“スパイ”に関するミニコラム![]()
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『20世紀最大のスパイミステリー』と、今も謎に包まれているのが、“ローゼンバーグ夫妻”による《原子力スパイ事件》である。夫妻は、アメリカの原爆情報をソ連(現ロシア)に渡したとされ、死刑となっているが、CIAによる陰謀説ともいわれている。
MVD(旧ソ連内務省)が、スパイに仕立てようと狙った日本人の優先順位は、皇室関係者、政治家、財界人となっていた。この順位に基づき、MVDのラストポフ中佐は1000人を超えるスパイ網を作り上げたとされている。
第2次世界大戦で、ソ連がドイツを破った一つの要因が“ゾルゲ”の諜報活動といわれている。ソ連のスパイであったゾルゲは日本に潜入し、日本軍がソ連に攻めて来ないことを報告したので、シベリア極東軍をドイツ戦線に回して勝つことができた。
臆病な性格で、悲劇的な映画を見ると数日はそれを思い出して泣くというおセンチなスパイが“アレキサンダー・ラドという人物。ソ連のスパイとしてスイスを舞台に激しい情報戦を繰り広げたが、その性格ゆえに最後までスパイと見破られることがなかったという。
CIA、KGBはもちろんのこと、世界各国の諜報機関のほとんどのスパイ訓練教材に取り上げられている日本人が日本陸軍の“明石元二郎”大佐である。彼は、日露戦争の時にロシア国内で革命運動を手助けし、ロシア国内の混乱を生み出し、日本を勝利に導いた。
第2次世界大戦中、中立国スペインの日本公使“須磨弥吉郎”は、独自のスパイ網『東機関(とうきかん)』を作り、欧米に多くのスパイを潜入させて機密情報を日本に報告していた。しかし、残念なことに外務省が情報の重要性が認識できずに無視され続けた。
上流階級の社交の場を諜報活動の本拠として、重要な情報を入手するという技術を使用したのが、20世紀初めのドイツ軍大尉“リンテレン”である。ドイツ公爵家の1人息子というふれこみで、情報収集からテロ活動まで行なっていた。
伝説の女スパイとして、何度も映画化されたのが“マタ・ハリ”である。オランダ人ダンサーとしてヨーロッパ各地で人気を博したスターだった。その人気を利用してドイツのために諜報活動を行い、最後はフランスで銃殺刑となった。
ソ連の諜報機関KGBの工作員であった“ワシリー・ミトロヒン”は、イギリスに亡命し、1999年に核兵器やコンコルドの情報入手から故ダイアナ妃のスキャンダル暴露まで、様々なスパイ活動を公表して話題となった。
CIAの悩みのタネは、総延長40kmにも及ぶ書類棚に保管された機密文書の有効活用法。現代の検索方法では、早くても4〜5日もかかってしまうため、新しい検索法を探すため、ハイテク技術会社を設立しようとしている。
インターネットにより、スパイ活動は通信部門において向上したが、秘密保持の観点からは低下している。世界屈指のセキュリティを誇るCIAや国防総省のホストコンピューターにハッカーが侵入したこともあって、機密情報に関してはまだまだ紙が主力にならざるを得ない?
アメリカ国防総省で、陸海空軍の作戦立案関係者の執務室には窓がついていない。これは、窓ガラスのごく和すかの振動から内部の会話を読み取る装置や5km離れたところからでも、机の上の書類を撮影できる望遠レンズが開発されているから。
NASA(アメリカ航空宇宙局)が打ち上げている軍事用のスパイ衛星は、高度600m前後で地球を周回しており、その識別制度は30〜50cmであるといわれている。これにより、トラックのタイヤ跡から、どんな武器を積んでいたまで判別するのだという。
アメリカ3大ネットワークのCBSによるとアメリカ国内で活動中のロシア・スパイは約450人はいると考えられていて、CIAやFBIにも多くが潜入しているとされている。今年の3月に、外交官を含む10人以上のロシア人がスパイとして国外退去処分を受けた。
アメリカは新大統領が就任すると、ホワイトハウスのスタッフも全員交代することになっている。このため、最後の最後まで大統領が決まらなかった昨年の大統領選後には、スパイ防止を目的とするスタッフの身元調査のためFBIは大忙しだったとか。
CIAのスパイ取締り担当官であった作家の“ピート・アーリー”氏によれば「優秀なスパイは、10万ドルの予算で10億ドルの価値のある情報を集める。」のだという。スパイにあるのは、《ロマン》ではなく《お金》だけなのだと。
スパイの中で、『モグラ』と呼ばれるのが敵国の政府や官庁に公務員として就職し、機密情報を流すものをさす。情報源に直接接触できるため、機密性の高い重要な情報が得られることが多く、今後とも『モグラ』の価値は高まる一方である。
アメリカ国防総省が「戦時中、スパイとして見事な業績を残した」と絶賛したのは、日本海軍少尉の“吉川猛夫”である。日米開戦直前の真珠湾に外交官として着任、軍港内の設備や軍艦の出入りを報告して真珠湾攻撃を成功に導いた。
