『鬼』5号 平成12年5月

 

 「十年目」  

 

春立つや垂水の上の僕の片腕

 

熊蜂のはばたき風に間にあはず

 

万緑や猫一匹の尻尾立つ

 

海月浮く自閉の中に海を持ち

 

我と翔べ都会の森の仰仰子

 

銃声で終わる映画や檸檬切る

 

殺陣師らの頭上に秋の緑濃し

 

 

 

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