|はじめに|トゥルー・ウィール|YMG結成|"IS THE WAR OVER?"に参加|デビューアルバム "COLOSSAL YOUTH"|
|シングル "FINAL DAY"|BBCラジオに出演|アメリカツアー/"LIVE AT THE HURRAH !"|YMG解散|シングル "TEST CARD E.P."|
|その後のスチュワート・モクスハム|その後のアリソン・スタットン|デモ録音集 "SALAD DAYS"|編集盤 "NIPPED IN THE BUD"|
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「その頃よく聞いていたのがヤング・マーブル・ジャイアンツというイギリスのモックスハム兄弟とアリソン・スタットン嬢という何となく奇妙な三角関係を思わせる3人のユニットのレコードで、このヘンテコな3人組のつくりだす、そのあまりにつたないちせつさと、そのあまりにゆうがな何もなさにずいぶん勇気づけられたものです。 ぴろぴろのオルガンにベースライン、安っぽいリズム・ボックス・リズムに申し訳程度のギターの音、その上のへたくそでつぶやくようなささやくようなスタットン嬢のうた。 世の中には色んな方法があって、こういうやり方でも大丈夫、O・K。ノージャンル、または千の方法。 その頃の音楽はそういうことを教えてくれました。感謝しています。」 (岡崎京子『バージン』再発に際して書かれたあとがきより) この一文のために、最初に出た版を持っているのに、再発版も買ったのだった(わたしは、高校生の岡崎さんが雑誌にカットを投稿していた頃からの岡崎京子ファンだ)。
このページは、クレプスキュール版CDとライヴビデオが発売された頃に、ミニコミとして出そうと作りかけたものを元にしています。何にもとづいて書いたのか忘れてしまっている部分もあるのですが、デモ録音集発掘の報を聞いて、こちらもデータを発掘してみました(それ以降、彼らにもほとんど動きがありませんでしたし)。
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トゥルー・ウィールは、「ぼくらは801」というキーフレーズが入っているイーノの『智取威虎山 Taking Tiger Mountain (By Strategy) 』(1974年)の収録曲にちなんだものかな。 同時期に活動し、のちにライヴで共演しているア・サートゥン・レイシオのバンド名も、この曲の歌詞から採られていました。 YMGのプロフィールには、影響を受けた音楽として、イーノの名前があげられています。ほかには、ブッカー・T・ジョーンズ、デュアン・エディ、クラフトワーク。YMGの音楽から逆算すると、わからなくないけど、素で足し算しても、YMGにはならなかったろうなと思う。 トゥルー・ウィールは、コピーバンドだったらしいけれど、やはりイーノの曲を演奏していたのだろうか。
最初にスチュワートが参加し、弟のフィリィップが入り、フィリィップのガールフレンドだったアリソンがついで加入したということらしい。ところで、モクスハム、で読み方はOKなのだろうか。
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トゥルー・ウィールが解散して、すぐにYMG結成となったわけではなく、ソロシングルを出したという。 雑誌で、そんな記事を読んだ覚えがあるのだけれど、ほかでそんな話を聞いたことはないので、半信半疑です。まさか、ジストのシングルのことを言ってたんぢゃあ・・・・。 【2001.05.02.追記】
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ギリシャ遺跡の彫刻につけられた美術書の解説にちなんで、「若き大理石の巨人」。彫刻につけられたタイトルが "colossal statue of youth"(若者の巨像)で、アルバムタイトルの元になっている。 この彫刻の写真と解説は、のちにシングル盤 "FINAL DAY" のジャケットに掲載されています(アルバムのCDにも転載)。 |
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「グラス・ルーツ」の出演バンドのひとつ、レプタイル・ランチがオムニバスアルバムを企画し、YMGの演奏も2曲収録されることになった。録音はすべて、ライヴ録音だったという。 他に収録されている7つのバンドも「グラス・ルーツ」の出演バンドだったとのこと。 レプタイル・ランチは、のちにアリソン・スタットンとウィークエンドを組むスパイク・レプタイルのバンド。アルバム
"IS THE WAR OVER?" は、レプタイル・ランチが運営するZブロック・レコードから発売された。デスペレイト・バイシクルズのD.I.Y.的なやりかたに影響されたらしい。
2曲のうち、アルバムに採用されなかった"Ode To Booker T." は、クレプスキュール盤CDにボーナストラックとして収められている。もうひとつの
"Searching For Mr.Right" は、アルバムに収められているため、割愛されているけれど、録音がちがうのなら、入れておいて欲しかったな。
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"COLOSSAL YOUTH"
Side A:
Side B:
【再発CD】
【この時期のライヴ】
