| 信州・北海道2008標高と緯度の高みへ | ||
| 「どこに行ったら涼しいの?」とたずねられ、「標高の高いところか、緯度の高いところ」と答えた。 近畿北部でも猛暑日の連続。とうとう舞鶴で38.6度を記録してしまった。そんな夏の始まり、7月半ばの何気ない会話が旅のきっかけとなったのかも知れない。 |
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| ◎7月31日 乗鞍スカイラインを登りと雪渓を滑る |
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| 7月30日夜、丹後から若狭湾沿いに北陸へ。越前大野から美濃白鳥へ抜け、そして飛弾へ北上。高山の手前、標高1000mを越える小鳥峠では、道路沿いの温度計が11度を示していた。38度と比べて27度も低いではないか。 飛弾高山を超え、平湯峠へ。午前4時過ぎに旧平湯峠、乗鞍スカイライン入り口に到着。ちょうどスカイラインは開通時刻を過ぎたところだが、まだ夜が明けきらないので、クルマの中で仮眠をとる。 ************************************************************************ 【山名】乗鞍岳: 【日時】2008年7月31日 【地図】国土地理院2万5千分の1「乗鞍岳」 【天候】晴(^o^)のち曇時々雨(-_-) ※自転車 【車種】MTB(PanasonicMountainCatE)スリックタイヤ仕様 【行程】[ ]はGPSレシーバーからの標高データ 平湯峠[1663]6:17 - 10:15畳平[2722] - 10:24大雪渓前[2624]12:49 - 13:09畳平13:14 - 13:51平湯峠 【距離】32.3km ※スキー 【用具】テレマークスキー(K2「8611CLASSIC」167cm,119-72-103mm), SCARPA「T3」,ケーブル式ビンディング(G3タルガ) 【行程】[ ]はGPSレシーバーからの標高データ 大雪渓下部[2622]10:41 - 11:37大雪渓上部[2749]11:56 - 12:44大雪渓下部 【距離】2.7km ************************************************************************ |
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| スカイライン | 槍ヶ岳 | 標高を上げる |
| 少しうとうとして目覚めれば、外が明るくなってきたところ。クルマの外に出てトランクから自転車を下ろし組み立てる。スキー板を積んで準備が整う頃にはすっかり夜が明けた。雲海が見える。方向は飛弾高山だ。 スカイラインのゲートの係員から「気を付けて」の声を聞いて登り始める。やはり、重くて長いスキー板を積んでいるので、バランスに気を付けねばならない。ハンドルを急に切ると、しばらく板が横揺れする。 のっけから急勾配。国道158号線のある大きな谷を隔てて立ちはだかる輝山は、今年の1月にスキー登山した山。延々と蛇行を繰り返しながら標高を上げていくと、今度は笠ヶ岳、そして槍穂高連峰が見える。まさに北アルプス。 もともと自転車の通行は許されていなかった有料道路乗鞍スカイラインだが、自然環境保護のため数年前にマイカー規制が導入されたのを機に自転車で通行できるようになった。お陰で、交通量が非常に少ない快適な道路となった。主にバス。それ以外には道路パトロールなどの許可車両やタクシー。スキー学校のマイクロバスも追い越していった。8時を過ぎれば幾分交通量が増えるかと思ったが、工事車両や観光バスが加わってきたが畳平に居並ぶ食堂やおみやげ屋さんの開店準備のための車両がなくなった。定期的に運行されている路線バスは、早朝の内は車内は閑散としていたものの、時間が経つにつれスキーを積んだ自転車に向かう視線は増えていった。 夫婦松のドライブインを訪れるのは1年4ヶ月ぶり。昨年3月末に猫岳を目指してスキー登山で訪れた。あのときは雪に閉ざされた真っ白な世界だった。雪のあるなしでずいぶん違って見えるが、槍穂高は季節が変わっても威圧感を感じさせる。 スキー登山の時は平湯峠とは別方向から林間を登ってきて、夫婦松でスカイラインに出合い、その後スカイラインとつかず離れず猫岳を目指した。