〜2001年の学生運動〜
原作・脚本:野沢尚
プロデューサー:黒田徹也
演出:若松節朗
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2001年9月。
長い歴史を誇る首都大学弦巻寮は、廃寮キャンペーンで
取り壊されようとしていた。
しかし、学生運動...と呼ぶには小規模かつ弱弱しいが、
寮生たちは抵抗をしていたのですね。
医学部1年生の坂下薫平(岡田准一)もそのひとりである。
だが、寮生の意思は統一されていない。
自冶委員長・司馬英雄(八嶋智人)、副委員長の本多真純(山口紗弥加)
あたりはかなりがんばっているのだが...
全共闘の父を持つ江藤麦太(堺雅人)と応援団の葛山天(横山裕)は、
硬派のように思えるがフェロモン系女子寮生・田北奈生子(新山千春)の
付き人状態であり、親身には考えていない。
安東清起(西岡竜一朗)はコンピュータのことばかりだし、
手島修一(青木堅治)はスカウトのほうが忙しいようだ。
茂庭章吾(浜田学)はサッカー部のエースで、サッカー命。
これでも、まだ学校側と戦う姿勢を持っているだけマシであり、
他の奴らなんて、ほとんど無関心。
できるだけ長く寮にいればいい...その程度なのだ。
薫平は医学部のクラスメイトからは変わり者と見られている。
クラスメイトたちに寮生のことをバカにされても、
あっさり流してしまうのですね。こいつらにはわからない。
でも、薩川あゆみ(鈴木えみ)にはわかって欲しいと考えている。
どうやら、あゆみは薫平の彼女のようだった。
さて、薫平はお金がないのもあって、寮の安い賄いを
昼も食べに帰っていた。そこにいるのは章吾ぐらいだった。
賄いは菊さん(麻生祐未)が作ってくれる。
この菊さんはくわえタバコに競馬新聞を離さない口の悪い女だが、
料理はうまい。ただ、章吾はこの料理がめあてではなく、
菊サンにほれているようだった。
大学との戦いが続く中、学校側がいきなり譲歩してきた。
どうやら、テレビ取材が来ると言うのだ。
その取材のためにもこの寮をキレにしたい。
学長補佐の宅間玲一(津川雅彦)の提案はそういうことなのだが、
なんだか信用できない。
とにかく、大学側は寮の存続を認める代わりに、
大学側も寮の自治に参加する権利を持っている。
だから、寮の管理人・舎監を寮内に住まわせて欲しいと言うのだ。
数日後、名倉憲太朗(渡哲也)という舎監がやってきた。
礼儀正しく物静かだが、右よりな感じがして、少しあっとうされていた。
それもそのはず、名倉はもと機動隊員で、全共闘の学生たちを
殴り倒していたのだ。
寮生たちはその素性を知り、ざわめきだつ...
そんなとき、薫平の下に借金取り(宮迫博之)がやってきた。
え?薫平は借金なんかしていない。
母が亡くなったあとも、父が母と別れるときにもらった慰謝料を
すこしづつ使ってきたのだ。まだ、そのたくわえがある。
だが、借金は父親のものだった。
母と別れるときは羽振りのよかった父親も、今は事業に失敗して
借金生活を送っているらしい...
薫平はすでに縁の切れた父親だからと断るが、
借金取りはすごんでくるのですね。
しかし、名倉さんが現われ、助けてくれた。
薫平は名倉さんに父親のにおいを感じてこのことを相談すると。
父親を捨ててしまいなさい。といわれる。
その意味は、借金のことを無視しないではなく、
父親からもらったお金を父親に返すことですべての関係を
断ちなさいということだった。
薫平は父親にお金を送った後で、その意味をかみ締める。
だが、薫平は父親を捨てることはできなかった。
なぜなら...お金は送り返されてきた。
そして、しわくちゃの千円が1枚入っていたのだ。
たぶん、苦労して手に入れたお金なのだろう。
ピカピカの千円よりも、とてもうれしい。薫平は涙が出そうになる。
そんな中、奈生子はストーカー・神楽敏章(岡本健一)に
悩まされていた。そこで、名倉さんと薫平が敏章と
会いに行くのですね。当然、敏章は怒りをあらわにして、
仲間たちに名倉さんを襲わせ始めた。
ボコボコになる名倉さん...
