リアス式若狭中秋集中ラン
 彼岸の三連休は秋雨前線の影響で不安定な空模様という予報。遠出はやめて、日帰りツーリングとする。ただ、あまりいったことのない若狭へ繰り出そう(クルマの流れが良くて距離が稼げる西方(兵庫・鳥取)に出向くことが多いのだ)。
若狭幹線林道からかつての行き止まり国道
 東西に市街地が長い舞鶴市を越えるのに手こずる。これがネックで、東には進出しにくいのだ。
 小浜からは広域農道「若狭梅街道」でスピードアップ。田烏トンネルを抜けて海沿いへ。リアス式海岸の峡路R162はトンネルや高架を連ねて新しい道へと移行中。
 田烏の集落を見下ろす高台にクルマを停めて自転車を下ろす。
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【期 日】2007年9月22日
【行 程】[  ]はGPSレシーバに内蔵の高度計からのデータ
 福井県小浜市田烏[43]14:26 - 14:37食見トンネル[22]14:41 -
 14:57三方町世久津[102]15:09 - 15:32幹線林道入口[197] -
 16:35田烏トンネル上[250] - 17:05標高512mピーク南林道最高地点[434] -
 18:04阿納尻[9] - 18:24志積[16]
 18:40奈胡崎の付け根の峠[90] - 18:51田烏
【車 種】VOGOREオリジナルランドナー(パスハンター仕様)
【メンバー】はいかい(単独)
【距 離】38.5km
【速 度】平均:10.2km/h  最高:47.2km/h
【タイム】4時間25分(実走時間:3時間19分)
【天 候】晴れ(^^)
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 まずは海を左に見ながら、東に進む。トンネルの連続だ。トンネル脇の旧道には、猿が我が物顔で居座る。
田烏からスタート トンネルの連続 旧道は猿のテリトリー
 いくつめかが1991年10月に開通の「食見トンネル」。このトンネルの開通よりも前は、全国にいくつかの「行き止まり国道」だったのだ。そういえばトンネル手前から見渡す海岸線は、夏に走った積丹半島を思い出させた。そういえば、積丹を回るR229も半島先端部が未開通の行き止まり国道という時代が長かった。
 小さな岬を越えるトンネルの間には、入り江の奥の小さな集落。
 軽い登りを経て世久見トンネル通過。収穫の終わった田んぼの向こうに三方五湖の眺め。世久津集落を走る。えーっと、どっから林道に上がるんだったけ?地図を見る。世久見トンネルを越えずに上に登らねばならなかった。
 世久津側にも登る道があるので、トンネルは戻らなくて良い。動物避けのゲートを越え、一車線の幅、落石だらけの急な舗装路を登り始める。一汗かいて林道の入り口へ。
国道から林道へ上がる 入り組んだ海岸線と 三方五湖
 若狭幹線林道は思いのほか走りにくかった。土が水で流され、砂とバラスが堆積した轍。急登のため車輪が空回りする。グリップを求めて轍を外すが、そちらも荒れていて、バランスを崩した好きにあり地獄のように轍にはまりこむ。一度止まったら、再び走り出すのに一苦労だ。
 途中オートバイの軍団とすれ違う。ブラインドコーナーから後輪を滑らせながら目の前に現れる彼らに恐怖を覚える。集団か、たまたま重なっただけかはわからないが、短い間に十数台のオートバイとすれ違い、以後出会わなかった。
 一度標高400m位まで昇り、田烏トンネルの上まで標高を下げる。クルマを停めた辺りから見えた風景を別角度で眺める。ずっと海の景色が続くわけではないが、要所要所でリアス式海岸の展望が楽しめる。
 田烏トンネル上部を越えると展望台があって、海側と内陸の三方五湖側の両方が見えた。
 その後は、左側に崖が迫り、夕暮れも迫り、やや暗く寂しい気持ちでアップダウン。時折見える海の景色や内陸の田園地帯。集落では、もう街明かりが灯っている。
 標高512mピークの南側の林道最高地点への登りは、急勾配。コンクリート舗装だ。しかし、ここでグリップを得て、急勾配にもかかわらずぐいぐい登る。舗装のありがたみを痛感。
 最後の展望台で海を眺めたら、阿納尻へ。轍のアリ地獄に転倒ししそうになりながらも、一気に下る。海岸まで下りたらもう暗かった。
