2006年 9月のことば 直枉会発行の直枉カレンダーの月々の法語を私なりに味あわせていただくページです
大 きな音をたてると小さな虫さんがビックリするのよ
以前、テレビでフランスだったかどこかのドキュメンタリー映画を紹介しているのを観た記憶がある。多分間違いないとは思うのだが、 なにせ最近物覚えは悪いし物忘れは激しいし、もしかしたらこのまま何でもかんでも忘れてしまうんじゃないかと思うことがある。話をもとに戻して、どんな映 画だったかというと昆虫を追った映画であります。昔テレビで『みつばちハッチ(正しくは「昆虫物語みなしごハッチ」)』いうのをやっていたのを覚えていま せんか。子どものみつばちハッチが母親の女王バチを探す物語なのですが、その描かれている世界がまさしくその映画に出てくる場面と同じ大きさの世界なので あります。実写のハッチの世界であります。もっとも印象に残っているのが雨が降るシーンなのであります。みなさんは雨粒の大きさはどのくらいかよくご存知 だと思います。肌にあたる雨も空気の乾燥しているときや暑くてむしむししているときなどにザァーッとひと雨くればなんと気持ち良いこと、それも腕や顔にあ たるとなお気持ち良いですよね。
ところがそのザァーッときた雨も虫たちにはどうかというと、人間とあまりにも体格が違いすぎるのであります。大きさが違うのであります。自分のからだと同 じくらいの塊となって雨が落ちてくるのであります。それはもう当たると大変です。その衝撃は高いビルの上から自分と同じ大きさ重さのものが直接落下して命 中するようなものであります。人間であればまず即死でありましょう。でも虫は生きているのであります。そして雨が降り続くと雨水が流れます。人間には一見 みえないほどの流れでも小さな虫には濁流にも相当するのであります。おもわず『がんばれ、流されるな、木や葉っぱの陰に隠れろ』と応援してしまうくらい見 入っていました。視点を変えて物事を観るというのは大事なことだなぁと感じました。現実に自分が虫の大きさになるなんて事はあり得ないことですから気づき もしなかったものの見方が非常に新鮮だったことを覚えています。雨降りになって「虫たちは大変だろうなぁ〜」とちょっと思うだけでも自分が優しい人間に なったような錯覚(?)を味わえるんじゃないでしょうか。
視点を変える、毎日の暮らしの中で相手の側にたって物事を観る、考える。そして行動する。非常に大切な事ではないでしょうか。難しいことですけれど ねぇ。 なんまんだぶ![]()