猛暑のみちのくへたれ旅(2005年8月)
旅立ち(8月1日)
 ずっと前、ニューサイクリング誌で、白神山地の釣瓶落峠を越えるツーリングの記事を読んだことがあった。まだ世界自然遺産に登録される前、いったいどのような雰囲気の土地なのだろうか、と思いを馳せ、不覚印象に残った。
 実は、この夏北海道を走るつもりで日程を確保していたのだが、出発日間近に週間予報を見れば、なかなか空模様が安定しないとのことで、キャンプをしながらのツーリングにまさに暗雲が立ちこめる。
 旅立ちの直前になって、一から計画練り直し。すると、敦賀から秋田への船便があった。北海道行きと同じ新日本海フェリーの経営するものだが、クルマを乗せても、例えば北海道よりも片道1万円も安い。
 そこへ冒頭の白神山地への思いが重なり、目的地は東北へ決定。クルマを母艦としてのカーサイクリングとした。クルマがあれば、雨をしのげ、荷物を濡らさずに済む。また、電源もとれるのでインターネットから随時雨雲の様子など詳しい気象情報を得ることができる。
 自転車で走るエリアは、白神山地、八甲田山、下北半島に決定。その下調べをするうち、日程がねぶた祭とドンピシャであることに気づいた。「混むかなぁ」という懸念もあったが、祭が開催される街にはあまり近づかないでおけばよい、と気にしないことにした。
 ところで、最初に述べたニューサイクリング誌の記事であるが、読者有志で作成したデータベースで検索すれば、1993年9月号に掲載されたものであった。その前年の10月に走った内容を文章にしてあり、「秋の日はつるべおとし」という一文を印象深く使っている。筆者は走りも投稿もバリバリのやり手 糟谷  彦氏によるもの。
 ちなみに、白神山地の世界自然遺産登録は1993年12月。糟谷氏の頃とはずいぶん変わったんだろうなぁ。
 というわけで、この夏は東北を走った。
 8月1日、朝丹後を出発。宮津、舞鶴では朝の通勤ラッシュに捕まりイライラ。「乗船券のお受取は出港の60分前(夏季は90分前)までに乗船港の窓口で…」となっているのに、敦賀港に着いたのは50分前。まあ、乗せてくれなくはないだろうけど。
 というわけで、定刻11:00に敦賀出航。船内はそれなりににぎわっているが、雑魚寝の2等船室は定員の40パーセントくらい。十分手足を伸ばしてごろ寝できる。
 やはりねぶた祭目当ての人もいるようだ。3年前に乗った北海道行きの便と比べると年齢層が高いような気がする。つまり、オートバイや自転車で旅をする若者の姿が少ないと言うこと。東北と北海道の違いなのか、時間の経過による違いなのかは定かでない。
白神山地釣瓶落峠(8月2日)
二ツ井井「恋文ポスト」 山我 王竜 の 滝 これより白神山地
 2日5時50分、秋田港到着。24時間営業のスーパーマーケットとガソリンスタンドで補給して北上。八郎潟の広大な田園地帯を見ながら走る。
 そろそろ通勤ラッシュが始まったようで、そこそこの交通量。しかし、蒸し暑い。曇り気味で、日差しががんがん照りつけているわけではないが、気温湿度共に高い。
 能代を抜け、二ツ井町へ。ここは白神山地の入り口の一つ。
 国道沿いの道の駅にはいる。ここにクルマを止めて自転車を下ろそうかとも思ったが、なにやら夏祭りのようなイベントがあるようで、長時間の駐車は遠慮してください、という旨の看板があって、少し迷っていると雨がぽつぽつ降り出し、しばらくすると結構な雨足になった。
 携帯電話で気象情報、特に雨雲のレーダー画像をチェックすると、通り雨のようだ。でも走り出すのもためらわれるような雨足なので、きみまち阪公園へと移動。クルマで1,2分で着いた。ここは、ツーリングマップルにキャンプ場として出ているので、ここをスタート地点とし、今夜はここで寝ることも想定していた。旧国鉄東北本線のトンネル跡のところにとりあえずクルマを止める。山の麓の斜面に遊歩道などが整備されていて、案内板には「恋文神社」「恋文ポスト」などがあると表示されている。そうか、この二ツ井町は、町おこしのイベントとして全国から恋文を募り、「日本一心のこもった恋文」という本を刊行したのだった。キャンプ場を探してさまよってからもう一度案内板を見ると、キャンプ場はこの小高い山のてっぺんにあり、その登り口はこの公園とは別のところだった。クルマでさらに進むと小さなトンネルがあり、それを抜けたところの登り口を一度通り過ぎてから引き返してやっと見つけ、細いつづら折れで最後はダートとなる車道を登り、キャンプ場についた。登ってくる途中に散歩の老人を見つけたが、木立のキャンプ場には誰もいない。この時間で無人ということは、誰も泊まる人はいなかったのだろう。木々の間から見渡す米代川の眺めはよいが、蒸し暑くあまり快適なキャンプは望めそうもない。あまりここでキャンプというイメージが沸かず、日中クルマを止めておくにも、夕方自転車でここまで登ってくるのはイヤで、結局クルマで山を下りる。そうこうしている内にすっかり雨は止み、夏の日差しが照りつけだした。蒸し暑いわけだ。
