(書きかけですが、アップしました。)
テレビを見ていると、ときどきコンピュータ(インターネット)の扱いが下手な番組を見かけますが、もしかするとテレビ番組のスタッフは、一般人よりもコンピュータの使いこなしが遅れているんじゃないか、と思っています。
一般人から見たテレビ制作者のイメージは、新しいものに敏感で、一般視聴者よりも先に進んでいる感じがするんですが、コンピュータ(インターネット)に関しては、一部にちゃんと使いこなしている人はいますが、組織全体としては普通の会社よりも遅れている気がします。インターネットを妙に珍しそうに扱っている番組、URLをまともに書けない字幕など、まだまだたくさん見かけます。
それでは、今までに感じたことを(断片的ですが)書いてみます。
うちの「左利きの有名人」のページが某科学バラエティ番組の「左利き」の回の資料として使われたことがあるんですが(番組名はどこかに書いてあります)、そのときのやりとりはこんな感じでした。
・スタッフが左利きの人間を集めようと思って、「インターネットを使ったらどうか」と思ったらしいですが、
・スタッフにインターネットを使える人がいなかったので、スタッフの知人がホームページを検索して、
・左利きメーリングリストのページを見つけて、その会員とコンタクトをとり(かなりもたついたらしいです)、
・いろいろなやりとりがあって、「左利きの有名人にはどんな人がいるか知らないか」ということになり、
・左利きのML会員がうちのページを紹介しましたが、スタッフはインターネットを使えないので、
・そのML会員がFAXでうちの「左利きの有名人」ページを番組スタッフに送ったらしいです。
結局その番組のスタッフは、うちのHPを直接見ることも、連絡を取ることもできなかったわけです。
番組でのホームページ情報の使用許可は、左利きML会員を通じて間接的に知らせたんですが、直接コンタクトも取っていない番組でうちのリストが使われているのは、何だか妙な気分でした。
その番組は科学バラエティらしさを演出するために、CGを使ったバーチャル・セットを使っていて、うちのリストもCG化されて画面に表示されたりしたんですが、ホームページのデジタルデータを一度FAXを通してからまたバーチャルセット用に打ち込み直したわけで、ずいぶんムダなことをやっているなあ、と思いました。また、再入力作業が途中に入ったおかげで、余計な誤字が加わったりもしていました。
コンピュータに明るい人がスタッフに一人でもいれば、ホームページから直接バーチャルセットに入力できそうなものですが…
その番組は、けっこうちゃんとしたホームページも持っているんですが、科学番組なのにパソコンを使えるスタッフが一人もいないというのは、かなり意外な印象を受けました。
パソコンを使えることは、クルマの大型免許なんかよりも、ずっと身近なもののような気がするんですが、まだまだ特殊技能だと思われているんでしょうか。
一般人にとって、パソコンはそれほど特殊な道具ではありませんが、テレビ番組ではまだ
ステージの真ん中でスポットライトを浴びている状態
の扱われ方をしているものも多いです。
ちょうど、音楽用コンパクトディスクが初めて出回ったときの、
キラキラ光るディスクが珍しくてずっと眺めていた状態
に似ていますが、CDも今は「虹色の輝き」など眺めたりしないで、さっさとプレーヤーにセットして音楽を聴いているわけで、パソコンもそれに近づいていっていると思います。
そんなわけでパソコンは、わざわざドラマで大クローズアップされるような珍しいものではなくて、ごく普通に画面に納まっているたくさんの小道具のひとつでいいはずなんですが、最近になって「WITH
LOVE」みたいな「インターネットもの」ドラマが作られたりして、「このスタッフの人たちにとってはまだ珍しいものなんだろうか」と思ったりしていました。
あの番組ではオフィシャルサイトまで立ち上げたみたいですが、掲示板はマニアの落書き場と化していて、インターネットの使いこなしのまずさが露呈していたと思います。
パソコンを使わない人の決まり文句は、「オレってアナログ人間だから」ですが、最近思うのは、
