| 分野の状況 |
- ライフサイエンス分野を取り巻く状況
- ヒトゲノム配列の概要公表に代表されるように、21世紀は「生命の世紀」。
- 今世紀に増加するであろう様々な疾患の対策や食糧・環境問題の解決など、国民の生活に直結する多様な領域での貢献を期待されている。
- 米国を始めとし、先進各国とも経済発展を先導する分野と位置付け、取り組みを強化。
- 我が国はゲノム科学全般としては欧米に出遅れたが、SNPsやタンパク質構造・機能解析などの研究に集中的に取り組みつつあり、ポストゲノム研究及び産業応用で巻き返し、研究成果を国民に還元することが期待されている。
- 当該分野の動向
- ゲノム解読に代表されるように巨額の研究資金が投入されるようになった。
- 米国を中心にベンチャー企業が機動力と豊富な資金を背景に大きな成果を出している。
- PCRやシークエンサーのように先端的な解析技術の開発や基礎研究が新規産業の創出に直結し、勝敗決定する。
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| 重点化の考え方 |
- 健康寿命の延伸
- 少子高齢社会に直面する我が国は、老人医療費の伸びの抑制や家族介護の負担の低減を図るために、「生活習慣病」及び「痴呆」、「寝たきり」の原因となる疾病の予防・治療技術を開発することが必要である。
- 安心・安全な生活の確保
- 国民の生活を脅かす感染症やアレルギー疾患、日常生活でのストレスによるこころの病気や精神・神経疾患等の近年社会問題化している課題を解決することが必要である。
- 産業競争力からの視点
- ライフサイエンス分野は医療、食品、環境保全等の広い分野での産業振興に対する期待が大きい。また、医療供給力の向上と豊かな食生活の確保も必要である。
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| 重点領域・項目 |
- 活力ある長寿社会実現のためのゲノム関連技術を活用した疾患の予防・治療技術の開発
- @ゲノム解析、Aタンパク質構造・機能解析、B細胞・組織・個体レベルの解析、Cバイオインフォマティクス、D創薬(特にゲノム創薬)、Eテイラーメイド医療、F再生医療・遺伝子治療、G機能性食品、H予防・診断・治療技術
- 国民の健康を脅かす環境因子に対応した生体防御機構の解明と疾患の予防・治療技術の開発
- @生体防御機構の解明、A環境中の有害物資の原因解明、B病原性の発現機構の解明、C新規予防・治療技術の開発
- 心の健康と脳に関する基礎的研究推進と精神・神経疾患の予防・治療技術への応用
- @脳機能の基礎・融合研究とその応用、A行動科学、心理学、情報科学等と脳科学との融合、B革新的な予防・診断・治療技術の開発
- 生物機能を高度に活用した物質生産・環境対応技術開発
- @遺伝子・タンパク質レベルでの解析、A細胞・組織・個体レベルの解析、B生物機能の高度活用技術開発、C生物遺伝資源
- 食料供給力の向上と食生活の改善に貢献する食料科学・技術の開発
- @植物生理機能解析と遺伝子改変植物の開発、A高品質で健康の維持向上に資する農産物及び食品の開発、B動植物生産管理技術の高度化及び安全性の確保
- 萌芽・融合領域の研究及び先端技術の開発
- @萌芽・融合領域の形成、A先端解析技術の開発
- 先端研究成果を社会に効率よく還元するための研究の推進と制度・体制の構築
- @先端研究の臨床応用促進、A治験・EBM(根拠に基づく医療)のための臨床研究、B遺伝子組替え体(GMO)の安全性、C生命倫理、D研究成果を知的財産化する支援体制
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| 5年間の研究開発目標 |
- がん、脳卒中、高血圧、糖尿病等の「生活習慣病」や高齢化にともなう「痴呆」や「寝たきり」を減少させる。これにより健康寿命を延伸し、活力ある長寿社会を実現する。
- 国民の安心で安全な生活を脅かす感染症、免疫・アレルギー性疾患、発がん物質、内分泌かく乱物質等の諸問題の解決を図るため、それらの原因となる病原体等の因子に対する生体防御機構の解明を進め、感染予防や新規の治療法の開発を行う。
- 社会問題となっている、脳の発達期に生じる心の問題や神経疾患、日常生活や職場でのストレスによるこころの病気、働き盛りの成人に生じる様々な脳の障害等を克服し、こころと脳の健康を保つため、脳科学研究を推進する。
- 近年急速に蓄積されつつあるゲノム情報や目覚しい進展を見せているゲノム関連技術を活用し、生物の持つ多様な機能を高度に活用することによって、有用物質の生産や環境汚染物質の分解を行うなど環境対応型の産業技術を開発し、競争力を強化する。
- 地球規模での環境の悪化や人口の増加に伴う食糧不足に対応するために、食料供給力の向上を目指し、持続的な生産を可能とする革新的な食料生産技術を開発する。
- 近年発展が著しく、我が国の貢献度合いも大きい、情報技術やナノ技術とライフサイエンスとの融合領域の研究を促進すると同時に、新規の先端解析技術の実用化を図る。
- ライフサイエンス分野の研究成果を社会に還元するために、医療技術並びに、遺伝子組替え体(GMO)及びその利用に関する安全の検証と、生命倫理を含めた国民の恒常的需要を推進する。また、研究成果を産業競争力の基盤とするために、研究成果を戦略的に知的財産として保護するための支援体制を整備する。
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| 推進方策 |
- 国家的取り組みの強化
- 各省の施策を総合的に評価・助言する推進体制を構築。競争的資金の活用により優秀な人材を幅広く活用。
- 産学官の効果的連携
- 例えば、タンパク質構造・機能解析研究のように、研究の初期段階から大学等の研究と産業界との連携を強化することにより、有用性を的確に評価し、効率的に研究成果を社会に還元。
- 研究成果を社会に還元する制度・体制の整備
- 先端技術の安全性を科学的に検証し、国民のライフサイエンス先端技術に対する需要性の向上。
- 生物遺伝資源等の共通基盤の整備拡充
- 遺伝子やタンパク質に関する膨大なデータベースや、多様な生物遺伝子資源等の共通基盤の整備。
- 融合領域の人材育成
- 大学等の研究機関において、工学、医薬学、理学、農学等の異分野の融合領域における新しい分野の開拓を進め、人材を育成。
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