薫平は助けに行くことができずに見守るだけだった。
その中、相手たちに隙ができた。
すると、名倉さんが目配りをするのですね。
あ!来る途中にあった交番...そこに駆けつければいいのだ。
敏章は仮出所中であり問題を起こせば、即刑務所行きである。
薫平は走りに走った。そして、名倉さんを助けることができた。ほ。
今回のことで、寮生は名倉さんを見直すようになった。
なにやら、父親のにおいをみんな感じ始める...
薫平の住む寮が麦太に殺人未遂容疑がかけられた。
宅間学長補佐は麦太に任意出頭させるように要求する。
しかし、犯行の時間は麦太は奈生子のことが心配で、
奈生子の家のそばで見つめていたというのだ。
しかし、それを証明してくれるひとはいない。
名倉は麦太が無実だと信じ、守ると誓うのですね。
警察にいけば、数時間の取調べの後に麦太は釈放されるだろう。
だが、その間に麦太は警察から屈辱の数々を受けるのだ。
そんなのは許すわけにはいかない。
そんな中、寮にとうとう刑事(渡辺いっけい)たちが現れた。
しかし、名倉は麦太たちとの約束を守り、刑事たちを追い払うのですね。
宅間学長補佐は、このことをきっかけに寮の廃止を
強く推し進めようと考えた。
しかし、強硬手段は後々に学校側が攻められるかもしれない。
そこで、名倉が見つけ出してきた寮則をたてに、
寮の廃止をきめようというのだ。
寮生の一人でも留年した場合は、寮の廃止できる。
コレを利用しない手はない。
ちょうど、ストーカー事件で自宅療養中の奈生子をターゲットにする。
彼女は自宅寮長中で授業には出席しておらず、
単位の修得はほとんど不可能だった。
しかし、薫平たちは何とかしようとがんばった。
他にも何人か留年の可能性があったが、
それは男たちがサポート。
奈生子は同じ女子寮生である真純が、レポート提出で
単位がもらえる講義を重点的にサポートするのですね。
ただ、ひとりの教授がレポートを受け取るときに
よそよそしかった...ん?どうして...
その後、宅間学長補佐が再び現れた。
今回の麦太の件があっても、なくても、寮を廃止にすると言うのだ。
どうして...なんと奈生子が留年決定だという。
え、レポートは出したから、少なくとも今年は留年しないはずである。
いや、レポートは受け取られていなかったのだ。
実は、宅間と教授で密約がかわされて、
レポート提出期限が変更されていたのである。
だから、レポートは提出期限を守られなかったとして、
奈生子に送り返したのだ。
ムカ!これには寮生たちも怒りを示して、立てこもりを計画する。
しかし、もうこれ以上反抗する意味がないと感じた寮生たちは
次々に退寮していくのですね。
残されたのは、薫平、真純、司馬委員長、天、麦太、修一、章吾、安達くん
たった8人だった。あとは、まかないの菊さんと、名倉さんだけだった。
名倉さんは解雇が決まっていたが、寮生を守るためだと残ってくれた。
しかし、名倉さんもみんなもわかっていた。
この戦いは必ず負ける。きっと、無駄に終わるかもしれない。
だが、何もしないで終わるわけには行かない。
地面にしっかり立って立ち向かうこと。
そして、戦いの中で何かを見つけ出すことができるだろう。
宅間学長補佐は運動部に予算を増やすことを約束して、
運動部の学生たちを味方につけた。
学校側からも同級生からも攻撃を受けて、みんなまいってきている。
その戦いの中、委員長が脱走した。彼も逃げたのか...
みんな終わりを感じ始めていた。
そして、とうとうガードマンによる突入が行われた。絶体絶命。
そこに委員長が帰ってきたのだ。なんと、奈生子のレポートを
受け取らなかった教授も連れてきている。
そして、教授は学長補佐の圧力に負けて不本意ながら
レポート提出を拒んだと言うのだ。
そこに、自宅療養中の奈生子が姿を現した。
そして、奈生子は教授にレポートをわたす。
レポートは受理され、奈生子の留年も無効となるのですね。
もちろん、寮の取り壊しも無効である。はーよかった。
われわれは勝利したのだ!!!
いや、完全勝利と言うわけにはいかなかった。
そう、解雇されていた名倉さんは不法占拠の責任をとって、
逮捕されていくのですね。
薫平たちの父親は子供を最後まで守り立ち去っていくのですね。
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