第2話 〜スペクトラム編〜
(平成12年3月公開)
今回はディープなスペクトラムファンに囲まれる事に恐れをなしたケンケンがお休み。
私のお相手をしてくれたのは、サックスプレーヤーにしてブラスロックにやたらと詳しいBARIさんと、「音楽のある毎日」でお馴染みのKUMAさん。「単にミーハーなファン」というKUMAさんが、マニアである我々二人に囲まれる事となりました。
この日外はしんしんと雪が降ってましたが、3人で熱いトークバトルを行いました。では、ご用とお急ぎでない方はとくとご覧あれ。
☆スペクトラムとは?
知らない人は既にここまで読んでないかもしれませんが、一応紹介します。
スペクトラムは、歌って踊れるトランペッターの新田一郎氏をリーダーとする8人組で、昭和54年にデビュー。
トランペットはもちろん、ギターやベースもグルグル回す“前衛5人組”の大胆なステージアクションと、超絶テク、ド派手なコスチューム、アグネスチャンのような(?)ファルセットボーカルで、一世を風靡。
が、才能あふれるメンバー達は、結局一つの枠に収まってはおらず、わずか2年で解散。
しかし、当時からの熱狂的なファンはもちろん、再発されたCDによって新たなファンも獲得。その存在は伝説とさえなっている。
☆トークバトル開始
ハイパパ「では、『構成に工夫が無い』という意見は承知の上で、まずファーストアルバムから順に曲を聞きながら語って行きたいと思います。」
BARI「ほんっとうに工夫がないですね(笑)」
KUMA「まったくだ(笑)」
☆ファーストアルバム「スペクトラム」
・アクトショーを聴きながら
BARI「これって、MIXが凄いですよね。やってる音楽と全然別物って感じで…」
ハイパパ「ん〜やっぱり海外録音だと音が違うんでしょうか。」
BARI「でも、このころ海外でもこんなのないでしょう」
ハイパパ「なんなんでしょうね。海外録音だと、もっと低音がガツ〜ンと来るって印象があるんですが。」
BARI「特にこのハットの音が反則って言うか(笑) こんなにカシャカシャ鳴ってるのはなかったですよね。当時のクロスオーバーのグループとも違うし。」
ハイパパ「でも、アクトショーはライブの方がいいですよね」
BARI「…いや、俺はレコードの方が好きなんですよ」
ハイパパ「あ、そうですか」
BARI「裏切りまくり(笑)」
ハイパパ「ま、そうでないと話が盛り上がらないかも(笑) でもね〜当時はこの曲にどう反応していいかわからなかった」
KUMA「俺は今でもわからないよ」
・ファーストウエイブを聴きながら
ハイパパ「僕は結構これ好きなんですよ。」
BARI「俺も好きだな〜」
ハイパパ「こういう曲をもっと前面に出したら、フュージョン系の硬派なファンも増えたんじゃないかと」
BARI「これはライブで見た方がいいですよね。直樹さんがベース弾きながら唄ってるのがミソなんで。」
KUMA「俺はまず2ndを聞いて、次に1stを聞いたんで結構違和感ありました」
ハイパパ「確かに音が違うんですよね。でも、リアルタイムで聞いた時は僕も1stはあまり好きじゃなかったんですが、今は結構好きです。特にクエスチョン…あたりのBassのノリは結構いいと思いますよ。」
BARI「あ〜そうですか」
ハイパパ「ただね〜このアルバムはメンバーの写真が出てないんで、どういう方向性のグループが見えなかったんですよね。」
BARI「それはそうですね。」
ハイパパ「それに、雑誌で衣装を見た友人が『鎧かぶとを着てる』って言ってたんで、西洋の物じゃなくて、日本の鎧かぶとだと思ってた(笑)」
BARI「久月の武者人形じゃないんだから(笑)」
ハイパパ「それと、僕はこのアルバムからインザスペースまで、歌詞の世界が好きになれないんですよ。なんだかよくわからない。はまってるのは、ロックンロールサーカスくらいで」
BARI「あ〜そうかも。でも普通の日本語にしちゃうと、初めから4枚目(セカンドナビゲイション)の世界になるかも」
ハイパパ「なるほど。ま、最初からあれだとつまんなかったかもしれないですね」
BARI「そうでしょう」
ハイパパ「やっと意見合いましたね(笑)」
BARI「そうですね。」
☆セカンドアルバム「オプティカル・サンライズ」
ハイパパ「さて、2枚目は何からかけたらいいんでしょう?」
BARI「やっぱりモーションでしょう」
・モーションを聴きながら
BARI「この曲だけで1stと印象が違いますね。出だしはもろにソウルバンドのLPのオープニングみたいで。このイントロのバックで鳴ってるのはバルブトロンボーンかな?」
ハイパパ「これを初めて聞いた時、この出だしのピャ〜って音で、ソファーの下で寝てたネコがびっくして飛び出して行った(笑)」
