ヘタレマークにも優しい扇ノ山
※これは、コースガイドではありません。勝手な個人の主観です。行く人の体力、技術、その他天候や雪の条件などによってタイムなどは左右されます。また、地図やGPSレシーバーの軌跡は掲載しませんので、自分で地図を見て判断できる人、あるいはそういう案内人がいる人のみ訪れて下さい。何が起こっても、私にはいっさい責任がありません。

 「布滝の入り口の奥に倒木があって除雪が遅れてました。でも26日に、上山高原まで除雪をする予定です」というのが、除雪の状況について問い合わせたとき新温泉町温泉総合支所(つまりは旧温泉町役場)の担当者の回答。去年、一昨年は4月20日過ぎには除雪が完了していたのだから一週間以上は遅い。27日の各紙但馬版には高原まで除雪完了のニュースがでていた。
 満を持して、いざ扇ノ山!
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【山 名】扇ノ山(オウギノセン[1309m])兵庫県新温泉町・鳥取県
【山域大分類】関西/中国
【山域小分類】氷ノ山
【コード】34.30
【日 時】2006年4月30日
【コース】[  ]はGPSレシーバからの標高デー タ
  兵庫県新温泉町上山高原[910]9:13 - 10:20小ヅッコ登山口[1052]10:40 -
  11:45大ヅッコ[1279] - 12:11扇ノ山山頂[1311]13:51 - 14:40大ヅッコ
  15:43小ヅッコ登山口 - 16:24上山高原
【用 具】[テレマークスキー]14年前に買ったゲレンデアルペン板(195cm),
     SCARPA「T3」,ケーブル式ビンディング(Rottefella412)
【距 離】約12.9km
【天 候】薄曇りのち曇、風強し(^^;)
【地 図】昭文社 山と高原地図59「氷ノ山 鉢伏・神鍋」
【メンバー】S氏、はいかい
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ブナ林を散歩気分で山頂へ
上山高原はほぼ雪解け ブナ林を歩くS氏 山頂とテレマーカー
 6時半、丹後出発。神鍋高原を突き抜けて8時前に道の駅「村岡ファームガーデン」でS氏と落ち合う。
 実はこの連休、白峰から加賀白山を目指す誘いをS氏から受けたのだが、どうも  白山公園線の開通が大幅に遅れているようで、「しばらく様子を見た方がいいですよ。それより扇ノ山に行きませんか」と逆に誘い返して今日に至った。S氏は先日新調したばかりのニュースキーのデビュー戦だ。
 一台に乗り合わせて道の駅を出発。この時期、屋根にスキー板を積んだクルマは違和感がある。湯村温泉のコンビニで買い物をして、鳥取県境手前を左折して上山高原へ。
 高い雪の壁を期待していたがさほどでもなく、上山高原のキャンプ場はおおかた草原が出ていた。
 登山口に入ってすぐに小ヅッコ小屋。小屋の脇を抜けると、こぶしの花が咲いている。緩い斜面を登ると平坦なブナ林。年によっては、この時期既に新芽の緑が見られるが、今年はまだ。右手には広い大根畑の雪原。
 どこがピークかわからない小ヅッコを越え、大ヅッコへの登りにさしかかったところで、3人組のつぼ足パーティを追い越す。3人の内の唯一の男性と少し話をしたら、知り合いのそのまた知り合いだった。ちなみにお互いの知り合い(この場にはいない)のWebページには「整体師さん」というなで登場している人だ。その整体師さんもテレマークスキーで山に入る人なのだが、今日は歩きで女性2人をエスコートしているとのこと。彼らは河合谷方面から入ったそうで、牧場の入り口までしか除雪してなくて、登山口まで林道を1時間半歩いたとのこと。河合谷と小ヅッコの登山口はほとんど同じ場所なので、上山からの方がやや近いことになる。
 大ヅッコへは、登りが2段階、つまり途中に踊り場のような平坦部分がある。2段目の登りの手前で東斜面にトラバースを試みる。狙いはアップダウンのショートカットと、帰りに滑り込む予定の東斜面の偵察だ。が、結局ブッシュに捕まり、大ヅッコのトップへと登る。
 そして、扇ノ山山頂との鞍部へ、シールをつけたまま滑降。ウロコ板で下りに苦戦している一人のスキーヤーを追い越す。そして、山頂へ一登り。
 最後の急登を越えて、なだらかな稜線にさしかかったところで、下ってくるテレマーカー。開口一番登山口と、そこまでの除雪の状況をきかれる。みんな情報を求めているのだ。彼は、整体師さんと同じコースだった。
 ずっと林間で気付かなかったが、山頂は強い風が吹いている。あわててシールを外して山頂小屋に逃げ込む。
 因みに積雪は多いことは多いが、2000年も多かった。氷ノ山の残雪も同じくらいか。
心地よい山頂小屋と快適東斜面
鳥取から2人連れ 山頂東斜面 大ヅッコ東面をとばすS氏
 山頂小屋は大盛況。我々のあとから、2人連れのテレマーカーが来て、2階はほぼ満員。さらに1階からも賑やかな声が聞こえ出す。
 我々の後に付いた2人連れのテレマーカーは、我々が出発するときに上山高原に到着した人たち。鳥取方面からやってきたそうだ。
 居心地のいい小屋でずいぶん長居をしてしまう。
 食後、そろそろ滑走面が乾いただろうから、ワックスを掛けに一人外に出る。ワックスを掛けたらたまらず、山頂東斜面のドロップ。
 ちょっと抜け駆けのひと滑り。
 ブナの疎林、手頃な斜度、快適なザラメ。私のヘタレマークでも、十分楽しめる。どこまでも滑り降りてしまいたい!
