“髪の毛”に関するミニコラム![]()
コラムの目次へ
「ハゲと虫歯は同じ」とよくいわれる。どちらも自然に治ることはないからだ。冷たい水がしみたら、すぐは医者に行けば治療が簡単に済んで抜歯しなくて良いのと同じように、ハゲも早く専門医に相談することが何より効果的である。
髪も皮膚も同じで、健康に保つためには水分の補給が欠かせない。エアコンの普及で室内が乾燥しがちな冬は、洗髪後リンスやコンディショナーだけではなく、少量のヘアクリームで水分の蒸発を防ぐようにしたほうが良い。
紫荊を宣告されて、一夜で髪の毛が真っ白になったという話もあるが、人体生理学上、これはあり得ない話である。髪の毛の色を決めるメラニン色素は、脱色しない限り、どんな恐怖やストレスにあっても髪からなくなってしまうということはない。
若ハゲ防止法の一つとして、ヒゲやスネ毛などの体毛をチェックするのが良い。体毛は男性ホルモンの影響で濃くなり、髪は逆に薄くなるから、10代からヒゲが濃いような人は若ハゲ対策を早くから実行して、育毛に努めるようにした方が良い。
頭蓋骨の大きな人は、頭の皮膚が引っ張られて毛細血管の流れが悪くなり、毛根へ十分な栄養が届かないためハゲやすいといわれている。確かに頭皮がつかめない人の方が、つかめる人よりもハゲやすいので、自己診断して対策を立てた方が良い。
円形脱毛症とは、強いストレスなどが原因で、ある日突然、10円玉ぐらいの大きさの髪が抜け落ちてしまってできるハゲのことである。髪を生やす毛穴は残っているので、専門医のキチンとした治療を受ければ100%元に戻る。
髪の毛の伸びるスピードは、1日で0.2〜0.5mmくらいで、1ヶ月平均では1cm前後の人が多い。髪の寿命は4〜6年だから、カットせずに伸ばし続けても50〜70cm以上は伸びない計算になる。ただし女性の場合は、寿命は8年くらいの人もいて、この場合1m近くまで伸びる。
1980年代から激増しているのが、女性のハゲである。原因ははっきりしていて、ダイエットのやりすぎが原因の一つといわれている。1日にサラダとフルーツしか食べないような人がハゲるといわれているが、こうした場合、十分なタンパク質の摂取によって回復する。
ハゲるプロセスを観察すると、毛穴にある毛乳頭という部分の働きが悪くなって、硬く太い髪の毛が細くなってしまい、最終的には抜けてしまうのである。毛乳頭が動きを止めると毛穴が閉じてしまい、ハゲてしまうのである。その防止には、髪の毛が細くなった段階で手を打つしかないのである。
髪のために良いたべものといえば、ワカメやコンブなどの海藻類があげられるが、これは生えている人の場合である。薄くなってきたら、髪の成分であるタンパク質、それも動物性タンパクをとることが重要なのである。
日本人の髪の毛は、平均して約10万本といわれている。髪の毛は寿命があって4〜6年で生えかわる。20代男性の抜け毛は1日55〜60本くらいだが、この本数が100本以上になると黄信号、200本以上になると赤信号となる。
抜け毛に神経質になる人も多いが、1日60本くらいだったら、髪の毛の寿命だと思って気にしないで良い。それどころか、寿命が尽きて抜けるべき毛がそのままだったら、新しい髪の毛が成長してこなくなってしまう。
抜け毛を防ぐためには、洗髪前のブラッシングが効果的である。すそから頭頂部へブラッシングをすることで、髪の毛についたホコリやフケをとり、からんだ髪もほぐされる。また、頭皮へ刺激を与えることから血行を良くしてくれる。
シャンプーの香りが残る髪は清潔そうだが、実はフケやかゆみの原因となることがある。頭皮の毛穴にシャンプーが入り込んで残ってしまうと、それらの原因となるだけでなく、毛穴をふさいでしまい抜け毛の原因となる。すすぎを丁寧にすることが必要である。
20代男性の約20%が抜け毛を気にしている、というアンケート結果がある。90年代から若ハゲが急増中だといわれているが、この原因の一つがシャンプーやトリートメント剤の使いすぎだといわれている。
ハゲには、おでこが上に拡大していくタイプと、頭頂部から薄くなっていくタイプとがある。近年、10〜20代の若者に多いのは、おでこ拡大型の方だが、その理由ははっきりとしていない。食生活の変化をあげる医師もいる。
ハゲを人体生理学上から定義すると、髪の毛の生えるサイクルより抜けるサイクルの方が早いことから起きる。発毛促進剤、育毛剤、養毛剤などは、一般的にはこのサイクルを変える働きがあるのであって、髪そのものを生やす働きがあるのではない。
大相撲の力士は髪が薄かったり、ハゲになりやすい。これは、力士のトレードマークであるマゲを結うため髪を強く引っ張るため、毛根が痛めつけられるからである。同じ理由から、地毛で日本髪を結う女性にもはげが多い。
