♪ アルバム研究その5 ♪

☆TOPAZ

<どんなアルバムか>

 全11曲ですが「かなり濃い」という印象のアルバム。どのアルバムも濃いといえば濃いのですが、ステージでもお馴染みのナンバーとか、シングル曲ではないのにベストアルバムに収録された曲とか、亜美さん自身がお気に入りの曲が多いのでは?と思います。録音は海外(LA)で、全般的にボーカルは相当熱いです。

 参加ミュージシャンの詳細は以下の通りですが、ギターはマイケルトンプソン、ディーンパークスとかバズフェイトンとか豪華メンバーが揃ってます。当時のキーボードマガジンのインタビューによると、「この人にはこの曲というようなギターの配分を考えた」そうで、バズフェイトンとはすごい仲良しだそうですが、今回はペッドミドラーのツアーに同行するので全面的参加は無理だったとか。それでも「泣きたいような気分で」「雪の輪舞曲」「Amarnth」を弾くために来てくれたそうです。

 マイケルトンプソンは割りとカチっとしたロックが得意で、ディーンパークスはとにかく生の音が綺麗でそのうまさに感激したとか。アメリカのミュージシャンは日本のミュージシャンに比べてあまり譜面が強くない人が多いそうですが、マイケルとディーンはすごく読めるのでその辺も考えながら選んだとか。ちなみにバズフェイトンは譜面が駄目だそうですが、ソロ向きというかすごい瞬発力をもってるのでそれにかけたとか。結構面白いですね。

 隠しテーマとしては「美しい」という事だったとか。ただし「美しい」というのは価値観なので万人が美しいと思うものはないから、自分の世界観にギャップがあって戸惑うかと思ってたら意外に平気だったとか。あとは亜美さんのアルバムにしてはラブストーリーが多いという位置付けにもなるとか。

 音作りに関してはプログラミングを松武秀樹氏が担当してますが、レコーディングにはタンス(笑)から何から持ってきて、今回はミニムーグなんかのアナログも使っていろいろ音を作ったとか。ちなみに普通の人はムーグと呼びますが、松武氏は絶対にモーグというそうです。そのモーグで作った水の音がすごく綺麗だったとか。

参加ミュージシャンは以下の通り。

Guiter       : Micheal Thompson,Dean Parks,Buzz Feiten
Bass          : 小原礼
Keyboards  : 富田素弘、尾崎亜美
Drums       : 山木秀夫
Percussion: Alex Acuana,Luis Conte
Sax           : Brandon Fiealds
Trumpet    : Jerry Hey,Gury E.Grant
Trombone  : Bill Reichenbach
胡弓          : 許可

<ジャケット・歌詞カード>

 ジャケット写真は「荒野に一人立つ美女」という感じ。アルバムのテーマが「美しい」という事だそうですからそのイメージでしょう。これは砂の上なのか雪の上なのか? 歌詞カードは折りたたまれている形で、広げると横にベラベラと開きます。中にも妙に雰囲気のある写真があるのでなかなかの作り。いつものおちゃめ系とはちょっと雰囲気が違います。

<各曲解説>

「VOICE」

 ご存知NHK人形劇「平家物語」のテーマ曲でしたが、これはそのアカペラヴァージョン。いつものごとくコーラスはすべて亜美さん一人でやってます。2003年〜2004年のライブシリーズではこのヴァージョンがオープニングに使われました。シングルの方はわりとさらっとしてますが、こちらは静かに始まってだんだん盛り上がり最後はなかなかの迫力。伴奏がない分だけかえってダイナミクスが大きいというか、歌詞に込められたメッセージが胸に強く響くものがあります。皆さんはどちらがお好みでしょうか?


「黄玉の溜め息」

  この曲は「トパーズノタメイキ」と読みます。(いちいち言わなくてもわかるかな?) タイトルからして一種アルバムを象徴する曲という事でしょう。ギターはマイケルトンプソンなので、どちらかというとカチっとしたロックということになるでしょうか。それにしても転調が難しくては私はとても歌えません。まぁどうせカラオケにはないですけど。


「Cold Wind」

 寒い感じのタイトルですが曲自体は結構熱くて、「これってシングルだったっけ?」という感じもします。個人的にはNatural Agency収録の「Southern Cross」のアンサーソングのように感じました。エンディングのサックスソロがかっこよくていつまでも聞いていたいように思います。

