魔法都市騎士団は遠征を終え、村を後にした。
村で待つエリスとの生活を選んだゼットは騎士の称号を捨てる覚悟を胸に秘め魔法都市への帰路に就いていた。

しかし渓谷で突如起こった崖崩れにより本隊と分断され孤立したゼットと数名の騎士達を待ち構えていたのは重装備の野盗集団だった。
鋼の鎧を身に纏い応戦するも次々と倒れていく騎士達。ゼットも駆動系を破壊され鎧を脱ぎ捨て剣を抜いた。
「・・鎧を偽装していても分かるぞ。貴様ら・・魔法都市の者だな?どういうつもりだ!」そう言いながらゼットは体の変調を感じていた。

「さすが騎士団を束ねているだけあって洞察力が優れていらっしゃる。あなたに帰還してもらっては困るのでね」

「何・・そうか・・貴様達、影の騎士団。暗殺集団が俺を始末するというのか・・何故・・」ゼットはもはや立っていられぬほどであった。

「薬がようやく効いてきたか・・安心なさい、例の竜に来られても困りますし命までは取りません。但し、永久に幽閉させてもらいますが」
冷たく言い放つ男の言葉ももはやゼットには届かなかった。混濁した意識の中エリスの声が聞こえたような気がした。

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