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"IS THE WAR OVER?" を耳にしたラフ・トレードから、レコード制作がもちかけれたとき、YMGの面々は「なんで私らが」というとまどいがあったらしい。レーベルのカラーに合っていないように思われたからです。 1976年2月に設立されたラフ・トレードは、この頃には、大きくはないけれど明確なポリシーを持った独立レーベルとして、リスナーに信頼されていたと思う。
そんなに違和感がないように思えるのは、わたしがその頃の「ラフ・トレード・サウンド」のファンだからかもしれないけれど、アルバム発売に合わせて行われたライヴで共演したレインコーツなどにあった柔らかな雰囲気は、YMGに近しいものだったと思います。 録音は、ウェールズのフォーエルスタジオ。5日間で完了したらしい。YMGと共同でプロデュースしているデイヴ・アンダーソンは、フォーエル・スタジオのひとです。ヒア&ナウの "GIVE AND TAKE" もここの録音で、やはりアンダーソンさんのプロデュースなので、たぶんそうなんだろうなと思っていました(同スタジオのWebページで確認しました)。 耳にしたのは、FM大阪で夕方やってた「ミュージック・ネットワーク」での"N.I.T.A" が最初かな。スージー・アンド・バンシーズの "Christine" に続けて流れたように記憶している。夕方によく似合っていた。好きな音を聞いたときはいつものことだけど、「これこそ、聞きたかった音だ」と思った。選曲は、出演していた桑原茂一氏。 日本盤は、1年後、ジャパン・レコードによるラフ・トレード第1回配給の1枚として出ました。その頃には、イギリス盤を持っていたのだけど、日本盤には歌詞がついていて、よっぽど買い直そうかと思った。
衝撃的だった要素のひとつ、ドラム・マシンには、「ニクソン」て名前がついていた。いま入手可能なクレプスキュールからの再発盤では、この表記は削除されています。
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"FINAL DAY"
Side A:
Side B:
【収録アルバム、CD】
【この時期のライヴ】
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このシングルが、結局、3人で作った最後のレコードになった。この時点では、最後になることを意識していなかったようだけど、同時期に、スチュワート・モクスハムがYMGではできないレパートリーを自分で歌うために、併行してジストを始めていることを思うと、因縁を感じさせるタイトルである。 (ギャラクシー500がこの曲をカバーしていますが、その時が、結果的に、彼らの最後のセッションになったらしい。でも、やはりこの曲をカバーしているスピード・ザ・プルーは、その後も活動を続けているので、"FINAL DAY" 伝説はあくまでも迷信です。安心して、カバーしましょう。) 当時はラジオでかかった "Cakewalking" しか聞けなかったのだけど、のちにYMG関係のアルバム未収録曲を集めたアルバム "NIPPED IN THE BUD" に3曲が収録されて、初めて聞くことができた。現在は、クレプスキュールからの"COLOSSAL YOUTH"再発CDにも収録されている。 【2001.05.02.変更】
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"THE PEEL SESSIONS 1980"
1. Posed By Models
【収録アルバム】
【この時期のライヴ】
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ケン・ガードナーの『IN SESSION TONIGHT』で調べてみたけれど、意外なことに、YMGは、BBCのラジオ番組に、この一回だけしか出ていない。ジョン・ピールが好きそうなかんじがするのだけど。 選曲が、ベスト盤と言うか、コンパクトなサンプル盤みたいでおもしろい。
この時点で、"TEST CARD E.P." に入るインスト曲をやってるのを意外に思った。てっきり、アリソンさんがいなくなってから作った曲だと思っていたから。デモ録音集 "SALAD DAYS" にも、"TEST CARD E.P." 収録曲は入っているし、そういうものではなかったようです。 |
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"LIVE AT THE HURRAH !"
November 21, 1980:
【その他の映像】
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このアメリカでのライヴから帰国して、疲れのためか、アリソンさんが倒れてしまい、翌年の早々にYMGは解散することになる。 ビデオに収められているニューヨークのクラブ、ハラー!でのライヴは、YMGの最後の演奏でもあるらしい。家庭用ビデオカメラで撮影したような映像だけど、残してくれたことに感謝したいと思います。 初めてこのビデオを見たとき、スチュワート氏は無愛想だし、アリソンさんは目を潤ませている(ように見える)ので、彼ら自身、これが最後だとわかっていたのではないかと思った。見直してみると、「ありがとう」と話すアリソンさんの表情は暗くないので、単なる思い込みなのですが。 YMGの演奏を収めたビデオがもう一本あります。"UNDERGROUND FORCES 2" と題された、収録日も場所もわからない、あやしいオムニバスビデオです。
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"TEST CARD E.P."
