2007年 11月のことば
直枉会発行の直枉カレンダーの月々の法語を私なりに味あわせていただくページです
先月二十六日から今月十一日の日曜日まで、千葉県の幕張メッセで第四十回東京モーターショー
二〇〇七が開催されています。世界中の自動車メーカーが参加して何百万人という人が集まる車のお祭りのようなものがあります。今では毎日車を運転する生活
をしていますが子どもの頃の事を思い返してみると、車に乗る事は毎日の生活の中での一大イベントだったような記憶があります。現代のように運転する人が一
台ずつ車を保有するような事は無く、一家に一台有るか無いかといった感じではなかったでしょうか。だから車に乗れる事は、うれしくて楽しい一大イベント
だった記憶があります。どこかへ行けるのがうれしいのではなく車に乗れる事が楽しかった子ども時代でした。しかし、現代の我が家の子供たちは、一緒に買い
物に行かないかと誘えば先ず行き先をたずねます。それが自分行きたい場所でなければあっさりと「行かなぁ〜い」と言ったきり漫画を読み続けるのでありま
す。車に乗る事など日常当たり前の事であり行き先がどこなのかがもっとも関心のある事なのであります。
最近急速に普及してきて毎日の生活が大きく変わる事になったものに、パソコンでのインターネットと携帯電話があるのではないでしょうか。先月も書きまし
たがインターネットを利用すると家に居ながらにして大半の事を済ませる事が出来る世の中になったのではないでしょうか。また、携帯電話の普及率は約八割に
近づきそうな数だそうです。赤ん坊や小さな子どもを除くとほとんどの大人が使っている計算になるのではないでしょうか。急ぎの用事で連絡をとりたい時に携
帯電話は非常に便利なものです。用件の解決が非常に速くなったのではないでしょうか。インターネットも携帯電話も急速な広がりを見せています。おかげでこ
なせる用件や用事も格段にはかどるのですが、それによって楽になったという実感は全く無いのが現実ではないでしょうか。ここまではかどるんだからもっと出
来るじゃないか、あれもこれもと忙しくなったのが現代ではないでしょうか。
十一月三日から『ALWAYS続三丁目の夕日』という映画が上映されます。時代は昭和三十四年、いまから四十八年前を描いた映画です。まだ見てはいませ
んがインターネットも携帯電話も無い、毎日の生活のリズムも今とは比較にならないほどゆっくりとしたものでしょう。しかし、それはそれでよかった時代だっ
たのだと思います。忙しさに流されるのではなく、いま流されようとしているこの流れはいったいどんな流れなのか、どこへ流れようとしているのかと、見抜く
智慧を現代こそ持たなければならないのではないでしょうか。なんまんだぶ