
司馬徽 |
真宗はふさぎ込んでいた。 |
|
|
はあああ |

真宗 |

張斉賢 |
陛下。
いかがなされました。 |
|
|
実はのう。わしの外戚で財産分与の揉め事があってのう。
わしが仲裁に入ったのだが、まったくうまく行かないのじゃ。
双方とも、相手の取り分が多いと譲らんのじゃ。
|

真宗 |

張斉賢 |
なるほど・・・・
恐れ多いことですが、その件を私にお任せ頂けますか? |
|
|
おお。
やってくれるか。 |

真宗 |

張斉賢 |
はい。
微力を尽くします。 |
|
|
早速、張斉賢は揉めている二人を呼び寄せた。 |
|

張斉賢 |
お二人が財産分与でもめているのですな。 |
|
|
そうです。
この乙の奴が財産を多く、ぶん取ったのです。 |

甲 |
|
何をぬかす。
貴様のほうが多く、ぶん取っているではないか! |

乙 |
|
なにを!
お前の方が多いじゃないか! |

甲 |

張斉賢 |
まあ、まあ、落ちついて。
調書を取りますので、お二人の主張をそれぞれお聞かせて下さい。 |
|
|
張斉賢は双方の言い分を調書にまとめた。 |
|

張斉賢 |
では、この調書でいいですか? |
|
|
ああ、結構だ。
どれだけ、相手が多く奪い取っているか判っていただけたか? |

甲 |
|
こいつめ。俺より多く取っているくせになんて言いぐさだ! |

乙 |
|
で、この裁きの結果はいつ出るのですか? |

甲 |

張斉賢 |
もう、すぐに裁きは終わりますよ。
甲さん。あなたは今日から乙さんの家に住むようにして下さい。家財の移動は一切認めませんよ。 |
|
|
え?! |

甲 |

張斉賢 |
乙さんは甲さんの家に住むようにして下さい。
同じく、家財の移動は一切認めません。 |
|
|
ど、どういうことだ! |

乙 |

張斉賢 |
お二人のご主張はこちらの調書にまとめられた通りです。
お互いに相手の方が取り分が多いということですから、交換なさればよろしいではありませんか。 |
|
|
張斉賢は二人に財産監視のための役人をつけてそれぞれの家に帰らせた。
その後、二人の財産による争いは収まった。 |
|
|
張斉賢よ。
見事じゃ。 |

真宗 |