最近では女性のハゲも問題となりつつあるが、やはり男性の方が圧倒的に多い。これは精巣で作られる男性ホルモン“テストステロン”の影響によるところが大きい。このホルモンは毛根の働きを押さえ込んでしまう。
パーマをかけた女性第1号は、エジプトの女王のクレオパトラだといわれている。ナイル川底のきめ細かなアルカリ性の粘土を、臼でひいて細かくして、これを髪の毛全体に塗ってウェーブをつけた。この作業のための専門の奴隷が100人ほどいたとの記録が残っている。
ヘアカラーやパーマが髪の毛を傷めるというのを、今やそれほど気にしなくて良い。確かに20年位前に使われていた薬品類は、髪を傷めたり、毛根にダメージを与えていたが、現在では技術進歩によって、それほど影響を与えなくなっている。
育毛剤は『医薬品』と『医薬部外品』とに分かれる。医薬品には“塩化カルプロニウム”という毛根の血行を良くする成分が一定量以上含まれていて、毛根を活性化する。ただし毛根がなければその効果を期待することはできない。
後頭部、側頭部の髪の毛を残してハゲてしまう、いわゆる『ザビエル・ハゲ』と呼ばれるものは、おでこの上部から頭頂部にかけての毛根が、ハゲの原因となる男性ホルモンの影響をより受け入れ、髪の毛の抜けた後、新しい毛をはやさせない。
ハゲが遺伝するという話は“部分的”には正しい。これは、ハゲの原因の一つである男性ホルモンの分泌に関する遺伝形質が関係しているためでる。
古代ローマ時代、宮廷ではカツラが大流行してオシャレの一部となっていた。皇帝アウレリウスの妃であるファウスティナは1000個ものカツラを作らせ、朝・昼・晩と気分に合わせて1日3〜4回もつけかえていたとの記録もある。
フランス国王・ルイ13世は、18歳頃から“テッペンハゲ”となり、22歳になる頃にはほとんど“ツルッパゲ”になってしまった。そこで、大量のカツラを注文してそれらを常にかぶるようにしていたのだという。
ブロンドは、ギリシャ・ローマ時代から“美の象徴”として、高く評価されてきた。10世紀ごろ以降ではヘア・ダイがなかった為、髪を金髪にするために日光に長時間当てて脱色する方法がヨーロッパ全土で大流行していた。
昔も今も、ハゲは悩みの種である。中世ヨーロッパでは、ハゲないうちから自分の頭に合ったカツラを作っておくのが常識だった。カツラ製造の専門職人たちは、“国王公認”されて独占的に製造して、大金を手にした。
男女を問わず東西の如何を問わず、髪(Hair)
はHな妄想を生むと信じられてきた。このため、キリスト教、仏教などでは、聖職者になって神に仕えるようになると、頭をそってツルツルにしたり、頭頂部をそったりしていた。
18世紀の中ごろ、フランスの名門貴族の間では、各々が“お抱え”の理髪師を雇って婦人や娘達の髪型を競っていた。競争が激しくなってくると、カツラも使い始めるようになり、高さ1mもの巨大なヘアスタイルが生まれたという。
ヘアスタイルは、身分や職業を示すことも多かった。中世ヨーロッパでは、男性も肩まで届くほどの長髪であった。しかし、騎士だけは別で、“西洋風カブト”をかぶる際に邪魔になるという理由で、短く刈り込んでいた。これは古代ローマ時代からの伝統なのだという。
ヨーロッパの床屋は、17世紀頃までは外科医も兼ねていることが多かった。今も床屋さんのシンボルとされている“サインポール”には白・赤・青のシンボルカラーが描かれているが、これは各々包帯、動脈、静脈をあらわしており、外科医としての名残だといわれている。
『赤毛のアン』で描かれるように、欧米人には“赤毛”は少ないのだという。フランスの人口調査によると約6割が“栗色”で、残りの2割ずつが“金髪(ブロンド)”と“褐色”であった。赤毛は1%にも満たないくらいだったという。
中世に王家や大貴族の貴婦人たち専用のヘアデザイナーとしてデビューした理髪師は、社会的な階級も高く、髪をカットしたりセットしたりするときには礼服を着用し、剣も帯同していた。売れっ子になると年収は現在のお金にして1億円以上の収入を得ていたという。
欧米では個人の特徴として必ずチェックされるのが、髪と眼の色である。基本的には北欧の人々は金髪でスカイブルーの眼であるのに対し、南に行くにつれて、栗色や褐色の髪となり、眼の色も濃くなっていく。日照時間との関係があるといわれている。
日本の武士がチョンマゲだったのは、日本風の大きなカブトをかぶるためである。頭頂部をそってチョンマゲをのせると重いカブトをかぶったときに安定をするし、ショックを吸収する効果もあった。