スカイラインは蛇行が深くなり、勾配はやや緩くなる。このヘアピンカーブの頭から頭へとショートカットする形でスキーの時にはコース取りをしたのだが、シールを貼って歩く登りはよかったが、滑降するには林が濃くて難儀した。耐えかねてスカイラインをたどってみたが、スキーには勾配が緩すぎて前に進まず、ヘアピンカーブ1個分でまた林間に戻った。そのスカイラインだが、自転車には依然としてきつい。14〜15kmで標高差1000mを登るのだから、計算で平均約7パーセント。体感的には10パーセントの勾配がずっと続いているようなものだ。 道路脇に日陰があったので、腰を下ろして事前に買っておいた弁当を食べる。 |
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| 高山地帯へ | 大雪渓前 | スキーに履き替え |
| 徐々に大崩山と猫岳が見えてきた。スキー登山の時には、時間切れで猫岳にたどり着くことができなかった。そのときの到達点標高2280mの地点を過ぎ、大崩山と猫岳が間近に近付いてくると徐々に森林がなくなり、高山ムードが漂う。猫岳の肩を過ぎると前方にはいくつも残雪が見える。道路も直線的になり、ずっと先が見渡せるようになる。 乗鞍岳の主峰剣ヶ峰が近づいてくるが、その上空は雲に覆われている。朝は快晴だったが、予報通り天気は下り坂。急ぎたいが、苦手な上り坂。 結局、4時間以上かけて畳平へ到着。畳平の周囲には鶴ヶ池(火口湖?)や手軽に登れる小ピーク(といっても3000m弱の高峰)がいくつもあり、歩いている人が多い。店が居並ぶ界隈は素通りして、長野県側のエコーラインへ。大雪渓はこちらを標高差100mほど下ったところだ。こちらは岩がごつごつした急勾配の山肌。高原ムードの岐阜が和と比べ、荒々しいムードだ。今年の5月のスキー登山の時の起点、位ヶ原山荘も見下ろすことが出きる。 あっという間に大雪渓前に下る。マイクロバスが数台止まっている。朝追い越されたスキー学校のバスもある。 既に滑り終えて帰り支度をしている団体もいる中で、自転車から板を下ろしてシールを貼り付け、ブーツを履き、スキーの準備。 大雪渓はひょうたんを斜めにしたような形をして、下の段の隅のモーグルバーンでスキーヤーやボーダーが繰り返し滑っている。そして、子どもの団体がお尻で滑って下山中。ガイドの男性は、スキーでも履いているかのように立ったままで滑降。足下は登山靴だ。一番苦戦しているのは、引率の若者。半分楽しそうに、半分顔を引きつらせてきゃーきゃー叫んでいる。スプーンカット状の固い雪面は、尻で滑ると痛いみたいだ。子どもは平気みたいだが。 私は雪渓の隅をシール登行。上段を目指す。上段にはポールバーンがあり、団体が練習中。さらにその奥にはモーグルバーンもあるようで、2人のスキーヤーが滑っている。うち1人は華麗にテレマークターンを決めている。 そのテレマークターンのスキーヤーが下山してきて、私を見て「テレマークですね」という。「自分も層じゃないの」と思いながら相手のスキーをみると、ヒールフリーながらショートスキー。ブーツは登山靴。本人曰わく「テレマークもどき」。「スプーンカットは歯が立たない」というが、なかなかのテクニシャンだ。 ポールバーンを横切り、上段の最上部を目指す。上段モーグルバーンを滑っていたもうひとりも下山し、前方には誰もいなくなった。せっかくだし雪渓の最上部を目指していたが、辺りはガスに覆われた。さらに勾配もきつくなり、固い雪面にエッジが効きにくく難儀する。そして転倒。半袖のシャツだったので、肘をすりむいた。小雨も降るので、最上部手前で断念。ちょうどガスも晴れてきたしシールを外す。合羽を羽織って滑降開始。固いスプーンカットの雪面は大変。なかなかテレマークターンができずに、アルペンターンで下る。 多くの人が滑って均された下段の雪面の方が滑りやすい。やや狭いながらも、比較的平らなルートができている。 雪渓の最下部まで下ったが、せっかく自転車で長時間かけて登ってきたのでもう1本。今度は下段のみ。シールは貼らず、板を担いでのぼり返す。ポールバーンで練習していた団体も下山してきた。雪渓にいるのは、私と下段のモーグルコースのスキーヤーとボーダーだけ。 ひょうたんのくびれた所まで登り、板を付けて下段の斜面を滑る。比較的平らに均されたコースは幅が狭くて快適とはいえない。自転車で登ってきた労力と割に合わない気もするが、無理して滑ることもないので2本目を滑って終了。自転車に戻る。スキー板を積んでいると、近くにいた人が話しかけてきた。ハンドルバッグをカラスがつついていた、と教えてくれた。弁当の殻でも狙ったのだろうか。 県境まで登り返し、畳平の店の並ぶエリアを少し覗いてから、スカイラインを下る。一気に行きたいが、板を積んでいるのでとばせない。下りなら自動車に負けないはずだが、今回ばかりはそうはいってられない。安全運転するのみである。結局、30分以上かけて平湯峠へ。 |
