2008年   6月のことば
直枉会発行の直枉カレンダーの月々の法語を私なりに味あわせていただくページです 

仏法聴聞 の道を歩むといたるところでよき師にであう

 この春までNHKで放送していた連続テレビ小説を覚えていらっしゃいますでしょうか。急に聞かれると即座に答えられなくなりつつあ る今日この頃、加齢のせいなのでしょうか。去年の十月から今年の三月いっぱいまで放送していたのは「ちりとてちん」でした。上方落語の世界を舞台にした若 い女性落語家のお話でしたが、それも手伝ってか最近は落語ブームなのだそうであります。確かに落語をじっくり聞いていると実に面白いし、私は同じ話をする 者として非常に勉強になります。間合いだとか、話の入りかた、話の組み立てなども非常に役立ちそうです。そもそも落語のはじまりはお寺でのお説教が始まり と言われています。現在ではほとんど使われていませんが、僧侶が説法をするために座る一段高い席を『高座』と言います。数年前までうちの倉庫の中にも古い 壊れた高座がありました。落語の座る場所も『高座』といい、お寺のこれからきていると言われています。お寺と落語は非常に近い関係にあったようでありま す。という訳ではありませんが来月六日の日曜日午後三時からお寺の会館で落語会をします。題して『Otera  de 落語会』何のひねりもありません。そのままのネーミングで申し訳ありません。上方落語の六代目笑福亭松鶴の弟子で、笑福亭仁鶴や鶴光、鶴瓶の兄弟弟子にな る六代目笑福亭松喬師匠がお弟子の喬楽さんと見えることになっています。興味のある方はお寺(五五-七二〇三)までお電話ください。さて、落語家さんは入 門するとその道をきわめるために一生懸命に練習をします。師匠の芸に習いながら自分の身につけていくのであります。落語という求めるものがはっきりしてい ると、そのための師がはっきりと私の目の前にいらしてくださる。進むべき道を歩めば支えて導いてくださる有り難い師にであうことができるのではないでしょ うか。人生の四苦八苦を超えていくべく仏法を聴聞していこうとするならば、例えば先にお浄土に生まれて往った方は人生の無常を教えてくださっているのであ りましょう。人はなぜ生まれ、なぜ老い、なぜ死んでいかねばならないのか、どうしてこんな悲しみや苦しみにであわなければならないのか、お示し下さってい る尊いご縁の仏様であります。日暮しの中で老いの姿を見せてくださる年配の方も、病を患い苦しんでいる方も、私だけの知恵では知ることのできない尊いよき 師であります。本当に四苦八苦の人生を歩み闇にまどう煩悩具足の我が身を知らされたとき、私の周りのすべての人が、すべての出来事がよき師となってくださ るのであります。      なんまんだぶ

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