癌と歌




癌と歌  
癌と歌  ( 99/04/29 )              
癌を告知されてから、退院後1年間迄の心境を歌の記録で辿ります。今読み返すと下手なのに感心します。それも心の余裕の無かった当時の心境です。
1 告知から退院まで
癌告知(97.11末) 癌告知咽頭扁平上皮癌 言われて吹き飛ぶ平常心は  
入院(97.12.18) 
日の当たる癌病棟の眼下には 仮設広がり弱者は集う 
抗癌剤(97.12末) 明日はまた何が起こるか年の暮れ 我が身の明日の副作用なに?
放射線照射(98.1--3) 癌を治すに薬は要らぬ 奉捨銭(放射線)して只祈る(都都逸)
  照射後に味覚戻りてありがたや この世は浄土極楽天国(味覚全消失からの回復)
手術(98.3.20) 手術後に娘の見舞いで話咲き 孫の写真に痛さ忘れる 
退院後(98.4.1) 退院後初めて通院世の中は 速くて遠くて強きものかな






癌と歌2  
2  退院してからの1年間
快気祝い(98.4)
戻り来て見ればこの世は花盛り 癒えてこの身もひと花咲かせん
  子孫ら集いて快気祝う旅 退院二週後やはり疲れた
  咽喉痛も押して声だし話して 内祝い済みうがいトローチ
通院して(98.8) 待ち待ちて泣く子騒ぐ子眠りびと 憮然とすわり診察を待つ
再発転移(98.10) 癌の後再発転移ふとよぎる 秋の入日に雁(癌)往くを見て
退院後1年(99.3---4) 退院後厳しく生きたこの1年 癌体験後廻り来る春
  去年(こぞ)冬は彼岸に向かう癌の舟 今此岸(しがん)にて花咲く彼岸
  のど仏とは言え俺はのどの癌 のどかではない後遺症群
  放射線残る障害人知れず 声・味・むくみ・つば・白血球

そして今退院から一年経った。後遺症も軽くなりゆっくりながら回復している。





癌と歌3  
3 龍年正月ツアーに参加して[2000年1月1日]
「足摺り岬から見る初日の出と瀬戸内しまなみ海」

足摺に初日の出見る2000年大海原にとびの2羽舞う
正月の宇和島は良し伊予柑の生る山近く海・島近く
今治は広い平野にお城たつ しまなみ海道冬の夕暮れ
正月の 目出度伊予柑 ゆずりはに かけて歌えば 癌も飛びたつ(龍)

ゆ  夢ならば と思えど現実 癌告知 いざ情報収集 自己決定だ
ず  ずっしりと 癌の重さが のしかかる 妻子あり親 あり未練あり
り  リンパ節 後の祭の 後遺症 お医者様でも 気が付くめえか
は  はっきりと 予後生存率 示されて 生きる毎日 修行の姿勢





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