たり前じゃない。それは、部下がミスをすれば上司の責任になるから
なのですよね。吉良が浅野内匠頭に意地悪をしているのは十分わかるけど
指導役である吉良の責任問題にもなりかねないじゃない?
だけど、そうならないのなら、そっから治さないとダメじゃない?
根が腐っているのに葉っぱにばかり目を配っていたらダメですよね。
って、ここは史実がどうなのかはわからない。だって、忠臣蔵ってのは
史実としての歴史書というよりも、エンターテイメントの要素が高いんですもんね。
ま、とにかく、このあとはご存知のとおり、
浅野内匠頭が吉良への人情沙汰で切腹。お家断絶となる。
だけど、吉良は柳沢の口利きもあり、お咎めなし。まー。
後に、屋敷変えとかさせられたみたいだけど、それぐらいは自業自得。
さて、大石は京都に移り、遊びまくりながらも、御家再興を願うのですが、
それに賛同する同志達もだんだん減っていった。
1年...の約束で待っていた安兵衛の周りでも、次から次へと脱落して
いくのですね。その同志達に腹を立てながらも、仕方ないことであるとも
思い始める。
やりきれない思いから、単独でも吉良の命をうとうと考えるが、
大石が動かねば単なる私怨からの暗殺であり仇討ちにならない。と言われ
思いとどまらざる王得なかった。妻・ホリに死ぬことよりも生きることを考えて
ほしいといわれるが、安兵衛の頭の中はいかに死ぬか?ということしか
なかったのですね。それを聞いて、ホリは離縁を申し出るのですね。
ホリを失い...親しかった高田の脱落に心のよりどころを失いつつあった。
遊郭で富士見を抱いたりしたが、それで彼の心は満たされない。
そこで、大石の家を再び訪ねるのですね。すると、彼もまた生きることを
考えていた。やる気はないのか?武士は死に方を考えるものではないのか?
大石はそんな安兵衛に、すばらしい生き方のできぬものは、
すばらしい死に方をできぬ。と。
だが、大石の願いはむなしく、御家再興の機会は失われてしまった。
そこで、大石は立ち上がった。安兵衛もやっと剣がふるえると立ち上がった。
安兵衛は大石に命じられて、浅野内匠頭の妻・あぐりに預かっていたお金を
返しに行く。そう、もう必要ないのだ。だが、あぐりに心配させないと
討ち入りのことは内緒にするのですね。あぐりは安兵衛がうそをつくために
大石の悪口を言わなければならないのをつらそうにしているのを見て、
すべてを解釈してそれ以上はいかないことにする。
すべての準備が整った。大石は安兵衛に思い残すことはないのか?と
言われる。そんなものはない。いや...あるはずだ。大石には妻のこと
子供のこといろいろあるのだ...すると、安兵衛はホリの元へ向かう。
会って話したかったのだが、あわせてもらえなかった。
いろいろ話したい事もあるだろう。だが、たくわんを食べたいとだけ
言い残して去っていくのですね。だが、その言葉で十分ホリはわかった。
翌日、ホリは安兵衛のためにたくあんを届けるのですね。
そして、安兵衛はホリのたくあんをおいしそうに食べる。
そう、彼にとって生きているといえば、このたくあんを食べているとき
なのかもしれない。ま、前夜に富士見の所に行ったのは熟睡したかった
だけですよね。
そして...
いよいよ討ち入りが始まった。平穏な世の中になってかなりたち、
人の斬り合いなんて初めての者たちもたくさんいる。
たくさんどころか、安兵衛以外はきった事がないのだ。
思ったよりも手間取り、吉良を見つけられないでいたが、
ようやく吉良を見つけるのですね。そして...安兵衛は念願をはたす。
安兵衛が吹く笛の音に皆が達成感を得られるのですね。
そして、彼らは逃げるわけではなく、どうどうと街の中を練り歩く。
その様子を見つめる町民に混じって、ホリをみつけ...
そして、脱落した高田を見つけたのだ。自らを恥じる高田に
安兵衛は声をかけるのですね。死ぬことよりも生き抜くほうが難しい。
そして、誇りを持って生きよ!と。
もちろん、討ち入った大石、安兵衛...みな切腹されるが、
吉良家も御家断絶になるのですね。
忠臣蔵の最後といえば、大石の切腹シーンだが、
このドラマはも安兵衛が鼻をかんで終わりなのだ。
このシーン。切腹シーンで終わらなくてよかったと思いました。
切腹というと、自殺。誇りのために自殺していくものたち...
これって今の世の中にあてはめると怖くなってしまう。
だから、このドラマの奥底には生き抜くことの大切さを
伝えたかったのではないでしょうか?
それはいろんな場面で語られ、そして、ラストも死に行くものが
鼻をかんで終了するんですね。