シラコダイ[白子鯛]

(学名)Chaetodon nippon
(英名)Blackloin butterflyfish


スズキ目チョウチョウウオ科

[分布]
千葉県以南;朝鮮半島南部
フィリピン
[環境]
やや深い岩礁(10〜50m)
[体長]  10〜15cm
[撮影地] 東伊豆
[深度]  12〜20m
[撮影者] H.Murayama

[特徴]
学名を”Chaetodon nippon”と
名づけられた日本固有のチョウ

チョウウオの一種。チョウチョウ
ウオの中でも
体色をよく変える魚
として知られている。

雑食性で、日中は単独or小群で
活動するが、日没が近づくと
大群
を作る傾向が強い。


シラコダイの七変化?!

シラコダイと言えば、黄色っぽい身体に目と尾鰭の
まわりが黒っぽいイメージがありますが、どうもこの
魚は時と場合に応じて体色をコロコロと変えている
ようです。

魚が体色を変える目的は、求愛時のディスプレイや
外敵からの保護色、及び警戒や攻撃色などさまざま
ですが、このシラコダイも例に漏れず、夕刻になると
雄から雌への求愛時に、体色を灰色に変化させて
雌を追い掛け回したり、食事中に普段比較的目立つ
黄色の体色を茶色っぽく変化させることで目立ちにくく
している姿などが観察されています。また、体表に
付く寄生虫をホンソメワケベラやオトヒメエビなどの
クリーナーに取って食べてもらっている時にも通常
よりやや黒ずんだ体色になるようです。

さらに、文献17によると、シラコダイの”シラコ=白膏
or白粉”とは、江戸時代に女の人が顔や髪につけて
いたおしろいのことで、この魚の顔の部分が白っぽく
くなることから、この名がつけられたとされています。
これほどまでに体色を変えていると、我々ダイバーは
もとより、当のシラコダイ自身もどの色が本来の体色
か分からなくなっているかも知れませんね。

驚異!!シラコダイの大群とは?!

カスミチョウチョウウオのページでも書いた通り、普段
私たちがダイビング中に出会うシラコダイといえば、
大抵単独か多くても4〜5尾の小群でしか見かけた
ことがないと思います。

ところが文献11によると、確かに日中は単独か小群
で行動していますが、日没が近づくにつれ群れを作る
傾向が強くなり、最終的にはなんと驚くべき事に普通
100尾ものシラコダイが一つの群れを作るそうです。
どうもこの傾向はシラコダイに関わらず、他のチョウ
チョウウオ科の魚にも見られるようで、群れを作る
目的として夜休息するための隠れ場に移動する際の
外敵からの防御や産卵のための移動と考えられて
います。

チョウチョウウオ科の魚は産卵時に卵を海中に放出
しますが、その際には放出された卵を狙う外敵や
求愛行動時に自らをも外敵から守る必要があり、
結果として適度な潮流のある沖合いで産卵している
ようです。

というわけで、残念ながらシラコダイの大群を見る
ことが出来るのが日没後の、しかも潮流の強い沖合
となれば我々普通のダイバーがそれを目にすること
は諦めたほうがよさそうです。


"目次"へ戻る

Hiroの海洋写真館