 と思ったのもつかの間、雪で折れて雪面に落ちた木の枝に引っかかって転倒。頭を下にズルズルとずり落ち、ブナの根本のはまり込む。
 うひゃあ、もがけばもがくほど穴に深く落ちていく。これはアリ地獄か!
 しかも、折れた木の枝や寄生しているブッシュにスキー板が引っかかり、逆さ吊りのような状態。腹筋運動のように背を丸め、手を伸ばしてビンディングを外そうと試みる。が、より深く穴にずり落ち、ビンディングが遠ざかる。
 この間抜けな有様を全くギャラリーがないところでやっているのが、おいしくない。なぜか、お笑い芸人の発想。
 何とか板を外すことに成功したが、それでも穴に逆さまに入っているので、抜け出すのに一苦労。
 カメラは持ってきていないが、幸いポケットに携帯電話があった。アリ地獄を写真に収める。
 板を担いで登り返して、小屋に入ってS氏に報告。もちろん、他の人にも聞こえるように声を張って。でも、数組が出発してしまってさっきより人が少ないのが残念。
 「後から俺もワックスをかけに行ったら、どこにもいなくて、どうしたんやろと思ったわ」とS氏。抜け駆けの罰ゲームを受けてました。
滑りを楽しみながらの下山
大ヅッコ東面と畑ヶ平 ブナ林に熊の足跡!? 麓は初夏
 三々五々出発するつぼ足パーティを見送りながら、「歩いて降りるなんてもったいない。これからがお楽しみ」と、鳥取の2人組テレマーカーと出発準備。
 「もうまっすぐ帰ります。この辺りにくるようになったのは最近なんです。去年ある人のホームページを見て地元でこの時期まで滑れることを知りました。」といって、一足先にスタートしていった。余談だが、その髪の長い方の人が小屋の中で、アントニオ猪木のサインが刺繍された赤い闘魂タオルを首にかけていたのが、とても印象的だった。
 我々は、小屋を立つ前の作戦会議通り、南斜面にドロップ。今度は木の枝にひっかからないぞ。
 少し下ったら、大ヅッコ方面にトラバース。畑ヶ平登山道沿いの雪に埋もれた沢を越えて、尾根を越えたらすぐそこが鞍部。沢からの登り返しで、S氏はシール装着。私は牽引。
 小屋に最後まで残っていた、つぼ足の男性が山頂から降りてきて「スキーはいいねえ。道楽だねえ」。まったく道楽を覚えたら、もうやめられません。
 大ヅッコのピークで滑降の体制を整え、また東斜面に移動。ここは景色も開け、ダイナミックな斜面だ。S氏が気持ちよくテイクオフ。ああぁ、そんなに降りたら登り返しが大変だよ。私もヘタレマークで数ターン。そして小ヅッコ方面にトラバース開始。「気持ちよかったけど、ちょっと後悔しているかも」と下からS氏。
 斜登行気味のトラバースで、踊り場へ。後は来た道、つまり県境尾根に沿って帰る。
 踊り場の下のもう一段は、ブナの疎林の緩斜面。それをすぎるとひたすら平坦コース。
 やはり今日のコースはノルディックスキー向き。いつもはS氏の後塵を拝する私も、今日はヘタレマークで正解だった。
 平坦区間を終え、小ヅッコ小屋手前の最後の緩い斜面にさしかかったところで、さっきのつぼ足の人に追いついた。その人と話している女性は、これから登るところ。よく見ると、足下に投げ出したザックにはスキー板がくくりつけられ、足下は長靴。何とゲレンデスキーを持って行けるところまで登り、滑って降りてくるつもりだという。聞けば、その方式で氷ノ山も滑ったそうだ。凄いなぁ。
 我々の山スキーとテレマークスキーに興味津々。
 河合谷方面に降りる男性、これから登る女性に別れを告げ、我々は小ヅッコ登山口へ。
 後は林道を滑る。上山高原には、我々のクルマと、山菜取りの人達のクルマが一台。そして、もう一台はもしかすると先ほどの女性。
 テレマークの機動力がものを言った一日だった。
どっちが多いSNOW
2000年5月4日
2006年4月30日
扇ノ山から氷ノ山 山頂手前のテラス 山頂小屋周辺
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