
司馬徽 |
杜衍は全国の官吏の人事をつかさどる審官という役職についた。
就任して間もなく、一つの役職をめぐって二人の希望者が名乗り出た。 |
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その役目はぜひ私に! |

甲 |

乙 |
私こそ、その仕事にふさわしい |
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そのうち、一人は属吏に賄賂を渡した。 |
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乙 |
今回の役目はぜひ私を任命していただけるようにしてください。
つきましては、この金を・・・・ |
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くっくっく。
わしに任せておけ。 |

属吏 |
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それから数日後・・・ |
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杜衍 |
そう言えば、例の役職をどちらにするか、決めなければならんな。 |
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それはもう、決まっております。
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属吏 |

杜衍 |
むむ。
どういうことだ? |
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ははっ。
その件は慣例により年齢と実績から見て乙に決定しております。 |

属吏 |

杜衍 |
慣例だと・・・ |
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はい。そうでございます。
杜衍様は就任間もございませんでしたからご存知ないのも無理はありません。
とにかく。今回の人事は杜衍様に判を頂くだけの状態になっております。 |

属吏 |

杜衍 |
仕方ないのう・・・・(苦笑)
今回は見逃してやろう。 |
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は? |

属吏 |

杜衍 |
各部門の採用基準をまとめて今日中に私に提出しろ。 |
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そんな無茶な・・・・ |

属吏 |

杜衍 |
無茶ではない。慣例があるならすぐにその慣例をまとめて書類を提出しろ。
今後はそれに基づき、私自身が採用を決定する! |
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承知しました。
(ちっ。しょうがない奴だ) |

属吏 |
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杜衍は提出された採用基準をまとめ、次の日から自分で人事を執行するようになった。
属吏たちは人事にタッチすることができなくなり、事務処理だけを行う、本来の姿に戻った。 |
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それからというもの、賄賂を持って来ても・・・・ |
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就職希望者 |
今回、募集があった役職にぜひ、私を・・・。
つきましては、気持ちばかりの品を持ってきました。 |
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その品は返しておこう。
うちのボスは有能だと評判が高い。
じきに栄転するだろうから、その賄賂を使うのはその時まで待つんだな。 |

属吏 |