智の館
包拯


司馬徽
役得は認めない


登場人物紹介

包拯
名知事として知られる。裁判官としても有能で日本で例えると大岡越前のようにドラマ化もされているほど民衆の人気が高い。
部下を厳しく統率する清廉な政治家であった。




司馬徽
端州は硯の産地でその値段は目が飛び出るほど高かった。その州の知事は朝廷に一定量を貢物として納めていた。
さあ、今年は硯を五百つくってくれ。
前任者

職人
は?
朝廷に納めるのは五〇ではありませんでしたか?
つべこべいうな!
わしの言うとおり作っておればよい!

前任者
端州の知事になったものは規定量より多く作らせ、余った硯は自分の物にしていた。
余った硯をを何に使うかというと・・・・
今度は中央の要職にぜひお願いします。これは心ばかりの贈り物です。
前任者

属吏
ほう。端州の硯ではないか。これほどの高価なものを頂くとは・・・。
よろこんで口ぞえさせていただこう。
よろしくお願いします。
前任者
余った硯は賄賂に使っていたのだった。
そして、そこへ包拯が新知事として赴任してきた。

包拯
むむ。朝廷への貢物は五〇でよかったはず。なぜ、五百も作っておるのだ?
へい。
前任の知事様の指示で作っております。

職人

包拯
そんなに作っても余るだけだ。
必要な分だけ作ってくれ。
はい。
(これはいい物を作らなければ!)

職人
結局、包拯が赴任している間は余計なものは作らせなかった。
そして、包拯はその行政手腕を認められ転任することになったが、ついに端州の硯を自分のために作らせることはなかった。
今時のお役人には珍しく、清廉なお方だったなあ。
職人




司馬徽
知事としての役得として当然だと思われていた事を包拯は毅然とした態度でやめさせたのじゃ。
うむ。
この時代でもこのような役得で私腹を肥やす輩がおったんじゃな。
そんな中で包拯がとった態度はすばらしいのう。

飛覇帥

司馬徽
よいぞ、よいぞ