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塔影湖と七言絶句「江南の春」
塔影湖
金山寺からさほど遠くないところに塔影湖がある。
人造湖だそうである。
塔影湖から望む金山寺の塔
金山寺の塔が見える
 どういうわけか知人は、この湖の附近で 晩唐の詩人杜牧の七言絶句「江南の春」がつくられたのだと力説する。有名な漢詩だから、ご存じの方も多かろう。
江南春(かうなんのはる)      杜牧(とぼく)
 千里鶯啼緑映紅 千里鶯啼いて緑(みどり)紅(くれなゐ)に映ず
 水村山郭酒旗風 水村山郭酒旗(しゆき)の風
 南朝四百八十寺 南朝四百八十寺(しひやくはつしんじ)
 多少樓臺烟雨中 多少の樓臺烟雨(えんう)の中(うち)
 その解釈は他にゆずるとして、この漢詩が塔影湖の近くでよまれたかどうかについては、私には よく分からない。あるいは そうかもしれないが、春と夏の季節の違いはあるにしても、とにかく この詩にあふれる のどかな雰囲気が、この湖の あたりにも感じられるのは事実だ。

 ところで、夏になると、あまりの蒸し暑さに耐えかねて、涼みに来て そのまま この塔影湖で泳ぐ人が多いらしい。ところが、水中には藻草が繁茂していて、それが足に絡んで溺死するという事故が毎年のようにあるという。けっこう こわい湖なのである。
[文・写真とも] 青猫さん

Copyright © 青猫+ヒントブックス 1999
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