夕暮れが迫る 浜辺の集落と棚田(24日撮影)
 前後にライトを灯して、海岸沿いのR162を西に。まだまだ晩夏の雰囲気の残る海岸。夕方走れば最高の雰囲気だが、すっかり暗くなってしまった。レトロな雰囲気の食堂などもある。夜釣りを楽しむ人の姿が見られる。
 奈胡崎の半島付け根を超える暗く狭い峠道を越えると、見事な千米田(棚田)。この辺りは新しい道への付け替え工事の真っ最中。
 ようやく夜の帳の下りた田烏へ。
旧堀越峠
 3連休の真ん中の日は、昼寝と読書と畑の草刈りで過ごし、最終日にまたどこかに出かけようと決めていた。今度は西か、と思っていたのだが、前々日の若狭ツーリングの帰りにはもう一度若狭と決断。舞鶴を超えて若狭の国へ。
 高浜から内陸に南下し、おおい町の旧大飯から旧名田庄へ。この辺りは南西から北東へ海岸に対して斜めに川が流れているので、山を2つ越えてたどり着く。
 まずは、道の駅「名田庄」で、着替えとトイレ。京都市からのツーリングコースとして名高いR162沿いだけあって、オートバイが多数とまっている。家族連れやグループのクルマも出入りし連休ムード。
自動二輪が多い道の駅「名田庄」とR162 国道ははるか下
 さて、クルマで堀越トンネル方面に南下し、旧道の分岐にクルマを停める。少し広くなっていて好都合だ。ここで自転車を下ろす。
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【期 日】2007年9月24日
【行 程】[  ]はGPSレシーバに内蔵の高度計からのデータ
 福井県おおい町(名田庄)堀越トンネル北側旧道分岐[299]12:53 -
 13:07堀越トンネル[378]13:13 -
 13:16京都府京丹波町(美山)トンネル南側旧道分岐[340] -
 13:56堀越峠[505] - 14:15NTT無線中継所[650]14:27 -
 15:01R162旧道分岐
【車 種】VOGOREオリジナルランドナー(パスハンター仕様)
【メンバー】はいかい(単独)
【距 離】13.5km
【速 度】平均:8.6km/h  最高:39.9km/h
【タイム】2時間08分(実走時間:1時間20分)
【天 候】曇時々雨(ーー)
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 海沿いは曇だったが、山間部に入り時折小雨がぱらつく天候となった。まずはR162を登り堀越トンネルへ。オートバイや行楽客のクルマが多い。
 トンネルを抜け京都府側に少し下ると、左手の下の谷にダートのダブルトラックが見えた。これからあの道を目指すわけだ。程なく分岐があり左折。沢に沿ったダート道。前々日の若狭幹線林道よりも締まって走りやすい。林間を黙々と登り旧堀越峠へ。峠からの展望はないので、さらにその上のNTTの無線中継所を目指す。
 峠を福井県側すぐのところに分岐があり、急勾配のダートとコンクリート舗装が断続的に続く。落石が転がり水で掘れた溝があり荒れている。
NTT中継所から水平線は見えず ややガレ気味の道
 ブッシュのためなかなかすっきり景色が見渡せないが、無線中継所のフェンスの周囲をぐるりと回りながら、南側の山々、海側の展望を探す。木々の合間に見えるはずの水平線は霞んで見えず。
 峠へと下り、さらに福井県側に下る。轟音が聞こえ、一台のオートバイとすれ違った。福井県側は広葉樹の緑が美しかった。クルマを停めた国道まで戻ると、結構雨足が強くなっていた。
常神半島
 自転車をクルマに積んで、再び道の駅に戻ってトイレ休憩。その後は、R162から県道222号線をつないで南側に沿って小浜へ。市街地を抜け、再びR162で小浜湾を左に見ながら北上。堀越峠だけでは物足りないので、次は常神半島を目指す。時間的なことを考えるとR27(あるいはそれに沿った広域農道)を利用した方がいいが、前々日夕暮れであまり楽しめなかった海沿いルートを、クルマではあるが、堪能しようということだ。クルマで走っても夏の終わった静かな海のムードが満点。
三方湖・水月湖の境 猿がいっぱい 小川集落