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| ショートスキー | スプーンカットに苦戦 | 畳平を後にする |
| 走り終えたら自転車とスキーをとっとと積み込んで、自動車で出発したいところだが、次のステージへの準備をしなければならない。標高での高みを目指した後は、緯度の高い北海道を目指すのだ。自転車とキャンプ装備などを輪行袋に詰め込んでからクルマに乗せる。スキー板はルーフキャリアへ。 平湯峠から平湯温泉に下りガソリンを少しだけ補給して、長野県へ。有料の安房トンネルは使わず、旧安房峠を越える。交通量は少なく高所を吹く風が心地よい。 上高地に通じる釜トンネルへの分岐、乗鞍高原への分岐が続き、観光バスやマイカーが多い。道の駅「風穴の里 」に立ち寄れば、キャリアの付いたクロスバイクに荷物を積み込む若者がいた。仲間意識が湧く。 島々から県道278,321号線に入り、松本市街を迂回して安曇野へ。途中のスーパーに立ち寄って買い出しをしたり、ラーメン屋で腹ごしらえをする。また月が変わればガソリンが値上がりしそうなので、安いところ(176円/L)で満タンにしておく。 なんといっても気になるのは、明日からの空模様。夕方、最新の予報に更新されるのを待って、携帯電話で気象情報サイトにアクセスする。しかし、北海道はこれから雨模様。数日でまた回復する見込みだが、これから北海道に渡れば確実に雨に出会う。曇でおさまる信州で休日を過ごす方がいいのかも知れない、とも思う。どの方向に進むかかなり迷った末に、予定通り行動することにして北上。やはり、まとまった休みを取っているので、この機にしか行けない北海道を目指す。雨でも行けば何かがあるだろう。 林間にある穂高温泉郷「温泉健康館」で汗を流す。浴場の建物の外に、足湯の施設があるのを見つけこちらにも寄る。ドーナツ型の船の中央に柱が立ち、ライトアップされた強面の面が周囲を睨んでいる。「八面大王足湯 」だそうだ。 その後は、夜でも観光客で賑わう白馬を抜けひたすら北上、日本海へ。明日の朝、新潟港から北海道へのフェリーへ載るのだ。 糸魚川から上越へ。マンガ喫茶で夜を過ごそうと思い、数軒あたってみるが会員登録が必要なので止め。それほど暑く寝苦しい夜ではないので、クルマで仮眠をしよう。まだ日付が変わらないので上越で最後の最後にガソリンを満タンにする。 柏崎方面へ走り、道の駅「米山」へクルマを止めて仮眠。 |
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| ◎8月1日 新潟から船に乗って小樽に… |
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| 4時に出発。柏崎駅へ。北海道へ渡るのにクルマは不要。新潟市内の駐車場は料金が高いので、柏崎駅の駐車場にクルマを置く。ここなら5日間で1500円。新潟市内なら一日分の値段だ。 柏崎駅の正面は一時駐車のスペースしかない。長時間の駐車場は駅裏で、正面から回り込むには大きく回り込む必要がある。駅裏から駅舎に入ることができないので、歩行者用には地下道が造られている。ただし、重い輪行袋を担いで長い地下道を歩くのは大変なので、正面に輪行袋を下ろしてクルマを裏に回し、地下道を通って正面に戻る。天気が悪そうなので、テントや寝袋はクルマに置いていくことにする。クルマ回送の道中、24時間営業の牛丼屋によって早めの朝食。 5時17分に、柏崎駅を出た列車は2時間ちょうどで新潟へ。路線距離は約100kmで、料金は1620円なので、ガソリン代より安いくらいだ。この路線を走る多くの列車は長岡での乗換が必要だが、この列車は直通で大きな輪行袋を持った身にはありがたい。特に、新潟が近付くと通勤客ですし詰めで、後から輪行袋を持って乗り込むことははばかられる所だった。 