「泣きたいような気分で」
 シングルにもなった曲で今もライブの定番です。2000年にWOWOWの「アコギな音楽堂」という番組に出演した際の話ですが、亜美さんお気に入りの山梨のペンション滞在中に作った曲だとか。辛い時にそっと心を慰めてくれるそういう曲です。

「Moreの理由」
 ポップな演奏に言葉遊びを乗せた「亜美さんならでは」という曲。軽いように見えて実は深いメッセージが込められていそうなところがまたなんとも。遊び心という点ではこのアルバム一番です。 


「水の物語り」

 大作です。歌詞、メロディ、演奏ともに雄大な風景を想像させる曲。胡弓を入れたのは亜美さんのアイディアでしょうか? 深い意味のありそうな歌詞とだんだん盛り上がって、サビでは凄い迫力になる亜美さんのボーカルについつい聞き入ってしまいます。私はこのアルバムで一番好きなのがこの曲です。いつかライブでも聞きたいと思ってますが。


「雪の輪舞曲」

 わかると思いますが「ユキノロンド」と読みます。水の曲に続いてこちらは雪の曲。はかない歌詞をかっこいいリズムに乗せて聞かせます。雪とタイトルについてるせいか、結構な寒さを感じさせます。(←単純) 前述のインタビューを参考にすると、ギターはアコギがディーンパークスでソロがバスフェイトンなのでしょう。


「一番甘い戦い」
 ミディアムテンポでホーンセクションも入る結構熱いナンバー。タイトルを聞いて楽しい曲かと思えば、そんな事はありません。(いえ、サウンド的には楽しいともいえますが) 歌詞をじっくり聞いてると「いやぁ大人の世界だなぁ。ワッハッハ」とか思います。口説くか口説かれるかギリギリのせめぎ合いですが。


「Invitation Card」

 アルバムで最もポップなナンバーと言えるでしょう。丁度クリスマスの時期のナンバーなんですね。これも雪の歌です。ホーンセクションも入ったゴージャスなサウンドなのでライブで聞いたら盛り上がるでしょうなぁ…。


「Amaranth」

 ライオンズマンションのCMソングだった曲です。「求め合う 永遠のSympathy」というフレーズを聞くと思い出す人も多いでしょう。亜美さんの曲では単純なラブソングというかシチュエーションがわかり易すぎるような恋の歌は少ないですが、これも心の中のすごく深い部分を歌った曲という感じです。間奏のギターソロは流石。多分バズフェイトンなのでしょう。


「Free」

 ドキッとするようなスキャットで始まる曲。割と短い曲ですが演奏もコーラスも幻想的な雰囲気で聞かせます。「この曲もコーラスが凄く印象的な曲なので。VOICE」で始まってこの曲で終わるところがミソでしょうか。



 このアルバムは私がファンをサボってた時期に出たものでリアルタイムでは買いませんでした。買ったのは発売から5年ほど経ってからなのですが大変気に入りまして、今でも最もよく聞くアルバムかもしれません。まだ聞いたことがないという人は是非どうぞ。

<2008年1月記> 

 
☆SPECIAL

<どんなアルバムか>

 全編アカペラによるクリスマスミニアルバム。アカペラでの曲はこれまでもありましたが、全編アカペラというアルバムはこれが初。聞いてみるとパーカッションも入っているように聞こえますが、すべて亜美さんの声や体を使ったものだとか。クリスマスソングのカバー曲も入っていたり、オープニングはベートーベンの「第九」だったりでいろいろ驚かされるアルバムです。 

<ジャケット・歌詞カード>

「オビの言葉」
花を飾るように今日は音楽を飾ろう。
初のアカペラ楽曲集。名曲「初恋の通り雨」「For You」を含む全7曲。クリスマススペシャルアルバム。

 ジャケットは、大きいリンゴのイラストの中心に、白抜きの文字で「SPECIAL AMII OZAKI」の文字と言うシンプルなもの。歌詞カードにも亜美さんの写真はありません。この歌詞カードが、CDジャケットサイズの7枚組みで、それぞれ1曲ずつ表がイラスト、裏が歌詞カードという構成。本当にクリスマスプレゼントにも使えるおしゃれな内容だったのですが、これが廃盤とは…。新品で買えないのだったら、プレゼントには使えないし。許さん!>東芝EMI
 