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【期 日】2007年9月24日
【行 程】
 福井県三方町三方湖水月湖境界[5]16:49 - 17:00塩坂越[29] -
 17:14小川[12] - 17:28破風崎[90]17:33 - 18:02三方湖水月湖境界
【車 種】クロスバイク(SPECIALIZED SIRRUS) 
【メンバー】はいかい(単独)
【距 離】18.6km
【速 度】平均:19.2km/h
【タイム】1時間13分(実走時間:59分)
【天 候】曇のち雨(T_T)
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 三方町に入り三方湖と水月湖の境目辺りの道路脇の広場にクルマを停める。ダート仕様のランドナーはルーフに積んだままで、トランクからクロスバイクを取り出す。オンロードのため、700Cタイヤの出番である。海岸沿いは、雨が降っていない。
 湖畔の広場では釣りをする人がちらほら。私が自転車を組んでいる最中に到着した30歳前後と見られるカップルも、クルマから釣り道具を取り出し始めた。ワゴン車でやってきた家族連れから写真のシャッターを切ってくれと頼まれる。湖をバックに立つ人の顔は逆光で真っ暗。カメラを返しながらそのことを告げるが、お父さん(私と同世代か)よく分からない様子。まあ、いいやと出発。おかあさんが「ありがとうございました」とにっこり。
 入り江と見まごう水月湖の静かな湖畔を右に見る。梅の木の畑と梅干しの看板が並ぶ。そういえば、R27に沿った広域農道の愛称は「若桜梅街道」だった。
 水月湖のはずれの小さな入り江にある遊覧船乗り場を過ぎるとトンネルを越えて海に出る。リアス式海岸の若狭湾。海に突き出した常神半島は、それ自体も入り組んだ海岸線となっている。入り江の奥には小さな集落。小さな岬を越えるときには高台となり、クルマの少ない道はサルの遊び場となっている。しかし、大変な数のサルを見た。子連れも多い。
破風崎から岬を眺め、ここまでとする 薄暮に雨
 遊子の集落は小さな港があり舟が出入りする。サルのいる坂道を越えると次の入り江の奥が小川。ここは、民宿が目立つ。海水浴客やカニなど海のものがウリなのだろうか。
 小川からまた坂道。今度は標高100m近くまで登る。サルも多い。登り切ったところに駐車スペースと半島先端部の常神岬の見える展望台。常神岬の灯台が灯っている。その展望台があるのは破風崎というらしい。夕暮れが近付く。常神岬方面を見ると、まだまだアップダウンが続き時間がかかりそうだ。もうここで引き返そう。
 引き返すと、雨が降ってきた。しかも徐々に強まってくる。クルマがたまに通る見通しのない入り組んだ道。前後を照らすライトを装着。結局水月湖まで戻ったときにはすっかり濡れていた。
内外海半島久須夜ヶ岳
 彼岸の連休の翌週末は天気が不安定。しかも日曜は仕事。ならば変わりに火曜日の午後のフリーな時間を使って、またも若狭に繰り出す。
 片道100km強、2時間以上のアプローチで小浜へ。市街地手前の海岸線から、本日のターゲットである内外海半島久須夜ヶ岳がよく見える。せっかくなので勢(せい)浜でR27から県道235号線に左折し小浜湾の風景を楽しむ。この道が良かった。内外海半島はもちろん、西の大島半島もよく見えるし、海に面した小浜市街もきれいに見える。車道の脇には辞典車道も整備され、ここも自転車で走ってみたい。小浜市街の向こうの山の稜線に道が見え、非常に気になる。でも、これは先日走った若狭幹線林道の本線または支線と気付いて、踏破済みということで気持ちが落ち着く。市街に近付くと、ウォーキング中の老夫婦が行き交っていた。
 さらに小浜市街を抜け、R162を北上。10日前にも来るまで走ったが、今日は眼前に立ちはだかる久須夜ヶ岳の存在感が大きい。
 久須夜ヶ岳にはエンゼルラインという有料道路が山頂まで通じていたが、今は無料化されて県道107号線となっている。念のため少しクルマで上って料金ゲートが無人で開放されていることを確認。途中ロードレーサーで登っている人を発見。
小浜湾越しに見る 海沿いから 料金ゲート跡を経て
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【期 日】2007年10月2日