KUMA「でもね、昔聞いた時は凄い音だと思ってたけど、最近あらためて聞くとそんなでも無いような気が…」
ハイパパ「ん〜シビアな意見(笑)」
KUMA「でも俺は入りかたがミーハーだったもの。何しろTVで見てからだったから。特にBCリッチで引き付けれられて」
ハイパパ「さすがギターマニア(笑)」
KUMA「それにギターも回ってたし」
ハイパパ「イスのキャスター着けてね(笑)」
・F・L・Yを聴きながら
BARI「これ凄いよな〜。この出だしのブラス」
ハイパパ「凄いですよね。もうなんとも言えない」
KUMA「だけどね、俺はミーチャンGoingToTheHoikuenの広告をレコード屋で見て、『小学生向けなのか?』ってガックリ来た記憶あるよ」
ハイパパ「そうですね〜。結構難しいイメージとその方面のイメージで悩んだファンもいたかも」
BARI「あとは、スタンハンセンでお馴染みの曲もあるから、プロレスから来たファンもいますよね」
☆人気投票によるベスト曲紹介
ハイパパ「ところで、この辺でちょっと休憩。スペクトラムファンのホームページとしては、情報量がおそらく日本一のStudio未来来によるスペクトラムベスト曲人気投票のデータを紹介します。今でも投票は続いてるんですが、現在の順位は以下の通りです。」
1.イン・ザ・スペース
2.正調もんぎり節
3.トマトイッパツ
4.サンライズ
5.アクトショー
6.F・L・Y
7.パッシングドリーム
8.やすらぎ
9.あがき
10.ミーチャンGoingToTheHoikuen
ハイパパ「この1位は、イン・ザ・スペースしか知らない人が結構投票してるからじゃ無いでしょうか?」
KUMA「ああ、そうかも。俺もそれ一番好きだもん」
ハイパパ「BARIさんの1位はなんですか?」
BARI「俺ですか?パッシングドリームなんすよ」
ハイパパ「おや、意外。実は直樹ファンなんだ。」
BARI「2位はI Love PTAだけど。」
ハイパパ「ま、それはそれとして…」
BARI「そうやってサラっと流す〜!」
ハイパパ「私の1位は、しいて言えば侍ズなんだけど…入ってない」
BARI「モーションも入ってないですよ! ま、このランキングでは結構直樹ファンが強いようだから(笑)」
ハイパパ「いわゆる組織票か?(笑) では、またアルバムの話題に戻ります」
☆サードアルバム「タイムブレイク」
ハイパパ「このアルバムはどれから聞けばいいんでしょう?BARIさん」
BARI「う〜ん、難しい所ですね。難しいアルバムなんで」
ハイパパ「じゃ、まずは「夜明け」から。B面は好きな曲多いんだけど、いらない曲もあるんで(笑)。四季とか…」
BARI「あ、言っちゃってる(笑) たしかに新田演歌はちょっとね。」
ハイパパ「『すべて懺悔だけ』も好きですね。こういう曲をもっとやって欲しかったな」
KUMA「俺はもっとハードにやって欲しいな」
ハイパパ「でもね〜、セカンドを出した時のインタビューで新田さんが『これからのスペクトラムは中学生にもできる音楽をやらないと』なんて言ってたのに…。次に出たのがこのアルバムで(笑)」
BARI「大嘘つきですね(笑)」
ハイパパ「ま、レコード会社とのしがらみかも…」
BARI「でも、このアルバムを聞くたびに、『やすらぎ』のシングルバージョンを、是非CDで聞いてみたいと思う」
ハイパパ「さすが直樹ファン」
BARI「あとね、普通のホーンセクションの場合、トランペットとトロンボーンってのは結構音程差をつけるんだけど、スペクトラムはトランペットとトロンボーンがみんな上を吹いてるんですよ。だから、トロンボーンはかなりきついんじゃないかと思いますね。」
ハイパパ「ほぉ〜吉田さんは流し目の魅力だけじゃなくて、いい仕事してるんですね」
☆ホーンスペクトラムを聞いてみる
ハイパパ「では、折角なので『サーキットの狼』も聞きましょうか」
BARI「KUMAさん、聞いた事あります?」
KUMA「あるわけないじゃない(笑)」
ハイパパ「この、出だしでガン!と来ると見せて、すぐフリューゲルホーンでモワっとさせるのが、2枚腰と言うかなんというか」
BARI「なんだそりゃ(笑)」
ハイパパ「でも、このパーカッシブなフレーズは『スケバン刑事』にも通じますよね」
BARI「この頃から、既に雛形ができてたんだ」
ハイパパ「すごいですね。早すぎた才能というか…」
BARI「変わらぬ芸風かも(笑)」
ハイパパ「でもね〜、このボーカルがなんとも言えない(笑)」
BARI「俺の友達は、これを聞いて『和田アキ子かと思ったって(笑)」
☆スペクトラムにコピーバンドがいた?