眠気でうつろな状態で新潟に到着。しかし、重い輪行袋を担げば嫌でも目が覚める。人通りの多い新潟駅の前で自転車を組んで新潟港へ走る。佐渡航路の埠頭への入り口を過ぎ、北海道航路は新潟港の外れの埠頭。 8時半頃にフェリー乗り場へ到着し乗船手続きを済ませると、すぐに車両の乗船時刻。貨物、乗用車、オートバイに続いて自転車も。 私以外にもう1台自転車が乗り込んだが、客室に向かう階段の途中ではぐれて、結局船内では出会えず。10時30分出航。フェリーの中ではひたすら睡眠をとる。とにかく二晩続いてまともに寝ていないのだ。夜に映画「しゃべれどもしゃべれども」が上映され、それを観たのと、食事以外はずっと寝ていた。映画は香里奈がかわいかった。 |
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| ◎8月2日 小樽滞在・食べ歩きと高島岬 |
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| いざ高緯度地方へ | 小樽は雨 | 親子丼 |
| 8月2日、朝4時半、小樽着港。あいにくの雨。車両甲板に止められたもう1台の自転車の主はまだ来ないが、先に下船。とりあえず市街地に向けて走り出すも、雨足の強さに立ち止まる。振り返れば、もう1台の自転車がフェリーの待合室の建物に向かっているのが見え、私も引き返し後を追う。 自転車を止めて待合室に入り、自転車の主に声をかけようとしたとき、横から話しかけてくる声。二人同時に振り返る。これが、翌日まで行動を共にする中年3人組結成の瞬間だった。 もう1台の自転車の主が埼玉から来たT氏。話しかけてきたのが長野から来たM氏。北海道は初めて(?)のM氏の質問に、二人で答えるという形で会話が始まった。 その後、私とM氏がフェリーターミナル近くの牛丼屋に朝食をとりに行って中断した後、再び待合室のベンチに集結。旅談義が始まった。M氏はあまり国内旅行をしていなそうだが、海外旅行は経験豊富でちょうど一年前のスペイン旅行の写真をiPodを使って見せてくれたのをはじめ、トルコで危険な目にあった体験談などをしてくれた。ちょうど窓の外は風雨が強まり、長居をすることとなった。ここで小樽停滞を決め、3人まとめて小樽市内の宿に予約を入れた。 さすがに9時半を過ぎたら、そろそろ移動しようということになった。徒歩のM氏にあわせ、2人も自転車を押していく。弱まったとはいえ、小雨が顔に当たる。 小樽の運河通りについたら、まずは海鮮丼が安い「ポセイ丼」へ。元は、寿司屋通りにあったが、運河通りに移転してフェリーターミナルからは近くなった。ちなみに、昨夏は寿司屋通りと運河通りの2店でやっていたが、朝の牛丼屋の後で偵察に行ったら寿司屋通りの店はなくなっていた。聞けば一つに絞ったとのこと。 |
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| 二色丼 | ガラス細工体験 | vs人力車 |
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ウニが目当てのM氏とT氏はウニとイクラの「二色丼」。私は、サーモンとイクラの「親子丼」。ここは、ウニ関係のどんぶりでも2千円前後と、他の店より千円近くも安い。親子丼は700円で、釧路の和商市場並みに安い。ちゃんとした食堂にも関わらず、である。 T氏は、旅先での食事も重視するようで、牛丼を食べに行った我々には同行せずフェリーターミナルの売店で朝は軽く済ませたのはこのためだと思われる。M氏は、地ビールを注文して、おいしそうに飲んでいる。 開店と同時の10時から1時間以上も過ごして、移動開始。運河通りをのんびり歩く。倉庫を改装した、あるいは倉庫をもした建物の店が並び、多くの人が歩いている。通りをあげてのムード作りがされていて、楽しい雰囲気の看板やオブジェクトに突っ込みながら歩く。ひとりでないから退屈しない。通りに面して開け放たれたガラス工房では、コップ作りの体験ができる。職人さんがマンツーマンで手取り足取り手ほどきしてくれるため子どもでも大丈夫。赤く焼けたガラスを吹いて膨らませる子どもと、それを見守る両親。こうした思い出は一生の宝物となるはずだ。 |
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| 1億円を持ち上げる | また食べるのだ | ホッキ |
