10.帰国の日
2月21日(水)。帰国の日を迎える。
ヒルトンホテルでの最後の朝食を頂いた。スタッフはみな、私達のことをすっかり覚えていて、笑顔で禁煙の広いスペースに案内してくれる。
マネージャーらしき女性が今日も私達のテーブルにやってきて、万由子の様子を伺っていく。今日帰ることを告げると、万由子を抱き上げ、中国語で話しかけていた。
「あなた達はツアーではないのでしょう?」と問われ、少しだけいい気分。旅なれた様子に見えたかな?
万由子は昨日の大泣きがたたったか、朝食後にはすぐに眠りについてしまった。しかし今日は台湾名物の足裏マッサージに行きたあい。ここははずせないだろう。
義母に一緒に行こうと強く勧めたが、万由子を見ているからあなただけで行きなさいと譲らない。しかし私の立場としては、義母に子どもを押し付けて、自分だけ悦楽にひたろうなんていう虫のいい話を通していいか、判断がつきかねた。
だがやはり行きたいのだ。きっと義母は足裏を見せるなんてことに恥じらいがあるのだろう。そう解釈し一人ホテルを出た。
期待した足裏マッサージは、まあこんなものかという感じだった。客はほとんどが日本人。やっぱりガイドブックに載っているところには、限界があるか・・・。
ホテルに戻ってみると、義母と万由子はきゃっきゃと遊んでいた。聞くと、万由子が目覚めた後、二人で周囲の市場などを散策したらしい。そうだよな〜、同じ持つでも、私がやわらかい体と体温を感じながら万由子を抱いていたのに対して、義母は固いベビーカーを担がされてきたんだもの。万由子を自分の胸に抱いて出かけたいと思うのが道理だろう。
何度誘っても「あなただけ行きなさい」と主張した義母。万由子と二人になりたかったのかな・・・。