 二ツ井駅は田舎の駅らしく駅前に大きな広場があり、無料の駐車場となっていた。国道から少し離れているのでのどかなものだ。ホームには「白神山地の玄関口」という大きな看板が見える。ここにクルマを止めよう。そうすれば、今日は輪行袋を持って走らなくて良い。駅舎の前の退屈そうなタクシー運転手たちの視線を浴びながら準備を整え、駅前の何とも懐かしい雰囲気の木造の雑貨屋の前を通って出発。
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【期 日】2005年8月2日
【行 程】[  ]はGPSレシーバーからの標高データ
 秋田県二ツ井町二ツ井駅[29]9:08 -
 10:20藤里町滝の沢「山我 王龍 の滝」「78」10:37 -
 13:07釣瓶落峠[604] - 14:12青森県西目屋村砂子瀬[199] -
 14:46西目屋村田代「世界遺産センター」[130]15:07 - 16:11弘前駅[50]
【車 種】MTB(TREKTREK6500)ブロックタイヤのオフロード仕様
【メンバー】はいかい(単独)
【距 離】78.7km
【速 度】平均:15.8km/h 最高:55.0km/h
【タ イ ム】7時間03分(実走時間:5時間12分)
【地 図】昭文社ツーリングマップル「東北」2005年版p83,88
【天 候】晴時々曇(^^)
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 小さな商店街を抜ければ、すぐに藤里への県道317号線。のどかな田園地帯をいく。前方の山並みが白神山地なのだろう。交通量も少なくて快適に走れる。しかし、蒸し暑い。これでは地元と変わらない。
 道路脇にいやなものを見つけてしまった。「青森県側への通り抜けはできません(釣瓶トンネルまでの通行は可能です)」とのこと。なんということか。弘前まで行くつもりだったのだが、結局峠までのピストンとしなければならないようだ。何とか自転車なら通れないのだろうか。などと考える。
 休憩しようと思っていた藤里の世界遺産センターはしまっていた。暑さにへろへろになりながらその先に峨 王龍  の滝という看板を見つけ自転車を止める。道路からすぐのところに滝があり、日陰と打ち水効果で非常に涼しい。すると私の後を追うように「ああ、こりゃあいい」と自転車に乗ったおじいさんもやってきた。地元の人らしい。私と自転車を見て「どこから来たの」と話しかけられた。「遠くから来たねえ」と感心してもらい、はるばる北上した割に涼しくないことに同情してもらってから、気になっている通行止めのことを聞いてみると、「だめだね。今年になってから一度も通れないよ」。冬期閉鎖が明けようとしていた矢先の大雨にやられてしまったとのこと。通行止めの看板の期間を示す時が消され、「開通未定」と上書きされてるのがうなずける。看板は繰り返し現れ、このおじいさんの話からも青森側に抜けるのは無理なようだ。やはりピストンか。
 おじいさんとの話に区切りがついたところで、出発。山々が近づき集落が疎らになっていく。さらに両側に山が迫り、きれいに澄んだ藤琴川の水の流れを見ながら進む。「これより白神山地」という看板を過ぎる頃にはすっかり山間部に入った感じがする。
 所々に観光案内板があるのは、世界自然遺産に登録されてからのことだろう。交通量は非常に少ないが、それでもたまにクルマとすれ違ったり、追い越されたりする。糟谷氏は走ったときにはもっと人工物が少なかったのだろう。
 上り坂がやや本格的になる。太良狭を過ぎ、岳岱風景林との分岐にはまた大きな案内板があった。駐車スペースには数台の車が止まっている。
 自然遺産登録エリアの内、「核心地域」は一般人立入禁止となり厳しく保護されている。しかし、その周囲の「緩衝地域」は立入禁止ではなく、むしろ「観光」あるいは「環境教育」として登山道などを整備されている。今いる一帯は緩衝地域よりも外側の、自然遺産登録外にあたる。よって、「保護」よりむしろ「開発」という印象だ。もちろん、道の整備といった程度のものだが。