【行 程】[  ]はGPSレシーバに内蔵の高度計からのデータ
 福井県小浜市阿納尻[4]15:52 - 16:14有料道路ゲート跡[109] -
 17:24久須夜ヶ岳山頂北西ピーク[602]17:33 - 17:48ゲート跡 -
 17:58若狭[6] - 18:07阿納尻[674]
【車 種】MTB(TREKTREK6500)スリックタイヤの舗装路仕様
【メンバー】はいかい(単独)
【距 離】23.9km
【タイム】2時間15分(実走時間:1時間48分)
【天 候】晴れて爽やか(^^)
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 阿納尻にクルマを停める。トランクから、今日のパートナーを下ろす。急勾配の舗装路の登りなので、ギア比の低いMTBにスリックタイヤで挑む。久しぶりなので、タイヤに空気を入れ直して出発。
 まずは小浜湾沿い。水際ぎりぎりに道がある。湾越しに小浜市街。
 半島南部の集落をつなぐ県道107号線と分かれると一気に登りが始まる。半島の背骨の稜線に出て半島北側の集落へ下りる道と分かれるところがかつての料金ゲート。今でも19時から翌日7時までは通行止めとのことで、ゲートが閉鎖されるようだ。また冬期通行止めの旨も記されていた。
かつての料金所 大島半島の向こうに青葉山 常神半島
 旧エンゼルラインはほぼ稜線に沿って上っていく。急勾配だが、右左に見える海岸風景は絶景そのもの。すばらしい道だ。
 前方から先ほどのロードレーサーが下りてきて目礼をかわしてすれ違う。もう山頂を折り返してきたんだ。早いなぁ。
 途中に路肩の工事現場があった。たまに通るクルマはこの工事関係のものが多かったようだ。もちろん、工事と無関係の行楽のクルマもある。
 夕日が傾き、西の青葉山のシルエットが見える。丹後との境目、若狭富士の美しい姿だ。
 標高360m付近に分岐があり、すぐに駐車場があった。一息ついて景色を眺める。
 そして山頂までの続きを行く。小浜の市街が見事に見下ろせる。 
 山頂(正確には最高峰北西のピーク)についたときには、薄暗く肌寒くなっていた。私以外にはクルマが2台。あとは下るだけ、ライトもあるので、海岸美の夕景を楽しむ。東に常神半島と越前海岸。西には、小浜市街、大島半島、青葉山、そして丹後半島。
 景色を満喫したら一気に下る。あっという間だ。クルマに戻る前に、海沿いの県道107号線で半島の南岸小浜湾沿いの道をたどってみる。上から見下ろしたとき、集落と田んぼと入り江の俯瞰が箱庭のようで印象的だった。暗くなってきて若狭の集落までで引き返す。海の向こうの小浜市街にも明かりが灯ってきた。
 阿納尻でクルマに自転車を積んだら、あとは一路丹後に戻る。
青葉山と大浦半島 一気に下り 若狭集落へ
常神半島リターンズ
 2007秋の若狭集中ランの最終章。9月24日に、日没と降雨のため途中で断念した常神半島へ。
 西舞鶴での仕事を終え、一路東へ。東西に長く雑然とした舞鶴市街を抜け、若狭の国へ。小浜でR27から広域農道へ乗り換えて流れが良くなる。2時間弱で旧三方町(現若狭町)でR162へ入り三方湖畔の縄文博物館の駐車場にクルマを止める。
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【期 日】2007年10月21日
【行 程】
 福井県三方町三方湖畔縄文博物館[4]14:31 - 15:05塩坂越[26] -
 15:34破風崎[88] - 16:07常神[90]16:25 - 17:49縄文博物館
【車 種】クロスバイク(SPECIALIZED SIRRUS) 
【メンバー】はいかい(単独)
【距 離】47.5km
【速 度】平均:17.6km/h
【タイム】3時間18分(実走時間:2時間40分)
【天 候】晴れ(^^)
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縄文博物館から 湖畔を走って 海に出る
 クロスバイクを組んで出発。まずは竪穴式住居の並ぶ公園のような施設を横目に湖畔の小径を走る。日曜とあって、行楽の家族連れなどの姿がある。縄文博物館の隣は、すぐにR162に合流し、さらに湖畔を行く。梅の木畑と梅干の店が建ち並ぶ。