1. This Way
【収録アルバム、CD】
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インストゥルメンタル集。テレビのテストパターンの背景にかかってるような音楽ということで、カバーデザインも、テストパターンをあしらったものだった。 この中から数曲をラジオで聞いたとき、まだYMGが解散したことを知らなかった。アリソンさんの声は聞こえないし、気の抜けたようなインストゥルメンタルばかりなので、番外編だと思っていた。 YMGの解散を知ると、今度は、"TEST CARD E.P." がYMG名義で出ていることが不思議に思えてきた。この頃のラフ・トレードは、ノルマを課すような契約ではなかったので、別にジスト名義で出してもいいのではないか、と。
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The Gist:
Stuart Moxham:
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YMGが解散を発表する前月の1980年12月に、ジストとしての初めてのシングル、"This Is Love" が出ている。 このシングルは、1981年1月に、"COLOSSAL YOUTH" の日本盤と同時に発売されたサンプラー的なオムニバスアルバム "CLEAR CUT" に収められているけれど、その解説では解散については触れられていない。まだ伝わっていなかったのだろう。わたしも、スチュワート氏がヴォーカルをとる別ユニットだと思い、YMG解散など想像もしなかった。 ジストは、シングル3枚とアルバム1枚を出して、活動を停止。アルバムには、アリソン・スタットンや、ウィークエンドのカバーイラストをてがけているウェンディ・スミスがゲスト参加している。ウィークエンドとの競作
"Carnival Headache" も聞きもの(両バージョンとも、フィリィップ・モクスハムが参加)。
ジストとしての活動を停止した後、長い間、消息が不明でしたが、1992年にソロアルバム
"SIGNAL PATH" を発表して、カムバックしました。
いまのところの最新作 "FINE TUNING" は、出版社に楽曲を管理してもらうためのデモ録音が元になっているようですが、それまでの作品をアコースティックギターの弾き語りでリメイクした、モクスハム版「アンプラグド」になっています。
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Weekend:
Divine And Statton:
Alison Statton & Spike:
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病から回復したアリソン・スタットンは、YMG時代のように、ただ歌うだけではなく、演奏に参加することを希望した。 ベースを学んだアリソンさんは、旧知のスパイク、ジャズ志向のギタリスト、サイモン・ブースとともに、ジャズ/ボサノヴァスタイルの新しいバンド、ウィークエンドを結成する。3枚のシングルと、1枚のアルバム、キース・ティペットをゲストに迎えたミニライヴアルバムを発表しています。 アルバム "LA VARIETE" は、早くにCD化されていたけれど、ボーナストラックにシングル曲を追加しているものと、ミニライヴアルバムを追加しているものの2種類があり、どちらも決定打にかけるので、結局、手に入れずじまいです。 その後、1981年に録音されたデモ録音集が出ました。 1988年、イアン・ディヴァインとデュオを結成し、クレプスキュールからデビューするのだけど、あまり良いとは思わなかった。ディヴァイン氏の作る曲に、ピンとくるものがなかったのだ。でも、セカンドアルバム "CARDIFFIANS" には、好きな曲もあります。カバーデザインは、カーディフの名所を写した絵葉書をコラージュしたもの。友人がイギリス旅行したときに、カーディフからハガキをくれたことがあって、そこには、ちゃんとアルバムカバーと同じ建物がありました。ミーハーな話だけれど、こういうのは、とてもうれしい。 ディヴァインとのデュオを解消したあと、再び、スパイク氏と組む。デビューレコードのタイトルが、"WEEKEND
IN WALES"。ウィークエンド、アゲイン!です。
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"SALAD DAYS"
1. Have Your Toupee Ready
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デモ録音集 "SALAD DAYS" が発売されました。 入手したばかりなので、簡単にメモだけ。 YMGファンサイト "CARFIDIANS" によれば、この1979年録音のデモは、当時、カセットテープで販売されていたらしい。今回のCDは、そこから
"Wurlitzer Jukebox !" と "Colossal Youth" を割愛し、"Loop The Loop" を新たに追加しています。
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"NIPPED IN THE BUD"
Young Marble Giants:
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この編集盤 "NIPPED IN THE BUD" は、YMGとその分派のシングルやオムニバスカセット提供曲を集めただけなのだけど、1983年の発売当時、シングルを買えなかったわたしには、とてもありがたいアルバムでした。 YMGのシングル曲は、クレプスキュール版CDに収録されましたが、ジストの "Greener Grass" などがこれからも聞けるように、拡張版のCDを切望しています。 ちなみに、日本盤には、『早春』というタイトルが付けられていました。イェジー・スコリモフスキー監督の映画をちらっと連想することも含めて、彼らのその時期の作品にぴったりの言葉だと思います。
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YMGファンサイトは、"SALAD DAYS" のブックレットでも紹介されていますが、アクセスしてみると、もう引っ越していました。 新しいURLを紹介しておきます。 Cardiffians: the Young Marble
Giants web archive
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【2001.05.02.】
・シングル "FINAL DAY" 入手にともない、シークレットトラックの
"Colossal Youth" デモバージョンについて追記。
・YMG以前のシングルという未確認情報について触れた雑誌記事を追記。
(c) 2000 Kijima, Hebon-shiki