近代的スパイ組織を初めて作ったのは、16世紀のフランスで権力を握っていた“リュシュリュー枢機卿”である。『三銃士』の中にも登場するリュシュリューは、イギリス・ドイツなど強敵にスパイを潜入させ、暗殺や情報収集などを命じていた。
イギリス首相公邸のあるダウニング街に名前を残す“ジョージ・ダウニング”は17世紀イギリスのスパイ兼外交官であった。オランダ大使時代、特訓した部下を使ってオランダ首相寝室から極秘の植民地計画書を盗み出し、見事に先手を打つことができた。
『ロビンソン・クルーソー漂流記』の著者“ダニエル・デフォー”の本職は、イギリスの大スパイであった。18世紀のヨーロッパ各地に諜報支部を置き、各国の情報を集めて分析をしていたという。そして、この分析法は現在でもスパイ理論の一つとして利用されている。
古代ローマ帝国の暗号書は、丸い棒に皮をぐるぐる巻きつけて、その上から書かれていたのだという。こうして書かれたものをほどくと、その皮には何か模様が書いてあるようにしか見えなくなる。広大なローマ帝国内を毎日のようにこうした暗号書が送られていた。
世界最大の諜報機関といえば、一般的に、アメリカのCIAやロシアのKGBを考えがちであるが、現実に最も情報収集能力に優れているのはローマにある、カトリックの総本山《バチカン》なのである。1日に1万件以上にも及ぶ情報が全世界から集まるのだという。
ローマ・カトリックの総本山バチカンの情報収集能力が優れているのは、全世界に宣教師を送り込んでいるから。日本に初めてやってきた宣教師“フランシスコ・ザビエル”も、バチカンに様々な情報を送り続けており、その手紙は今でも残っている。
世界の大国の中で、国家代表にまで上り詰めた諜報機関出身者は、分かっている限りロシアの“プーチン大統領”だけである。プーチン大統領は旧ソ連最大の諜報機関KGBに所属し、頭も抜群に良いが、格闘術においてもかなりの腕前だという。
世界史の英雄“アレキサンダー大王”は、スパイを初めて有効に使った国王としても知られている。10倍以上の大軍で攻め込んできたペルシャ軍に対して、1000人以上のスパイを放って情報を集め、見事に相手軍を打ち破った。
ギリシャ時代に暗号伝達法として考えられたのが入れ墨である。まず、髪の毛をツルツルにそって情報文を入れ墨で入れて、髪の毛が長く伸びるのを待ってから国へ戻るというもの。実にのんびりした方法であるが、200年以上も使われていたという。
今年3月、FBIのスパイ取締り担当部長の“ロバート・ハンセン”が、実は旧ソ連時代からのスパイと発覚した。在任中の15年間に渡り、FBIの機密情報を総額約200万ドルで売っていたのだという。
旧ソ連時代、KGBはCIAを凌ぐ、世界最大かつ最強のスパイ機関だった。ソ連崩壊後、KGBのスパイたちは全世界の諜報組織に再就職したものも多いが、一部のエリート達はロシアのSVR(外国情報局)に残っている。
今年の3月21日、アメリカは50人以上のロシアの外交官を国外追放処分とした。ブッシュ新大統領は「スパイの一掃」を指示しており、ワシントンの大使館やニューヨークの国連本部には、まだ400人以上のスパイがいると考えられている。
ロシアのスパイ機関として精力的に活動しているのは、旧ソ連時代のKGB(国家保安委員会)から生まれたSVR(外国情報局)とFSB(連邦保安局)である。SVRは主に軍事面を、FSBはハイテク技術面を担当している。
スパイに関する博物館として、世界一の展示を誇るのがロシアのモスクワにある「KGB博物館」である。目立った看板もないこの建物は一般公開されていて、コインをくり抜いたフィルムや、爆弾が内蔵されたタバコなど、スパイの小道具を見ることができる。
ロシアの原子力潜水艦《クルスク》沈没事故の説明会で、乗組員の母親が担当官に食ってかかっていたシーンで、後ろから注射のようなものを打たれて倒れるという、ショッキングな映像が全世界に放映された。これは、旧ソ連時代のスパイの手口そのものだという。
西欧諸国はもちろんのこと、友好国である中国やモンゴルのロシア大使館にもSVR職員、つまりは諜報員が駐在しているという。ロシアの駐日大使館員で、昨年、強制国外退去の処分を受けた“ポガンコフ”海軍大佐のその1人である。
FBI局長である“バティス”は、暗号名《月光の迷宮作戦》により、アメリカ政府内の全コンピューターをチェックしたところ、ロシア科学アカデミーによるウィルスの進入や情報の漏洩があったと、発表している。
イタリアの諜報機関にはSISDE(民主治安情報局)とSISMI(軍治安情報局)がある。ともにスパイ活動とともに、その取り締まりにも当たるが、最も精力的に活動しているのが対マフィア撃滅作戦。多くの幹部職員がマフィアによって暗殺されているからだという。