| さあ次は、小樽駅近くの三角市場を目指す。ひたすら食べ歩くのだ。その道中、日本銀行の小樽支店の前に「1億円をもってみませんか」という張り紙に目が止まる。ここは実際の銀行業務はしていないようで、伝統的な建物が貨幣博物館のようになっている。かつて使われていた金庫の中にも入ることができ、札束の保管の様子などを見ることができた。 売り子さんのセールストークが賑やかな三角市場に到着。市場の中の武田鮮魚店は食堂を併設。つまり、魚屋で選んだ食材を、即座にさばいてもらって食堂で食べるのだ。昨年もここに来たことがあるT氏によるナビゲートで、つぶ貝(だと思う)と龍のような顔をしたホッキをチョイス。地ビールを注文する2人を後目に、私は本日3杯目の丼。ムラサキウニのウニ丼が2千円を切っているのだ。しかし、半分バフンウニにしたらどうかと店員さんにすすめられ、バフンとムラサキ半々のウニ丼(2千円)を頂く。 それと、この店を訪れたもうひとつの目的、観光客相手でなく、地元の人が訪れる安い寿司屋を教えてもらう。昨夏、この店で紹介された寿司屋を訪れたが満員で食べられなかったT氏のリベンジにおつきあいして3人で今夜訪れるのだ。 駅前に咲くハマナスを見て、その足で寿司屋に寄って夜の予約をしに行く。土曜とあって既にいくらかの席は予約で埋まっているようだ。 そうこうするうちに、宿のチェックインの時刻が近付いたので、宿へ足を向ける。 |
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| 雨でもいいねぇ | 駅前ハマナス | 高島岬 |
| 市街地の西端の住宅街の中の坂道に立つ「ら・るる」という男女別相部屋の民宿は、ちょっと変わった作り。聞けば、医院を改装したとのこと。医院の受付だった場所で、宿泊の受付。次に予約するときには、入院したいんですがベッドは空いてますか、と訊こう。 壁には映画「天国の本屋 〜恋火〜」のポスターが貼れれていた。全編北海道で、そして小樽でも撮影されたのだ。そして、この映画にはフェリーの中でも見た香里奈が出演していた。 ウェルカムドリンクは麦茶。野外の温度計は23度を示し十分涼しいのだが、雨模様のため湿度は高く歩けば暑い。冷たい麦茶がおいしい。 雨は降っても小降り程度で町歩きに支障はなく、宿に入った頃には薄日が射すほど。まだ暗くなるまでには時間があるので、少し走ろう。市街地の西にある高島岬へピストンをしよう。そのことを告げると、T氏も行きたいとのこと。さらに、M氏も宿の自転車を借りられるとのことで、3人で行くことになった。 部屋に荷物を下ろして15:45出発。しばらくは交通量が多いが、道は海沿いに、家並みも郊外の雰囲気になると快適に走れる。海岸沿いは奇岩がそそり立ち、いい雰囲気。 ヨットの並ぶマリーナを過ぎると、高島岬。片道5kmあまり、寄り道しながら30分ほどで到着。ここには水族館やニシン御殿と呼ばれる漁師の豪邸(今は人は住んでいなくて資料館のようになっている)がある。 高台にあるニシン御殿から海岸や市街地を眺める。街中から近くてもこれだけ海岸風景を楽しめるというのは素晴らしい。 岬を下りてマリーナや漁師町風景を散策し、17:19宿に戻る。 |
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| 高島岬から小樽 | 夜も食べるわけである | |
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少し休んだら、今度は寿司屋に予約した時間が迫る。 「魚真(ウオマサ)」という寿司屋は満席。予約をしておいてよかった。 刺身に焼き魚などでてくる料理が皆うまい。下戸の私も地ビールを頼む。締めの寿司は特盛りの2人と少し小さいサイズの私。さすがに朝から丼を食べまくったせいだ。 宿に帰ると、舞鶴からのフェリーで到着したライダー達がいた。雨で停滞とはいえ、非常に充実した一日だった。予報によれば今日よりましな明日の空模様を期待して寝る。 本日の走行は20.5km(小樽市内散策9.4km+高島岬往復11.1km) |
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| ◎8月3日 雨の倶知安じゃが祭り |
