経済学とは何か?


 <経済学の定義>
経済学とは何かを規定するために、今日よく使われる定義は経済資源の稀少性に注目したものである。以下に、代表例を列挙することとする。

ライオネル・ロビンズ

経済学とは、諸目的と、代替的用途に役立つ稀少な諸手段との間の関係として、人間行動を研究する学問である。

ヘンダーソン=クォント

経済学とは、同時に達成できないいくつかの目的に対して、限られた資源をいかにして使用するかを研究する学問である。 もっと、具体的には、経済学とは、財・サービスの生産・交換・消費の過程における個人の行動、あるいは何人かの個人からなるグループの行動を対象とする、社会科学の一分野である。 (「現代経済学」)

ポール・A・サムエルソン

経済学とは、ひとびとないしは社会が、貨幣の媒介による場合、よらない場合いずれをも含めて、いくつかの代替的用途をもつ稀少性のある生産資源を使い、さまざまな商品を生産して、それらを現在及び将来の消費のために社会のいろいろな人々や集団の間に配分するうえで、どのような選択的行動をすることになるのか、ということについての研究である。(「経済学」)

グレゴリー・マンキュー

経済という言葉は、「家計を管理する者」という意味のギリシャ語に由来している。一見すると、この語源は奇妙に思われるかもしれないが、家計と経済には多くの共通点がある。 (中略)経済学とは、社会がその希少な資源をいかに管理するのかを研究する学問である。(「経済学原理」)


<なぜ経済学を学ぶのか>
*経済学は本来社会科学なのであって、それが基本的に意図するところはあくまで社会全体の規模での経済問題の解明と改善である。

ケインズの見解

経済学者や政治哲学者の理念は、それが正しい場合でも間違っている場合でも、ふつう考えられているよりはるかに強い力を持っている。実のところ、世界はそれらの理念によって支配されていると言っていいものである。自分では知的な影響からまったく無縁であると信じ込んでいる実際家たちも、すでにこの世を去った経済学者の誰かの奴隷であるのが常である。権力の座にあって天来の声を聞くと自称する気違いじみた人々も、実は数年前の三文学者が書いたものからその狂気を引き出しているにすぎないのだ。


<経済学の科学的性格>
 

実証的分析

説明的であり、社会がどのようになっているのか?あるいはあるがままの事実を分析する方法。

規範的分析

処方的であり、社会がどうあるべきか?あるいは目的達成のために何がなされるべきかを分析する方法。


<なぜ経済学者の意見は一致しないのか>

@科学的判断における相違

経済学は若い学問であり、未解決の問題が数多く残っているため、対立する理論の有効性や重要なパラメーターの大きさに関して異なる推測をするために一致しない。

A価値観の相違

規範的分析と実証的分析の違いがあるように、経済学者により立場は異なることが常である。

Bエセ経済学者たち

経済学者たちが同意しているのに、エセ経済学者たちが攪乱している可能性もある。


<ミクロ経済学とその分析手法>
*ミクロ経済学:個々の経済主体の行動、各市場における価格や数量の決定、市場間の相互関連性などの問題を扱う。ワルラスやマーシャルに代表される「新古典派経済学」の伝統に沿うもので、市場における価格の役割を重視する立場をとることから「価格分析(理論)」とも呼ばれる。

*ミクロ経済学の分析手法の特色は、「最適化」と「均衡の決定」の2つに集約できる。

@最適化

家計や企業の個別経済主体の行動については、「合理性の公準」により、それぞれの自己の利益の最大化を目指して行動する。

A均衡の決定

数学的には、連立方程式の解を得ることに帰着する。

(2001年8月5日)

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