
司馬徽 |
張詠が陳州にいた時の事。食事中に官報が届けられた。 |
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張詠 |
どれどれ。何か変わったことがあるかな・・・・。
何!・・・・・なんてことだ・・・・・ |
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張詠はしばらくの間、机を殴りつけては泣き始めた。 |
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張詠 |
くそお、丁謂の奴!寇君のお陰で出世したクセにその恩を忘れおって! |
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今度は指を何十回と鳴らしながら丁謂を罵った。
その官報は寇準の更迭と丁謂が宰相に就任したことを知らせるものだった。 |
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張詠 |
まてよ・・・俺と寇君の仲の良さは周知のこと・・・このままでは俺にまで災いが降りかかるぞ・・・・。
どうするべきか・・・・ふむ・・・・。この手でいってみよう。 |
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張詠はその日の夜。地元の有力者を集めて賭博を始めた。 |
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張詠 |
さあさあ、賭けてみろ。このサイコロの目の六以外が出たら掛け金を倍にしてやるぞ。 |
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で、では。黄金十万をかけます。 |

大地主 |
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よっしゃ。わしは黄金二十万だ! |

大地主 |
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では、わたしは黄金十五万で! |

大地主 |
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張詠は人知れず袖口からイカサマ用のサイコロを取り出して、サイコロを振った。 |
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張詠 |
おやあ。皆さん、残念でしたな。六が出てしまいましたな。では、これらのお金は俺の物・・・・。
どうです。まだ、賭けますか? |
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おお!やってやる!ただし、今度はサイの目は四にしろ! |

大地主 |

張詠 |
わかりました。では、今度は四が出たら賭け金は俺の物。
それ以外の数字が出たら皆さんに賭け金の倍を払うぞ! |
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で、では。黄金五万をかけます。 |

大地主 |
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よっしゃ。わしは黄金四十万だ! |

大地主 |
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では、わたしは先ほどと同じ黄金十五万で! |

大地主 |
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張詠は人知れず袖口から別のイカサマ用のサイコロを取り出して、サイコロを振った。 |
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張詠 |
おやあ。皆さん、またまた残念でしたな。四が出てしまいましたな。では、これらのお金はまたしても俺の物・・・・。 |
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張詠はこうして有力者から金を巻き上げた。 |
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張詠 |
よーし。儲けた金で田畑と屋敷を買ったぞ。これで官僚を辞めても大丈夫だ。充分、ここで暮らしていける。 |
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だが、一方で張詠の評判はガタ落ちになった。 |
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むう、あれはイカサマだ!そうでなければ、あんなに勝ち続けられるはずはない! |

大地主 |
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張詠様はいい人だと思っていたが、それは間違いだった!なんて大悪党だ! |

大地主 |
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その悪い評判は丁謂の耳にも入った。 |
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張詠はなかなかの人物だと聞いていたが、とんだ思い違いだったらしいな。
奴のことは放っておこう。 |

丁謂 |