 その先からダート区間が始まるのだが、舗装工事が着々と進行中だ。釣瓶落峠まではほとんど交通量がなく、迂回路もないので、通行車両をやり過ごしながら作業をしている。登りで苦しくても、作業員たちの視線があるので、止まったり歩いたりできない。
 やがて工事区間が終わり、静かなダート道となる。空は曇で道の両側の緑はさほど鮮やかでないが、ほとんど自分一人の静かな空間はのんびりして心地よい。沢を渡るコンクリートの橋も、年代を感じさせる懐かしい造り。
 さらに進むと、なんと道は立派なアスファルト舗装の2車線となった。思いのほか短かったダート区間に、ブロックタイヤで来るまでもなかったか、と思う。左手を見上げれば、これから行くべき道が遥か稜線に見える。今までは割合緩やかな登りだったが、この先つづら折れで一気に勾配を増すようだ。
 道路の法面から水が湧き出し、足下のコンクリートに水が溜まっている。そんな小さな水たまりにオタマジャクシが大量に泳いでいた。底が浅いので背中はすいめんからとびだしている。
 峠のトンネル手前で、道は尾根へと一気に駆け上がっていた。今までつめてきた白石沢の谷と、その西側の桧原沢大渓谷の間の尾根で、両方の谷を見下ろすことができる。尾根に上がればすぐにトンネルが見えた。
 トンネルの北側、青森側の出口をふさぐような形で、看板と柵が設置されていた。通行止区間は「」とあるが、どの辺りなのかよくわからない。その先にも静かな山間の道が延びている。ここで引き返すのももたったいない。とりあえず、通行止めの現場まで行って判断しよう。
 自転車を持ち上げて柵を乗り越え、青森側へ下る。両脇のブナが道に覆い被さるようにのび、秋田側よりも緑が近い気がする。
 しばらく行くと法面が崩れ路上に土砂が溜まっていたが、区間はほんの数メートル、土砂の層も浅く、クルマが通った跡もある。工事をしているわけでもない。「まさかこれで通行止め区間を越えたわけではないだろう」と思いながらさらに下る。舗装路なので速い。もしこの先が通行不能だったらどうしよう、と思えるくらい下っていく。しばらくするとダートの区間に突入。もうこの辺りからは登り返す気がなくなり、工事区間に出会ったら頭を下げて通してもらおう、と思い始める。
 山間部に入ってからは、どんよりとした空模様で、時たま小雨が顔に当たる。この先通れるかどうかわからない道を下る気分も、どんより。緑の心地よい道なのに。
 これといった道路の損傷もないままずいぶん下り川沿いを行くと巨大な水道施設が出現。道路以外の人口建造物に突然出くわしびっくり。そのすぐ咲きに、通行止めの看板とフェンスにぶちあたった。「とうとうこれまでか」と思いながらも、辺りにまったく人の気配がないのでフェンスをすり抜け進む。山側の糊面の落石防止フェンスが道路側に宙ぶらりんに倒れているが、土砂や落石等は片付けられているようで、自転車はおろか四輪車でも十分通行できる状態で、特にそれまでの道と変わった様子ではない。
 いつ工事現場にぶちあたるのだろう、と思うが、呆気なく、反対側のフェンスに到着。あっという間に通行止め区間を抜けた。「なぜ通行止め!」という印象だけが残る。
 その先も川沿いのダート道を行く。途中に巨大な採石場があり、その先では何度かダンプカーとすれ違う。川の方はガードレールのない軟弱そうな路肩で、ダンプカーとの離合で川に落ちそうだ。確かに、通行止めにしておくのが正解かも知れない。
 勾配の緩くなったダートを延々と走り、道が舗装に変わると牧舎や畑が見えた。ダートと舗装の境目にはガードマンが立っていた。こちらからの進入はできなかったかも知れない。呆気にとられた顔のガードマンに「こんちは」と声をかけて、通り過ぎる。
 そこから西目屋村の美山湖沿いの集落まではすぐ。左折すれば災害復旧を終えて開通したばかりの弘西林道(白神ライン)だが、右折して弘前を目指す。
 赤い屋根の集落は、何となく北の雰囲気を感じさせる。北海道で見た集落に似ているのだろうか。集落を抜けると、両側にリンゴ畑。青森だなぁ。
 川沿いに緩やかに下っていくと、辺りの景色は徐々に開け、弘前の平野へと入っていく。相変わらず、リンゴ畑が多い。前方に見える独立峰は、岩木山だ。
 西目屋の白神山地ビジターセンターに避暑をかねて寄り道。広大な敷地を贅沢に使っている。敷地内に自然を模した湿原が作られ、その上の木道を通って建物の中に入っていく。館内では、夫婦連れが案内のお姉さんに地図を見ながら「離合スペースがありませんので、対向車が来たらずっとバックしなければなりません。十分お気をつけください」
