
司馬徽 |
李大亮が涼州の都督に就任した。その後、朝廷からの使者が涼州を訪れた。
使者は李大亮の見事な鷹に目を奪われた。 |
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ほほう。これは見事な鷹ですな。 |

使者 |
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ピイィィィ |

鷹 |

李大亮 |
恐れ入ります。 |
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この鷹を陛下がご覧になれば、さぞかしお喜びになられるであろうな。 |

使者 |

李大亮 |
は?
この鷹を陛下に献上しろと仰るのですか? |
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そうは言っておらぬ。
しかし、あなたも都督の地位で満足されているわけではないでしょう。
私の言っている意味、お解かりですな? |

使者 |

李大亮 |
むむむ。 |
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李大亮はこの出来事を内密に上表した。 |
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李大亮 |
陛下は長らく狩猟を取りやめておられるのに、使者が鷹を要求しました。
もし、これが陛下のご意思であるならば贅沢を改めるという陛下の思いはなくなってしまったのですか?
もし、これが使者の独断であるなら使者としてふさわしくないと思います。 |
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太宗はそれに対して勅書を下された。 |
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そなたは文武の才を兼ね備え、正しく堅固な志を持っているから藩鎮の長である都督の職をゆだね、この重い任務を担当させたのである。
このごろそなたの都督としての働きは遠く都にまで聞こえている。私はそなたの忠勤を思い寝ても覚めてもそなたの事を忘れたことはない。
朝廷からの使者が鷹を要求したとき、そなたは自分を曲げずに従うことをしなかった。そして、はるか遠くから直言を献じ、真心を打ち上げることが非常に誠意にあふれるものだった。
そなたの上表を読み、褒め称える気持ちを押さえる事ができなかった。そなたのような信頼できる立派な臣下があれば私は何も心配することはない。
そなたはこれからもこの誠意を持ち続け変わらないようにして欲しい。
古人は『一言の価値の重いことは、千金と同じである』と言っている。そなたの言葉は非常に尊重する価値がある。そこで、そなたに壷瓶と金の椀を一つずつ下賜する。これは千鎰の重さはないけれども自分が使っている品物である。
そなたは志が正しく節義を尽くし守ることは公平であり、いかなる官職にいても常にその任務をよくやり遂げている。それゆえ、将来おおいに任用し重い任務を与えようと思う。ついては公務の余暇に書籍を読んで学問するがよい。そこで、そなたに荀悦の漢紀一部を下賜する。この書はその叙述が簡にして要を得ており、論議が深く広く、政治のやり方の本質をよく極め、君臣の義について充分に尽くしている。よく読んで研究するとよいだろう。 |

太宗 |