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| 3日、曇だが空は明るい。心を躍らせるも、気象情報サイトにアクセスして意気消沈。この後雨が降るとのこと。 朝食を食べ、走り出すT氏を見送る。昨日は知れなかった分を輪行で取り戻すために私は列車に乗る。M氏も同じ列車。ついでにいうと、自走のT氏も、列車の我々2人も目指すは倶知安。結局今日も仲良し中年三人組なのである。 同時に宿を出るが、輪行作業がある私は徒歩のM氏を残して小樽駅へ。前後輪を外して輪行袋に詰め終えてM氏を待つ。随分遅れてやってきたM氏は、いろいろ写真を撮っていたとのこと。 今日は夜にかけて時間が遅くなるほどに雨が降りやすくなるとのこと。昼前に倶知安に着いた時点で降っていなければ、少しでも走りたい。そんな期待も、余市辺りで降り出し、やがて本降りとなった雨にはかなく消える。 |
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| 運命の再開 | じゃが祭り | |
| 雨の倶知安駅に降り立ち、呆然と立ちつくす。駅前の商店街では「くっちゃん じゃが祭り」開催で、雨にも関わらず威勢のいい太鼓の音が賑やか。昨日も停滞したので今日は走りたい。でも雨の中を走るのはいやだ。 M氏は、午後ニセコでラフティングツアー。13時に駅に迎えの車がくるので、それまでお祭りを見て過ごすという。私は、駅前のビジネスホテルに「素泊まり3500円」という看板を見つけ、とりあえず空室があることを確認。駅前に戻ると、4サイドバッグにドロップハンドルに泥よけという本格的なツーリング自転車が止まり、その主が私の輪行袋を見ている。近寄れば、シャツの胸には「FCYCLO」。パソコン通信「Nifty-SERVE」の頃から15年以上も続き、Niftyが廃止になってもSNSとして未だ健在の自転車フォーラムだ。さらにそのロゴの脇に小さく名前の刺繍。思わず「高地さん!」と叫んでしまった。オンラインでは10年来の知り合い。オフで1度お目にかかり、2001年には奥会津昭和村役場前で時間差1時間のニアミスもあった仲。偶然の再会に、握手。雨の中走ってきた高地さんの冷たい手が印象的だ。 定評のある倶知安の駅そば目指して走り、そのまま輪行する事にしたという高地さん。ここへ至るまでの川の増水の様子などを聞く。それを聞いてやっぱり私も走るのを止めた。再び駅前のビジネスホテルを訪れ、宿泊の手続きをする。税込みで3675円。 FCYCLOメンバーで本業はテント屋さんという人の特製輪行袋(泥よけのあるランドナーも短時間で梱包可能)と、高地流輪行術を目の辺りにし、M氏も含め3人で駅そばを食べる。 高地さんは一瞬で食べ終え、祭りを冷やかして、列車に乗り込んでいった。千歳のFCYCLOメンバーの家に泊まるそうだ。 |
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| 太鼓も、屋台も、人も雨具の世話になる | ||
| ラフティングツアーの送迎車でM氏も行ってしまった。茹でたての無料じゃがバターを食べたり、次々に行われる祭りのアトラクションのおかげで、一人で過ごす長い午後もさほど退屈しなかった。乗鞍から新潟への道中で買った折り畳みの傘が今日は大活躍。ビジネスホテルは早めにチェックインさせてくれて、雨足が強まれば部屋でテレビを見て過ごす。駅から離れた国道沿いのラーメン屋で食事をし、夕方には「じゃがねぶた」という手作りの山車を見て、ホテルで食べる夕食を買いに駅前のスーパーマーケットへ。ここで、T氏と再会。倶知安にたどり着くまで何度も雨宿りをして、時間を費やしたとのこと。彼もホテルに泊まるそうだ。「酒を呑んでおいしいもん食べて元気を付けようと思って」というT氏も、私も昨日ほどの笑顔はない。やはり雨は自転車乗りの心を萎えさせる。結局その場で別れた。明日は、今日の停滞を取り戻すための早出だ。さすがに明日の晴れ予報は信用してもいいだろう。 | ||
| ◎8月4日 満を持しての道南ツーリング |