 弘前市街が近づくに連れ交通量が増す。周囲もリンゴ畑や田んぼの広々した景色から、住宅街の狭い道となり後は早く駅に着いて走り終えたいだけ。
 駅近くのショッピングセンターの近くに多くの人が自転車を止めている場所があったので、私もそこに置かせてもらう。
 青森県第2の都市、弘前の駅周辺はビルが建ち並びずいぶんと快適な雰囲気。駅の内外を人々が行き交っている。夏休みの学生、ビジネスマン、観光客などが入り交じっている。「弘前ねぷた祭」の開催期間であり、浴衣姿の女性も見られる。駅の構内にはねぷたも飾られていた。
 少し時間があるので、駅の中のそば屋に入る。420円と駅のそばにしてはやや高めだが、その分しっかりとこしのあるおいしいそばだった。
 観光客や高校生と一緒に列車に揺られて二ツ井へ戻る。途中田代町で温泉に入り、比内地鶏ラーメンの店で夕食。また、大館市街で、パソコンのACアダプタを探すが見つからず。GPSレシーバーのトラックデータを取り込むためにパソコンを持ってきておきながら、なんとACアダプタを忘れていたのだ。
 弘前市に着いたときには、すっかり夜も更けている。まだ序盤戦のねぷたは、本日はもう終わりなのか駅前も静かな物だ。
 自転車を回収して、西へ。岩木山の中腹にあるキャンプ場が本日のねぐらだ。百沢スキー場のベース部にあるキャンプ場には誰もテントを張っておらず、バンガローから明かりが漏れているだけ。とっととテントを張って寝る支度。しかし、ここは標高300mなのに、深夜になっても暑い。テントが小さいので室内はすぐに体温で30度を超えてしまう。結局よく眠れなかった。
もうすぐ釣瓶落峠 西目屋村へ 弘前駅
八甲田山一周(8月3日)
気持ちのいいブナ林 睡蓮沼から八甲田連峰 笠松峠
 夜明けと共に起き出し、テントを撤収してスタート。まずは、自動車で時計回りに岩木山一周。さすがに朝の空気はそれなりに涼しくさわやか。岩木山スカイラインの入り口までいってみたが、しっかりゲートで閉ざされていた。
 初めは雲に覆われていた岩木山の頂も、徐々に見えてきた。岩木山の北側は、なだらかな高原状で果樹園が広がっている。この辺りは雨が降っていたようで、路面が濡れている。
 一周を終える頃には、徐々にクルマも増えてきた。弘前方面へ下る道は岩木神社の参道でとなっているようで、道路の両サイドに松の大木が並んでいる。昨日の夜にこの道を上ってくるときには、闇の中に巨人が並んでいるようで迫力があった。
 通勤ラッシュが始まろうとしている弘前を抜け、さらに東へ。弘前・黒石間のR102は2車線のバイパスとなっていて、高速道路のようなクルマの流れ。
 R394に折れ、十和田湖方面と分かれてからは交通量が激減。同時に山間部へ入り、八甲田への登りが始まる。
 八甲田山の周回道路に入ったら、時計回りに少し進み山の真西に位置する「八甲田ロープウェイ」の駐車場にクルマを停めて自転車をおろす。今日はスリックタイヤ装着。
 初めは閑散としていた駐車場も、ロープウェイの運行開始とあわせてクルマが増えてきた。この時間は、八甲田山に入山する人が多い。
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【期 日】2005年8月3日
【行 程】[  ]はGPSレシーバーからの標高データ
 青森県青森市八甲田ロープウェイ山麓駅[671]7:59 - 8:42雪中行軍遭難者銅像[709]8:55
 9:16田代平[615] - 9:39谷地温泉入口[612]8:55 - 11:50睡蓮沼[997]11:15
 11:25傘松峠[1022] - 11:37酸ヶ湯温泉[894]11:45 - 12:00ロープウェイ山麓駅
【車 種】MTB(TREKTREK6500)スリックタイヤのオンロード仕様
【メンバー】はいかい(単独)
【距 離】37.1km
【速 度】平均:4.6km/h 最高:25.5km/h
【タイム】4時間01分(実走時間:3時間01分)
【地 図】昭文社ツーリングマップル「東北」2005年版p89,94
【天 候】晴(^^)
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 自転車が組めたら、時計回りの周回スタート。今日は、八甲田山の中腹、標高600〜1000m付近を行く環状道路を一周するのだ。今日は午後から天候不安定という予報なので、午前中のみのショートコースなのだ。