・アナログとデジタル
・理系と文系
などを分けるのは無理になってきているんじゃないか、ということです。
文系と理系など、壁を作って片側だけで考えていてはらちがあかない状況も最近はあるらしいですが、アナログやデジタルも、無理に境界線を引くことはない気がします。
でも、テレビ番組スタッフの中には、コンピュータを使っている人間はアナログ的なものに興味がないんじゃないか、と思っている人もまだいそうな気がします。
「アナログは人間的だ」とか言いつつ、デジタルとアナログの境界に高いしきりを立てて、いかに自分(アナログ)側が素晴らしい世界かを力説したりするよりも、そんな壁は取り払って、広い場所で物事を考えた方が面白いと思います。
・「何から何までデジタル」「何が何でもアナログ」にしなくてもいいと思います。
野菜しか食べないベジタリアンのように、アナログしか使わないアナロギアンもそれはそれでいいと思うんですが、基本的にはデジタルもアナログも使い分けられる雑食系が便利だと思います。
また、デジタル機器を使っている人を見て、アナログに興味がないんじゃないか、といった思い込みも間違いなので、たとえデジタル指向の番組でも無理にアナログ的なものを排除する必要は全くないです。
・あまり「依存」しない方がいいと思います。
デジタル機器に限らず、機械は人間が作ったものなので、そんなデジタルもの・機械ものの脆さ・不完全さはいつも頭の片隅に置いておく必要があると思います。
だからといって、アナログ機器が完全なわけでもないし、不完全さを認めつつ使っていけば面白いことができるはずです。
(続きます。)
追記。(2000.7)
…と言いつつ更新は止まっていたんですが、その理由のひとつは「テレビ局の人にも分かってくれている人がいるんじゃないか」と思ったことがあります。
たとえば最後に更新した1999年の春頃に、フジテレビのサイトにこんなインタビュー記事がありました。
http://www.fujitv.co.jp/jp/kumorepo/nj/index.html
ニュースJAPANのスタッフがインターネットの利用について語ったインタビューなんですが、
「パソコンやインターネットは意外なほど使われていない」
「視聴者よりも圧倒的に遅れていることを自覚した方がいい」
などというコメントがあります。
僕がテレビの画面越しに感じていたことは、それほど間違いじゃなかったみたいだ、と思うと同時に、ちゃんとそれを分かってくれているスタッフの人もいるんだと思うと、少し安心してしまったのでした。
また、テレビ局にお勤めの方からメールをいただいたこともあるんですが(2000年春頃)、やっぱり「一般人(普通の企業)よりも遅れている」のは事実みたいで、特に現場の人たちは「アナログ人間であること、デジタルを使えないことが勲章であるかのような風潮が残っている」らしいです。
でも、娯楽番組なら「最近の若いモンのやることは分からないぜ!」で済まされるかもしれませんが(本当はそれも困るんですが)、ニュース番組に関わる人たちが、全然分からないことを訳も分からず報道しているとしたら、これはシャレにならない気がします。コンピュータがらみの事件が起きたとき、まるで異星人が攻めてきたようにアタフタされては困るんです。
それから、雑誌やラジオなどのメディアに関して言えば、テレビよりはインターネットの取り込みが早かったような気がします。
その理由については、
・ラジオは音声のみのメディアだから、その表現力を少しでも上げようといろいろ試行錯誤している気がします。FAXなどの導入もテレビよりずっと早かったと思います。
・雑誌は原稿を書くために早くからパソコンを導入していたので、インターネットなどの利用も抵抗なくスムーズに行ったんじゃないかと思います(雑誌のライターさんからいただいたメールでもそれは感じました)。
こんな感じでしょうか。
テレビは一般人・他メディアよりもインターネットに関して遅れ気味なんですが、それでも最近少しずつ追いついてきたような気もします。頑張ってほしいものだと思います。
ひでゆきの小ネタ部屋 HOME >> 良い物 > テレビとコンピュータの相性。