智の館2
論択官 第11章


司馬徽
阿吽の呼吸


登場人物紹介

太宗
唐の2代目皇帝。
2代目といってもぼんぼんではない。父の代わりとして中国各地を転戦し唐の中国統一の最大の功労者。
兄と弟が自分を殺害しようとしていたことを知ると先手を打ってこれを討ち、父親を幽閉して皇帝の座につく。
長い中国の歴史の中でも屈指の名君として必ずその名は挙げられ、その治世は『貞観の治』と呼ばれ後世の手本とされた。

房玄齢
当初から太宗に従い、帷幄の中にあって策をめぐらし太宗をよく補佐した。秦王府十八学士の冠首とされる。唐の諸制度も杜如晦との名コンビで作り上げ、貞観の治の立役者の一人といってよい。




司馬徽
貞観二十一年。太宗が別荘に居たとき、李緯という人物を司農卿から戸部尚書に昇進させた。
房玄齢はその時、都で留守を預かっていた。
たまたま、都から来たものが居たので太宗は聴いた。

太宗
房玄齢は李緯が尚書に任ぜられたのを聞いてなんと言っていた?
それが・・・
房玄齢殿はただ、『李緯はたいそうヒゲが立派だ』と言っただけで他には何も言いませんでした。

家臣

太宗
むむむ。
太宗は急に改めて李緯を洛州の刺吏に任命した。




司馬徽
房玄齢は相手を批判したわけではないのだが、その裏を読み取って、太宗は人事を改めたというわけじゃ。
なるほど〜。
まさに阿吽の呼吸ですね。

鏡秋雪

司馬徽
よいぞ、よいぞ
そろそろ、飛覇帥さんを侍大将に昇進させましょうかね〜。
鏡秋雪

飛覇帥
おお!やっと運勢が上向きに・・・・

琵琶侍
飛覇帥のハゲはたいそう立派なハゲですな・・・・
むむむ。なるほど〜。
やっぱ、昇進は見送りですね。(にやり)

鏡秋雪

琵琶侍
べぇぇーん、べべぇぇーん(琵琶の音色)。
(にやり)

飛覇帥
お前ら!グルだろ!!
(てか、琵琶侍のハゲはいいのか)






原文
第十一章
貞観二十一年、太宗、翠微宮に在り、司農卿李緯に戸部尚書を授く。房玄齢、是の時、京城に留守たり。会々京師より来る者有り。太宗問ひて云く、玄齢、李緯が尚書に拝せらるるを聞きて、如何、と。対へて曰く、玄齢但だ李緯は大好髭鬚と云ひ、更に他の語為し、と。是に由りて遽かに改めて緯に洛州の刺史を授く。