 最初のアップダウンを越えたら、八甲田山雪中行軍の銅像。北国の雪の怖さを示すものだが、今の時期は緑が鮮やかな高原だ。でも、スキー登山に来たいなぁ。
 その後は、県道40号線で八甲田連峰の北西に広がる緩やかな高原地帯にはいる。牧草地や湿原が広がっている。アキアカネの姿も見える。天気が良くて、山々の頂もよく見える。道も平坦で順調にとばす。
 しかしこの区間、クルマが多い。観光客だけでなく大型貨物も走る。地図で確認すれば、青森と八戸を結ぶ幹線ルートではないか。
 それでも、山の東側で谷地温泉入口を過ぎれば交通量は落ち着く。その代わり登りの始まりだ。高田大岳と高森の間の鞍部を越える。
 その後も山襞に沿ったアップダウンが続き、さらに本日の最高地点傘松峠への登りが始まる。
 時間も昼近くになり、観光客の自家用車や観光バスが増えてきた。しかし、ほとんどのクルマがブラインドコーナーでもお構いなしに果敢に攻めていく。
 私を追い越そうと反対車線にでたら、前方のカーブから対向車が来てあわてて急ブレーキ、なんてシーンはVTRを再生するように何度も繰り返しみられた。また、急斜面の下り急カーブに転げ落ちるようにつっこみ、車体を傾けながら曲がっていく観光バスもみられた。
 傘松峠が近づくと周囲にわずかだが残雪が見られるようになった。道路脇のスペースにクルマが停まっているので何かと思ったら、睡蓮沼とある。自転車を止めて見物する。短い遊歩道を行くと沼があり、その沼の向こうに絵に描いたように八甲田連峰が広がる。これは絶景だ。景色を堪能したら傘松峠へ出発。
 傘松峠には、駐車スペースもなくあっさりとしたもの。クルマがびゅんびゅん通り過ぎる。そのクルマたちにひかれないように気をつけながら記念撮影だけして、峠を後にする。
 下っていくと、酸ヶ湯温泉。大きな木造の建物の周りには、クルマと人がいっぱいだ。有名な混浴の千人風呂に入り大気がしたが、まだこの先汗をかかねばならないのでやめとく。大学生の山岳部と思われる若い男女の姿も見られる。この人たちも混浴にはいるのか、と思いだしたら気になって仕方ない。玄関のところのパンフレットをもらって確認すると、男女別の小さな風呂もあるとのこと。なぜかホッとする。
 しかし、入り口の注意書き顔も白い。
一.男性は女性の体を興味本位で見ない。
一.女性は男性の体を興味本位で見ない。
 など。
 入り口の脇に、荷物をくくりつけたクロスバイクが置いてある。持ち主と話をしたいと思ったが、なかなかでてきそうにないので出発。
 わずかなアップダウンでロープウェイ駐車場へ。朝よりも人が増えている。車輪をはずして自転車をクルマに納める最中、受領のロープウェイから視線が降り注ぐ。
 クルマに乗って青森へ。環状道路で先ほどのクロスバイクを追い越した。女性のソロサイクリストだった。
 青森市街にかかったところに大型家電店を発見して店にはいる。ここで無事ACアダプタをゲット。駐車場にでると、なんと雨がザーザー降り。本日のキャンプのやる気をなくし、宿を探すことにする。
 先ほど八甲田からの下りで前を通過した雲谷高原YHに電話を入れるが予想通り満員。ねぶた祭期間だから、それでもう青森市内はあきらめて、下北半島の脇ノ沢YHに予約。夕食を頼むと、「今、青森市内?じゃあ、ぎりぎりね。頑張って来てね」。140kmくらいあるのだ。
 電話をする感に、早速ACアダプタを使う。クルマから電源をとって満杯になったGPSレシーバのメモリからデータを吸い出す。
 雨の青森市内はクルマで混雑。浅虫温泉をすぎてようやく交通量が少なくなる。
 野辺地を過ぎると、信号もほとんどなくなり一路北へ。左には海が見え、集落は少なく、雰囲気は北海道の海岸線。
 横浜の道の駅でトイレ休憩、陸奥市内で給油と食料の買い出しを経て、まさかりのの手前側の切っ先を目指す。陸奥市内で混雑したが、その先またも、信号もクルマもない改装路。
 脇ノ沢YHには、夕食の30分前に到着。いきなり、アブのお出迎え。YHの建物はどの窓も扉も網戸で厳重に保護されていた。
 急いで風呂に入って夕食。クルマで日本一周中の男性と、オートバイの若者は、いずれも明日大間からフェリーで北海道に渡るとのこと。あと、外国人が3人。親子の2人組とソロ。以上すべて男性。おかあさんに夜と女性もいるそうだが、部屋にこもったまま翌日の出発まで姿を見ることはなかった。