BARI「これ俺の友達のバンドの写真なんだけど」
KUMA「一緒じゃん。よくここまでそっくりに(笑)」
BARI「馬鹿でしょう〜(笑)」
ハイパパ「あ〜、これが噂の(笑) この鎧とかヘルメットどうやって作ったんですか? もしかして紙製?」
BARI「いや、なんかレザーとか買ってきて作ったみたい」
KUMA「いまならもっといい素材あると思うけど」
ハイパパ「これなんて言うバンド名ですか?」
BARI「これはムートセプスっていう」
ハイパパ「それ絶対覚えられない(笑) これはスペクトラムと同時期?」
BARI「いや、ついおととしくらい(笑)」
ハイパパ「大馬鹿者ですね。ステージは見たことあるんですか?」
BARI「いや、ないんですよ。この中の二人と昔バンドやってたんだけど、今はこの人達横浜にいるんで」
ハイパパ「へぇ〜見てみたいなぁ」
(なお、画像はリクエストが多ければ公開します)
☆4枚目「セカンドナビゲイション」
ハイパパ「で、いよいよ4枚目ですが。これは何をかければいいんでしょう?」
BARI「やっぱり、『NIGHT NIGHT KNIGHT』でしょう」
ハイパパ「お、やっぱり直樹ファンだ」
BARI「あ、やっぱりパラダイスにしよう。もしかして、俺はこれが一番好きかもしれない」
ハイパパ「僕は、これを奥さんのソロアルバムで聞いて、いい曲だな〜と思ったんですが」
BARI「ま、このアレンジは結構マッタリしてますもんね。」
KUMA「俺はこのアルバム知らないんだけど、これは全体的にどんな感じなの?」
ハイパパ「それを聞かれるのが一番困る」
BARI「そうっすね。もうバラバラ(笑)」
ハイパパ「でもね、結構好きな曲多いんですよ。西さん、直樹さん。新田さんのも。」
BARI「最初からこれだと違うバンドになってたでしょうね」
ハイパパ「そうですけど、この世界でもう2枚位LP出してくれてたら良かったと、僕は思いますね」
☆意外な元ネタが判明
BARI「あと今日は折角なんで『アノカオ、アノカオ』の元ネタを持ってきたんですけど」
ハイパパ「あ、それ知らない」
BARI「クール&ザ・ギャングの弟分にあたるバンドなんですが…。ここ聞いて下さい」
ハイパパ「あら〜、日本語か英語かの違いだけで、声は一緒(笑)」
BARI「KUMAさん聞いた事は?」
KUMA「いや、なんの事だかさっぱりわからない」
☆しゃべり疲れて…
ハイパパ「あと、LPは2枚ほどあるんですが、人間の集中力にも限界があるんで、今日はこのへんで。
KUMAさんどうでした?」
KUMA「俺は今までは『インザスペース』が一番好きだと思ってたけど、こうやって聞くと「F・L・Y」の方がかっこいいですね。」
ハイパパ「既に洗脳されつつありますね(笑)」
KUMA「そりゃぁ2時間も聞かされてれば…」
ハイパパ「で、BARIさ…、ちょっとそっちで女口説いてないで!(笑)」
BARI「あ、すいません(笑)」
ハイパパ「今日はこれで終わりなんで、次回はB、C級ブラスロックの特集でもしましょうか?」
BARI「それなら、俺腐るほどレコード持ってますよ(笑)」
ハイパパ「どしぇ〜、またマニアックな世界にどっぷり浸ってしまう(笑)」
(平成12年3月24日 太陽にて)
<後日談>
今回は、ちゃんと会話の内容をMDに録音して、それを文章にしたのですが結構大変でした。まぁ聞いてる分には面白いのですが。それと、これを公開する際に、スペクトラムファンのサイトや@niftyの掲示板で宣伝させていただいたのですが、おかげさまで結構アクセスが増えました。
ちなみにカウンターは、公開前 205 → 終了時 365 でした。ムフフ、スペクトラムファンの絆は強いのじゃ。
また、いかく〜ちょさんや、とうしろうさんには感想までいただいて感謝の限りです。「これまで全然知らなかったけど、スペクトラムはやっぱり人気がある」というのをKT氏も認識したようでしたので、いつかこの続編を“新田一郎編”でやりたいのですが…。
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