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<一知半解の独り言>
第195回 デザイナードラッグ
平成12年4月14日
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近年、薬品開発の上で“鍵穴”に合う“カギ”を“手当たり次第”に探すという従来の手法が最近変化してきているのだそうです。鍵穴の形や大きさを調べて、それに合うカギを作ってしまおうという考え方なのです。
これが、「デザイナードラッグ」といわれるものです。
医薬品のデザインという問題の出発点は、分子の形状が重要だという事実なのだそうです。どんな薬であっても、『薬の分子の働きは、人間の細胞の中の分子の形を変え、それによってその機能を変える』という事にあるからなのだそうです。
これだとちょっと分かりづらいのですが、要するに人間の細胞にはレセプター(受容体)と呼ばれるものがあるといわれており、そこに分子が結合することによりその細胞に“何らかの働きかけ”をするのだそうです。
最近の科学では、どういう分子がどういう細胞の受容体に働くのか、といった事がわかってきており、それをもとに分子を立体図形のように組み立てていくという技術が生まれてきたということなのです。
ですから、この「デザイナードラッグ」というのは『自然界から取り出されたもの』に対して『実験室で作られた薬』ということになるのだそうです。
製薬会社はそれに向けての準備はもう着々と進んでいるようです。
この開発に一役買っているのがコンピューターなのだそうです。
“コンピューター支援ドラッグデザイン(CADD)”と呼ばれるこのシステムは、目標となる受容体をコンピューター画面に表示させ、それに対して効果のありそうな薬も同時に表示して、受容体と薬の分子がうまく適合するかどうかを、機械の中で処理してしまおうという試みなのだそうです。
そして、その中から特定の薬分子が有望となれば、その分子の大きさ・実験室内で作れるかどうか・大量生産は可能かどうか・価格はどうなるのか・からだの中でどのように吸収され、作用するのか・副作用はどうか、などといったこれまでは動物実験や治験と呼ばれる人体応用で得てきた答えの大部分が、CADDによって最初から分かってしまうという時代がすぐそこまできているのだそうです。
※こういう事情があるから、全く違う構造式をしていても同じような効果のある薬が発売されているのだな、とSSRIの回(第28、38回)を書いていて、調べたものに対する疑問の答えが見つかったような気がしています。