 食後、日本一周の男性は部屋でパソコンを打っていた。旅行記のBlogの原稿を執筆中だ。旅先からの報告も今ではそう珍しいものではなくなった。外人の単独旅行者もパソコンを出してデジタルカメラの画像を取り込んでいる。今やパソコンは旅の道具でもある。
 明け方まで雨が降ったり止んだりで、テント泊でなくてよかったと思うことにする。
下北半島大間崎(8月4日)
仏ヶ浦 奥薬研温泉スタート 風間浦
 明け方まで雨が降ったり止んだりで、テント泊でなくてよかったと思うことにする。
 翌朝は朝食なしで出発。海峡ラインの険しい海岸のアップダウンを行く。仏ヶ浦も、せっかくなので見学。標高差100m以上の遊歩道を下って海岸まで降りてみる。なかなか不思議な風景だ。登り返しがきつい。その先の駐車・トイレスペースからの遠望とあわせて仏ヶ浦を体感。
 時折集落を通過する。13年年前には長いダート区間があったが、今は全舗装。それでも、大変な土地に住んでいるなあと思う。
 大間崎の手前佐井村で内陸へ向かう県道284号線あすなろラインへと右折。しばらくしてダートが始まる。大畑越という峠を越えて薬研温泉へ。途中で雨が降ってきてやる気が萎えるが、奥薬研温泉の駐車場に着く頃には空が明るくなってきた。
 ここで自転車を組んで出発準備。今日はダートがあるので、ブロックタイヤ装着。
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【期 日】2005年8月4日
【行 程】[  ]はGPSレシーバーからの標高データ
 青森県大畑町奥薬研温泉[72]11:23 - 12:53易国間林道の峠「487」13:11 -
 13:51風間浦村易国間[2]14:08 - 14:44大間崎[4]15:45 - 16:48佐井村佐井[0] -
17:50あすなろライン大畑越[320] - 18:45奥薬研温泉
【車 種】MTB(TREKTREK6500)ブロックタイヤのオフロード仕様
【メンバー】はいかい(単独)
【距 離】68.4km
【速 度】平均:12.9km/h 最高:46.9km/h
【タ イ ム】7時間22分(実走時間:5時間28分)
【地 図】昭文社ツーリングマップル「東北」2005年版p102
【天 候】曇時々降ったり晴れたり(^^)
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 当初は、県道4号線で海岸に出ようと思ったが、それだと距離が長くなるので、易国間林道を越えて行くことにする。ダートの峠を登り始めるが、登るほどに雲行きが怪しい。峠手前で小雨が降りだし、とうとう本降りになった。このまま向こう側の海岸に降りるか、それとも引き返すか。峠で携帯電話が通じることを期待して登る。
 何とか峠で携帯電話の通信圏内に入り、気象情報サイトへアクセス。こんな時に一番頼りになるのは降雨レーダーの画像だ。なんと青森県内降雨は観測されていない。ということは、今ここで降っている雨もレーダーで観測できない一瞬の通り雨か。その通りに、すぐに小振りになった。
 これは向こうに降りるしかない。というわけで下るほどに空は明るくなった。斜面に沿って上昇気流が起こりやすい山間部のみの通り雨のようだ。
 風間浦で海岸のR279に出ると一休み。津軽海峡とカモメを眺めながらボーっとする。北海道は見えない。
 そこから大間崎まではひと走り。
 大間崎は観光客でにぎわっている。本州最北端の日の前ではオートバイのライダーたちが休んでいる。多くは、北海道行きのフェリーの時間待ちらしい。ライダーの一人が話しかけてきて、カメラのシャッターを切ってくれた。
 その後、岬の目の前のかもめ食堂へ。ウニラーメン定食を食べる。値段はふつうのラーメン定食並なのに、ウニがたくさん入っていてびっくり。先客の初老の男性がこの辺りに宿がないかと店主に聞いている。この食堂のおじいさんが宿をやっているそうだ。なんと、素泊まり2000円とか。これまた安いねぇ。その先客、早速宿へと移動。原付自転車で走り去った。
 食後、岬から漁港へ移動してまた海を眺める。この辺りの民家の雰囲気も、なんだか北海道っぽい。渡島半島辺りの北海道よりも、北海道を感じさせる雰囲気だ。最北端ということも精神的に作用しているのだろう。
 フェリーターミナルでは、クルマが次々と船に飲み込まれている。北海道へ、行ってらっしゃい。
 そのあと、緩やかなアップダウンの続く海岸沿いを南下。佐井から、朝クルマで通った道で奥薬研温泉を目指す。
