智の館
馬知節


司馬徽
不正は許さず


登場人物紹介

馬知節
真宗末期の副宰相。
若い頃から厳正さには定評があり、しばしば王欽若の独走を押さえた。

真宗
宋の三代皇帝。
契丹(遼)とセン淵の盟を結び、西夏とも和睦し、宋王朝の安定を磐石のものにした。

王欽若
寇準が宰相の時に丁謂と共に副宰相を勤める。
権力闘争の荒波を乗り越え、寇準、丁謂を次々に失脚させ宰相に上り詰めた。




司馬徽
真宗時代の末期に宰相であった王欽若は上奏するときには必ず複数の上奏文をふところに入れて真宗に上奏した。
陛下。
この事業にご許可を頂きとうございます。

王欽若

真宗
ふむふむ。
判った。許可しよう。
用はそれだけか?
はい。失礼しました。
王欽若
王欽若はひとつだけを上奏して真宗のもとを辞した。
さあ、これらの案件は全て陛下のご許可を頂いたぞ。
王欽若

役人
本当ですか?
こんなことまで・・・・
王欽若はひとつだけ上奏してふところの上奏文の全てを許可を貰ったとして、強引に仕事を進めていたのだ。
数日後、再び上奏する機会があった。
王欽若はいつものようにふところに複数の上奏文をいれた。
これで、準備よし。
王欽若

馬知節
王欽若様。上奏ですか?
ああ。君も行くのかい?
王欽若

馬知節
はい。私は西夏の動向について陛下と相談があるので、これから向かうところです。
では、一緒に行きましょうか。
王欽若
二人は真宗に謁見した。

馬知節
王欽若様。お先にどうぞ。
おう。すまないな。
では、陛下。
この上奏文のご許可を頂けますか?

王欽若

真宗
おう。許すぞ。
では、これで私は失礼します。
王欽若

馬知節
待て!
そのふところの上奏文。なぜ、全て出さぬのか!
あ、いや、その・・・・
王欽若

真宗
(ふふふ。
馬知節を補佐役に任命したのは正解だったな)




司馬徽
才知があるが人物に問題がある者に厳正な者をつけてバランスをとるのは人事の妙と言えるのう。
うむ。
しかし、それなら馬知節を宰相にした方がいいんじゃないのか?

飛覇帥

司馬徽
よいぞ、よいぞ
おい。どうなんじゃ?
飛覇帥

司馬徽
よいぞ、よいぞ
ごまかしているつもりなのか・・・・
飛覇帥