 
Arrows In My Eyes

<どんなアルバムか>

 小原礼以外は海外のミュージシャンによる演奏。L.Aでの録音で、エンジニアもすべてあちらの方。全体的に、ストリングスなどはかぶさっていない、バンドサウンドが特徴。一時続けてたような、アルバムを貫くテーマとかは特にないようです。シンセサイザーもそんなに目立たないし、比較的シンプルなアレンジが多いように思います。小原選手のベースは、とにかくズッシリと重く決まってます。さすがに海外録音だけあって、ドラムの音なんかも凄くクリアでgood。

<ジャケット・歌詞カード>

 アルバムの写真撮影は、福山雅治です。橋の上から微笑みかけるジャケットの写真は良いのですが、歌詞カード裏の写真はあまり好きじゃないなぁ。歌詞カードの下側に、セピア色の写真が4枚(静物画風)。参加ミュージシャンは、歌詞カード裏側に、各曲毎に記載。
 

<各曲解説>

「明日はきっと晴れるだろう」

 アルバム発売後に、シングルカットされた曲。TOPAZの1曲目はアカペラ。Wishはピアノバージョンの曲。Specialはアカペラ。で、このアルバムは…と考えるが早いか、ズッカ〜ンと一発かまされました。ド真ん中へのストレートです。球速は150kmは越えてるでしょう(?)。ただ、「こんなに泣いたから、明日は晴れるだろう」というテーマなので、よく聞くと泣けますが、「みなさん元気だして下さいソング」でもあります。

「BIG MAN」

 ゆったりしたリズムと、骨太なサウンドの曲。これも内角高目ストレートで、ズパッときます。力強いコーラスもバッチリ決まって、このアルバム一番の熱演というか好演。演奏してる方も、歌ってる方もさぞかし気持ち良いでしょう。こういう骨太の曲は、以前はほとんどなかったと思います。間奏はスライドギターかな? ギターはお馴染みのMichael Thompsonさんですが、K−1に出ても通用しそうな名前の人です(^_^;

 ちなみに、タイトルは「精神的に大きな支えとなった人」の意味で、ジャイアント馬場さんを意味した物ではありません。(って当たり前か)

「愛の構造」(ピアノバージョン)

 アルバムと同時にシングルが発売されましたが、アレンジが違います。私は偉そうに「研究室長」を名乗ってますが、実はオリジナルバージョンを聴いてません。「ちょっとした気配りで日常に魔法をかける」というのが、亜美さんらしいところです。音質も良いので、ちゃんとしたオーディオ設備で目を閉じて聞くと、同じ部屋で亜美さんが弾き語りを聞かせてくれてるような気分にもなります。完成度の高いピアノのアレンジは必聴。

「Spiral」

 こういう曲は、なんというリズムになるのでしょう。ダンスミュージックの類になるのでしょうが、亜美さんのラップが聴けるのは貴重です。

「砂漠に紅い月が昇る」

 アルバム中もっとも難解な曲。なんて言ったらいいんですかね〜?

「Let's Imagine」

 昔だったら、B面1曲目となるのでしょう。ガラっと雰囲気が変わります。ソフトなサウンドのホーンセクションは、VINE STREET HORNSという人達。サビのメロディーとアレンジがいい感じで、私はかなり気に入ってます。ホーンが柔らかい音なので、てっきりフリューゲルホーンかと思ったら、クレジットによるとトランペットでした。う〜む。ちなみに、これはannaというアーティストへの提供曲なんですが、私はそちらのバージョンは聴いた事がありません。

「piano」

 ん〜率直に言って、あまり得意なタイプの曲ではありません。「さすが」と思わせる盛り上げ方ではありますが…。

「Arrows In My Eyes」

 以前、女子高生がミニスカートで自転車に乗ってて、「短いミニスカートやなぁ〜」と、車の中から信号待ちの間ジ〜っと見てたら、いきなりその娘が股間をパッと押さえて、あたりをキョロキョロ見回してました。その時、「人間の視線ってのは、刺さるものなんだなぁ」と感心したものです。タイトルを見た時、そういう曲なのかと思ったら違うんですね(^_^; シンプルなサウンドの中にも、力強さを感じさせる歌詞です。

「真冬の流れ星」

 With Youへの提供曲で、Specialにも収録されてました。静かに始まって、段々盛り上がる曲です。

「樹の夢」

 なんだか「お馴染み」という感じの曲で、“可愛い系”のボーカルが聞けます。相変わらず、声の引出しが多いこと!

<2000年8月記>
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