 ダートが始まり山間部に入ると、アブがまとわりついてきた。そのアブだが、だんだん数を増し、そのうち大変なことになってしまった。とにかく停まると体中にアブが吸いついてくるので止まるわけにはいけない。しかも道は登り。ゆっくりとしたスピードしか出せないので、自転車を漕いでいても太股や腕にアブが止まる。それを払いのけながら、休むこともできず進む。とにかく周囲はアブだらけ。これは拷問だ。
 必死の防御にも関わらず、脚中をアブに噛まれながら峠に到着。急いで下る。やっとアブを振り切ることができた。
 しかし、今度は長いダート道。下りが終わり平坦になったはいいが、行けども行けども奥薬研温泉につかない。クルマと自転車ではこうも距離感が違うものか。
 長い我慢の末、ようやく奥薬研温泉についたときには薄暗くなっていた。
 自転車をクルマに収め終わる頃、クルマが到着し、若者たちがタオルを持って建物の中へ入っていったがまたすぐに出てきた。入浴か脳時間は19時までなので、もう駄目らしい。私もここで風呂に入ろうと思っていたが他を当たらねばならない。
 どこかで探すことにしてとりあえず出発。13年前に下北半島に来たときに寄らなかった恐山へ行ってみる。誰もいない真っ黒な恐山は、また異様な雰囲気だった。
 陸奥へ下ったが、市街地の住宅街で前を動物が横切った。あれはどう見てもカモシカ。こんなに身近にいるなんて。
 市内はお祭り。ねぶたもどきの屋台が運行していた。
 結局、 下風呂温泉にはいることにして、下北半島北海岸へ。共同浴場は懐かしい雰囲気。
 さあ、下北半島をあとにして南下開始。夜の大移動だ。今夜はどこでテントを張ろうか。
 夜更けの青森市内は、ねぶた祭の熱気ムンムン。肌を出した若者の姿が目立つ。後日、本来浴衣を着て踊るのだが、今年辺りは浴衣をはだけて方を出した服で踊る女性が目立ってきた、というニュースを聞いた。
 まあ、風紀の乱れもあるが、この暑さのせいもあるだろう。何せ昨夜は青森市内で熱帯夜だったのだから。
 結局その夜は、深浦の道の駅でテント泊。山よりも、風のある海岸の方が涼しかろうという判断。先客のテントが2張り。風にあおられながらも何とかテントを張ったが、あまりに風にあおられたテントがバタバタとうるさくて、やはりあまり熟睡できなかった。私がテントを設営する間に、先客も何度も外に出てペグを打ち直したりしていた。
大間崎 ウニたっぷりラーメン定食 ゴールはまだか
青森西海岸(8月5日)
十二湖 波打ち際の露天風呂 ブナと千島笹の二つ森
 翌朝も、夜明けと同時に行動開始。今日は天気がいい。梅雨明けだそうだ。
 まずは、五能線沿いのR101で日本海を右に見ながらのドライブを楽しむ。
 陸奥岩崎に着いたら案内に沿って内陸に入り、日本キャニオンと十二湖を見物。まずは、日本キャニオンの遊歩道を歩く。ちょっと蒸し暑いが、朝なのでまだまし。グランドキャニオンにあやかって名付けられた絶壁は、まあ一度見ておけばそれで良かろう。あまり絶壁に近づかぬようロープが張ってあった。クルマに戻って十二湖は日暮神社近くのビジターセンターにクルマを止めて近くの越口ノ池を眺めてそれでいいことにする。そのまま道を進むと白神ラインの県道28号線へ出た。右へ行けばかつての弘西林道だが、海沿いに向けて左折。R101に出たら朝来た道を引き返して北上、黄金崎不老ふ死温泉が開館する時間だ。
 国道をそれ、海岸に建つ旅館へと下る。館内でお金を払っていったん内風呂へ。その後お待ちかねの波打ち際の露天風呂へ。海風が心地いい。天気がいいので気分はより開放的に。黄金色に濁った湯も、いかにも温泉らしい。人気の湯だけにたくさんの人が入れ替わり立ち替わりやってくる。若い人も多い。
 温泉の後は、再びR101を南下、秋田県にはいる。八森で青秋林道へ。かつて白神山地開発で問題になった林道だ。建設は中止になったが、秋田側ではすでにかなり山奥までできてしまっていた。
 その林道を利用して、白神山地二ツ森登山口へ。標高1082mの山の標高900mまで林道で登ることができる。
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【期 日】2005年8月5日
【山 名】二ツ森[1086m](白神山地)
【行 程】[  ]はGPSレシーバーからの標高データ
 秋田県八森町青秋林道登山口[924]11:36 - 12:17山頂[1087]12:40 - 13:12登山口
【メンバー】はいかい(単独)
【距 離】2.6km
【タイム】1時間36分
【地 図】国土地理院5万分の1「二ツ森」
【天 候】快晴(^^)
