2008
年 7月のことば
直枉会発行の直枉カレンダーの月々の法語を私
なりに味あわせていただくページです
洞爺湖サミットが七月七日から九日まで開催されます。始まる前から歓迎準備や警備で何だか落ち着かない気
がするのは私だけでしょうか。「無事に早く終わってくれるといいね」という声をよく耳にするようになりました。私は今まであんなにたくさんの警察車両が連
なって走っているのを見たことが有りません。そんな光景を見るだけでも世界が今注目しているんだなぁと感じることができます。この度の洞爺湖サミットは地
球環境をおもなテーマに開催をされるのだそうです。現在地球環境は激変しているといっていいでしょう。何十億年も環境のバランスを保って存在してきた地球
の環境が、ここわずか百年くらいの間に急激に悪化しています。化石燃料の燃焼により二酸化炭素は大量に発生し、森林伐採により森の木々は少なくなり二酸化
炭素を吸収できなくなってきています。その結果、二酸化炭素の増加により急速な地球温暖化になり、南極や北極の氷が溶け始め海面が上昇し、海抜の低い島な
どは水没する危機に瀕しています。環境破壊のどれもこれも私が大きく関わっていることであり、私がしていることにほかならないのであります。毎日車に乗っ
て化石燃料を燃やして二酸化炭素を出し続けています。電気をつかい、冬になれば暖房を入れて二酸化炭素を出し続けています。どんどん、どんどんと環境破壊
の海を広げ続けています。私の日暮しそのものがそうであります。地球環境破壊の張本人は私でした。海に島が沈んでいく、異常気象により台風や干ばつに頻繁
にみまわれたりと大変な世界になっていくのでありましょう。現実の地球の海もそうでありますが、その海を作り出しているのは、わがままで身勝手な私の煩悩
の海でもありましょう。ご開山親鸞聖人は『正信偈』の中で私の居る場所は「五濁悪時の群生海」とお示しになられました。そして『教行信証』の総序の書き出
しには「ひそかにおもんみれば難思の弘誓は難度海を度する大船、無碍の光明は無明の闇を破する恵日なり」とお示しになられています。「難思の弘誓」とは
「思いはかることの難しい広大な誓願」のことであり、「難度海」の〈度〉は〈わたる〉という意味があり、渡りがたい海をわたす大きな船のような阿弥陀様の
誓願によってのみ迷いの群生の海の人生を渡ってゆけるのであります。今まさに五濁の真っ只中にあり、生死の苦海に沈んでいるこの私であります。地球環境問
題を私なんか一人が取り組んでも微々たるもんだからいいじゃないかと思ってしまうんです。でもわたしがやらなければみんなで取り組んでいることにはならな
いんですね。 なんまんだぶ