 波打ち際から、世久見トンネルで日本海に抜けるR162と分かれ、県道216号線でさらに湖畔を行く。水月湖との境目が、ひと月前のスタート地点。湖畔の木々は、やや秋色に染まっているようだ。
 水月湖の遊覧船乗り場から塩坂越のトンネルを経て日本海へ出るのだが、今日は旧道で行くことにする。広場でゲートボールをする人たちを横目に、峠越えを覚悟して登りだしたが、すぐに旧トンネル。あんまり登らなかったなあ。ちなみにこの上の稜線はレインボーラインが通る道だ。
 リアス式海岸の若狭湾に突き出た常神半島は、それ自体も入り組んだ海岸線を持つ。遊子、小川、神子、常神と入り江ごとに集落があり、その集落の間の岬を越えるには標高差100m弱のアップダウンがある。
 海岸線を下りまずは遊子(ゆうし)。梅の木畑。ひと月前はサルの群れがいた岬を越える。今日は、一匹だけ立派な体格のオスだ。顔も尻も赤い。そして、尻の下にぶら下がっているモノも。いなり寿司というより、熟れた桃のようだ。
 次の集落は小川。漁港と、釣り客狙いの民宿街。小さなパチンコ屋もある。古いたたずまいで、映画「虹をかける男」に登場する徳島県脇町のオデオン座という古い映画館を思い出す。
 次の破風崎は、標高100m弱の登りを越える。半島の中間点という感じだ。展望台から海岸線の風景を眺めて小休止。常神集落のはるか上の高台に岬の灯台が見える。
 破風崎から先は自転車で走るの初めて。神子集落は、道路工事。
破風崎よりも先へ 狭い路地の奥に 大きなソテツ
 そして小さな岬を越えて一気に下ったら、小さな岬。そして最先端の常神岬を控えた常神集落。なんとも独特の雰囲気を持った集落だ。とにかく海が近い。背後に山が迫った狭い土地に旅館や民宿、そして普通の民家がぎっしりと立っている。狭い県道。もっと狭い路地。
 県道を行き止まりまで行くと公園のようになっていて、釣り人が多数。その先も海べりを遊歩道があるようだが、打ち寄せる断崖の下でいつ波にさらわれてもおかしくない感じ。そして通行止めの表示。
 集落に戻り、「常神の大ソテツ」の案内に誘われて路地を入る。民宿の間のちょっとした広場で子供たちが遊んでいる。ソテツへの曲がり角に気づかずどんどん進む。民宿の間の坂道の路地はなんとも風情がある。そのまま常神岬への道となる。40分ほど歩いて灯台に行けるらしい。案外近いと思おうが、まあまた今度にしよう。きっと眺めがいいに違いない。
 道を引き返し、往路で見逃した案内板を見つけ、民宿の軒先を歩いて最北端のソテツを見る。たくさん株を分けて貫禄がある。
 さあ日も傾いてきた。引き返そう。
 自転車にまたがって、南下開始。海がオレンジ色に染まり、港に立つ釣り人がシルエットとなる。
 神子の道路工事現場で、青葉山の右に落ちつつある夕日の写真を撮る。青葉山の左の手前は久須夜ヶ岳だ。さらに破風崎で、いよいよ日没が迫る。さあここで日の入りを眺めよう。若狭富士青葉山と久須夜ヶ岳と夕日。今日の印象的な風景だ。
 先に夕日を撮っていた人が軽トラで私の側に止まり、乗せていこうか、という。親切なのだが、まだ残照もあるし第一走るために来たのだから当然断る。ただし、クルマに惹かれたくはないので、前後にLEDのライトを装着。
 しかし、大変なことを思い出した。クルマを止めた縄文博物館の駐車場は、24時間オープンではないのだ。17時ごろに博物館が閉まるとして、おそらく18時に閉門されるのではないか。急がねば。
 そこから先はひたすら飛ばす。ずっと25km/h以上だ。こんなペースで走ることなんてほとんどない。
 ふと空を見れば月が出ている。満月ではないが、大きくて明るい月だ。翌々日の23日は、十三夜(旧暦9月13日)と呼ばれ、十五夜と並ぶ点きに美しい頃だということは、後で知った。
 縄文博物館に着いたのは、17時49分。駐車場入り口のゲートは半分閉まり、「18時閉門」とある。滑り込みセーフ。閉じ込められるのが怖くて、とにかくクルマを出してから駐車場の外の道路わきで自転車を撤収。ああとりあえず助かった。
 後はのんびり3時間弱のドライブ。
海が近い常神 日が暮れてきた 青葉の右に沈む
→電脳徘徊へ