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| 4日、朝5時起床。濃い霧に覆われているが、明るく、強い日差しを感じる。予報通り天気はすっかり回復だ。 ************************************************************************ 【日時】2008年8月4日 【行程】[ ]はGPSレシーバーからの標高データ 倶知安駅前[180]5:36 - 6:38道の駅「羊蹄ふきだし湧水」[241]7:02 - 8:10尻別岳南西の峠[449] - 9:10洞爺湖(洞爺村役場前)[96] - 10:17壮瞥町役場前[87] - 11:09伊達紋別[6] - 12:49東室蘭[13] - 13:54地球岬[119]14:06 - 14:17室蘭駅前[2]14:20 - 14:53東室蘭駅(輪行) 17:27浜厚真駅[2] - 17:37東苫小牧港フェリーターミナル 【距離】123.6km(122.0km+1.6km) 【タイム】12時間01分(実動時間:6時間54分) 【天候】快晴\(^o^)/ ************************************************************************ |
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| 雨は上がり | やっと晴れたよ | 湧水を汲む |
| 準備を整え部屋を出る。フロントの係の人を起こさないように静かにカギを置いて外へ。荷物を自転車に積んで、まだ濡れた路面を漕ぎ出す。祭りの行われていた通りも、本通りも、人通りが少なく静か。 県道 号線に折れ、牧草地を進む。道をカタツムリが行く。徐々に霧が晴れてくれば、雄大な景色。畑に覆われた丘、スキー場の連なるニセコの山々。羊蹄山を見ることはできるだろうか。 道の駅「羊蹄ふきだし湧水」に立ち寄る。羊蹄山の伏流水を、ペットボトルに汲んでから、ベンチに座って朝食のパンを食べる。気付けば羊蹄山の頂が顔を出していた。 |
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| 羊蹄山も顔を出し | 快晴の大地を走り | 洞爺湖を目指す |
| 羊蹄山を右にみながら南に進路を取り、登りをクリアしてルスツ(留寿都)へ。この辺りに来ると真っ青な空に雲はなくなり快晴となった。北海道を走るのは7度目だが、こんな天気の日は2,3日しかない。そんな気持ちのよい日だ。 広々とした草原の国道を行く。背後には羊蹄山、そして前方の山の頂には先日の8カ国首脳会談の会場となったホテルが見える。 洞爺湖への下りへ差し掛かると、青い湖面が見えてきた。ちょうど湖の北端に舞い降りる。その後は東岸を半周する。木々に囲まれた湖岸の道。キャンプ場、温泉がある。当初の予定では、この湖畔にあるキャンプ場、またはライダーハウスに泊まる予定だった。今の時刻は9時過ぎ。雨による遅れは完全に取り戻した。ただし、毎夜行われる花火がみられなかったのが悔やまれる。 前方には煙をあげた昭和新山が見える。いつ高北海道を訪れたときには有珠山の噴火の影響でこのエリアにはいることができなかった。 |
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| 空も湖面も青く | 昭和新山は茶色 | そして海も青い |
| 湖の南端まで走り、さらに南下。昭和新山が間近に迫るこぢんまりした壮瞥の市街地にセイコーマートがあったので、飲食物を補給。ロードレーサーのサイクリストと入れ違いで店を出る。 あとは海に向けての下り。遥か前方にうっすらと水平線が見える。さらに見えるか見えないかくらいの山影は、噴火湾の向こうにそびえる駒ヶ岳。 交通量の多い国道を越えてできるだけ海沿いを行く。静かな集落、海べりに延びる線路。道南の日差しは強く、本州の初夏と盛夏の間の暑さを感じる。右に真っ青な噴火湾、左には先ほど越えてきた緑の稜線。文句無しの快晴にすべての景色が輝いている。 室蘭本線の線路沿いに東に進み、いったん国道に出るが、黄金駅からまた海沿いの枝道にそれる。その前に、「黄金駅」という名前にひかれて無人駅の待合室で小休止。するとちょうど列車がやってきた。列車といっても1両のみ、そしてワンマン。ホームから青い海を見下ろす。 |
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| 駅は黄金(色?) | イタンキ浜は夏色 | |