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 登山口には既に3台ほどのクルマが停めてあった。私と入れ替わりに、ちょうど若者の男女グループが降りてきた。山には慣れていないような出で立ちで、靴の中が濡れた、などといっている。
 確かに、ブナ林とチシマザサの藪に覆われた登山道は湿っている。ブナ林特有の黒い土の登山道には、飛び石のように輪切りの丸太がいけられている。常時ぬかるんでいるのだろう。登山靴でなく、ふつうのスニーカーしか持ってきていないので、足を濡らさぬよう注意して歩く。
 登山口から45分で山頂。男女3人組が一足先に到着していた。その3人組は、2人組の中年女性にガイドの男性のようで、男性がいろいろ説明している。そのうち、男性が笹の藪の中の道をさらに歩いていくので、追うようについて行ったらその先が本当の山頂。そこで男性と少し話をした。ブナ林とチシマザサに囲まれた雰囲気は、兵庫・鳥取県境付近の山々に似ている。向こうではチシマザサの新芽を「すずこ」とか「すずのこ」というが、こちらでは「たけのこ」という、など。また、この山頂は秋田・青森県境だが、青森側は世界遺産の核心地域となるため、一歩でも足を踏み入れることは禁止されている、と教えてくれた。
 昼御飯を食べる彼らと別れ、先に下山。クルマに乗り込んで、能代、秋田と南下。途中眠くて眠くて食料の買い出しを兼ねて休憩。旅に出てからあまり眠れていないのだ。それにしても今日も暑い。
 秋田市内でメールチェックのために街中無線LANのスポットを目指すが、市内の道は混雑していてなかなか身動きがとれなくて市の中心部にある目的地へ行くのを断念。仕方なく稲庭うどんの店にはいる。
 夜のキャンプ地を求めて太平山リゾート公園へ行くと、あまりに整備されたオートキャンプ場。ツーリングマップルによれば無料とのことだったが、あの施設ならそんなはずはない。さらに奥の仁別国民の森のキャンプ場まで足を伸ばす。ここはものすごい山奥だ。太平山リゾート公園から細いぐねぐね道をさらに20分くらい走ってたどり着いた。途中は、この先何の施設もないのではないか、と思わせる雰囲気。
 しかし、バンガローなどの施設はあっても人気はほとんどない。広場(キャンプ場)の真ん中にクルマが一台停まっているが、人は車内にこもったまま。実はここもアブだらけで、クルマの窓を開けようものならすぐに10匹前後のアブが進入してくる。夕方はアブが活発に動くのだ。昨日の悪夢がよみがえり、すぐに撤退。キャンプ地が決まらぬまま秋田市街に戻る。
 パルコという都市型温泉施設で入浴、ラーメンやで夕食。そして、ねぐらを求めて男鹿半島へ。国民宿舎の近くの空き地でテント泊。
長い帰り道
夜明けの寒風山 秋田出港 雷雨の小千谷
 翌朝、夜明けと共に行動開始。まずは寒風山へ登り展望を楽しむ。山頂まで車道があるのだ。そして、秋田市へ戻る。今日はフェリーに乗るのだが、出港の9時までまだ間があるので、潟上の道の駅「てんのう」にクルマを止めて休憩。
 フェリーではぐっすり睡眠補給。しかし、残念なことにこの日は敦賀までの便がなく、新潟まで。
 15:30、新潟上陸。混雑する市街を抜け、海岸沿いのR402を南下。越後七浦あたりで交通量は減るが、その後寺泊辺りからは、海水浴帰りのクルマで混雑。寺泊のアメヤ横町はお祭りのような賑わい。さらに、出雲崎、柏崎と、海水浴場が連続する。夏だなぁ。
 刈羽で内陸のR116にレーンチェンジ。そしてR8に合流し柏崎市内へ。急に空が暗くなってきた。混雑した市街地は時折ピカピカと閃光が走る。ネオンサインかと思ったが、いなびかりだった。日暮れとともに強烈な雷雨が襲ってきた。
 小千谷市内に入り、ふるさとの丘YHに、これから向かうと、電話をかけるが出ない。何度かけてもだめ。昼間はYH(兼住居)の復旧に来ているが、夜は仮設住宅だろうと気づいた。仕方ないのでYHの玄関に東北のおみやげと置き手紙を置いておく。
 小千谷の郊外は、幹線道路を一歩はずれると通行止めや片側通行の信号待ちが連続する。夜のとばりは降りているが、稲光で道路脇の土砂崩れが視界に浮かび上がる。
 小千谷市内のショッピングセンターで、新潟のご当地麺「イタリアン」を食べ、さらに「ラーメン」を食べる。
 その後、松代から上越に出て、あとはR8を延々と南下。高速道路は使わず、時々仮眠をとりながら走り、帰丹は翌朝になった。
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