| 室蘭市街が近付くに連れて、広い敷地を持つ工場群が現れる。右手には入り江をまたぐ白鳥大橋。この橋は自動車専用なので、国道をそのまま東室蘭まで。まだ列車の時間まで間があるので、地球岬を見に行ける。そのまま室蘭駅から苫小牧行きの列車に乗ろう。 絵鞆半島の南岸、イタンキ浜海水浴場へ。海水浴客で賑わい夏そのもの。 そこからアップダウンが始まる。半島の稜線部分へ駆け上がる。集落が点在する木立の中の狭い道路は、まるで四国山間部のような雰囲気。室蘭港と広大な工場が俯瞰できる。交通量はきわめて少ない。 そして半島南端の地球岬。正確にはアイヌ語の「チキウ岬」だそうだ。こちらは観光客で賑わっている。 展望台から青い海の景色を堪能したら、室蘭駅へ一気に下る。東室蘭駅よりもひなびた雰囲気。まずはどこかで食事をとろう、と歩き出したが、その前に列車の時刻を確認しておこう。ところが苫小牧行きの列車の始発はここでなく東室蘭。室蘭から東室蘭への列車との接続はよくない。結論を言うと、ここからだと予定の時間に苫小牧に到着できる列車に乗れないのだ。 |
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| 細いくくねった道 | 室蘭は工業地帯 | チキウ岬 |
| 先ほどのアップダウンの道では間に合わないので、国道をひた走って東室蘭へ。列車の時刻まで30分。急いで輪行袋を広げる。急いでいると、こういうときに限ってファスナーのトラブル。両開きなので何とかごまかすが、完全には締まらない。中の荷物がこぼれないように気を付けなければならない。 自転車の梱包が終わったら、食料の買い出し。フェリーの東苫小牧港周辺には店が全くないのでフェリーの中で食べる物も想定して準備しないといけない。 滑り込むように列車に乗り込んで、17時過ぎに室蘭出発。冷房がなし。窓を開放されて快適。かつては本州でもこうだった、と懐かしい記憶が蘇る。 苫小牧から様似行きの列車に乗り換え。2両連結のワンマン列車で、すぐに下りるからと運転席側の降り口付近に輪行袋を置かせてもらった。 市街地を抜け勇払原野へ。その原野の中の無人駅、浜厚真に降り立つ。駅の周りにはほんとに店も家もない。少し離れて巨大な工場、そして停泊する新日本海フェリーが見える。自転車を組み立ててフェリーへ。 フェリーターミナルは、さすがに人で賑わっている。丸坊主の少年達が見える。野球部の高校生らしい。もしかして、甲子園に行くのだろうか。 新潟からの帰路に備えて体力を回復させるため、船内ではまたも寝て過ごす。室蘭で調達した食料では足らず、翌朝のみ朝食バイキング1000円を食べる。以前と違ってバイキングなので、好きなだけ食べられた。 |
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| 変化のある海岸線 | 勇払原野の駅に降り立ち | 夕暮れの港を発つ |
| ◎8月5日 一路丹後へ |
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| 5日、15時30分、新潟着港。駅まで走り輪行袋に自転車を納めたら、まだ列車まで時間があるので食事をする。列車は、柏崎への直通の快速。この路線は長岡で乗り換えのダイヤが多いのだが、輪行袋を運ぶ手間が省けて助かる。そして車両は急行列車型のリクライニングシート。 柏崎に着いたら駅の正面に輪行袋を置いてから、地下道を歩いて裏に移動しクルマを回す。その前に駅裏のスーパーマーケットで飲食物を買う。これから長いドライブが始まるのだ。 日が暮れたところで柏崎スタート。R8は交通量が多いが、信号は少なく流れはよい。1時間で上越。さらに1時間で糸魚川。親不知を越え、富山県に入り朝日I.C.へ。富山・石川県内だけ高速道路を使ういつものパターンだが、ETCの調子が悪い。原因は車載機かカードか(後日カードの不具合と判明)。とりあえずインターチェンジを出る。これでは、深夜早朝のETC割引が使えないのだ。 夜中でも交通量が多いものの、バイパスなので流れはよい。たまに止められる信号がやや面倒だ。それでも、いつしか富山、金沢を越え福井県内へ。ここまで来ればもう高速道路を使う必要はない。フェリーで十分睡眠をとったので、眠気もさほど感じなかった。4時半頃に帰宅。標高も緯度も低く、気温が高い。 |
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