母子及び寡婦福祉法
昭和39年7月1日法律第129号
最終改正 平成11年12月22日 法律第160号
第1章 総則
第1条(目的)
この法律は、母子家庭及び寡婦の福祉に関する原理を明らかにするとともに、母子家庭及び寡婦に対し、その生活の安定と向上のために必要な措置を講じ、もつて母子家庭及び寡婦の福祉を図ることを目的とする。
第2条(基本理念)
1 すべて母子家庭には、児童が、そのおかれている環境にかかわらず、心身ともにすこやかに育成されるために必要な諸条件と、その母の健康で文化的な生活とが保障されるものとする。
2 寡婦には、母子家庭の母に準じて健康で文化的な生活が保障されるものとする。
第3条(国及び地方公共団体の責務)
1 国及び地方公共団体は、母子家庭及び寡婦の福祉を増進する責務を有する。
2 国及び地方公共団体は、母子家庭又は寡婦の福祉に関係のある施策を講ずるに当たつては、その施策を通じて、前条に規定する理念が具現されるように配慮しなければならない。
第4条(自立への努力)
母子家庭の母及び寡婦は、自らすすんでその自立を図り、家庭生活の安定と向上に努めなければならない。
第5条(定議)
1 この法律において「配偶者のない女子」とは、配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)と死別した女子であつて、現に婚姻(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。以下同じ。)をしていないもの及びこれに準ずる次に掲げる女子をいう。
- 離婚した女子であつて現に婚姻をしていないもの
- 配偶者の生死が明らかでない女子
- 配偶者から遺棄されている女子
- 配偶者が海外にあるためその扶養を受けることができない女子
- 配偶者が精神又は身体の障害により長期にわたつて労働能力を失つている女子
- 前各号に掲げる者に準ずる女子であつて政令で定めるもの
2 この法律において「児童」とは、20歳に満たない者をいう。
3 この法律において「寡婦」とは、配偶者のない女子であつて、かつて配偶者のない女子として民法(明治29年法律第89号)第877条の規定により児童を扶養していたことのあるものをいう。
4 この法律において「母子福祉団体」とは、配偶者のない女子であつて民法第877条の規定により現に児童を扶養しているもの(以下「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの」という。)の福祉若しくはこれに併せて寡婦の福祉を増進することを主たる目的とする社会福祉法人又は同法第34条の規定により設立された法人であつて、その理事の過半数が配偶者のない女子であるものをいう。
第6条(児童福祉審議会の権限)
児童福祉法(昭和22年法律第164号)第8条に規定する児童福祉審議会(中央児童福祉審議会、都道府県児童福祉審議会(同条第2項ただし書に規定する都道府県にあつては、地方社会福祉審議会。以下この条において同じ。)及び市町村児童福祉審議会をいう。)は、母子家庭の福祉に関する事項につき、調査審議するほか、中央児童福祉審議会は厚生大臣の、都道府県児童福祉審議会は都道府県知事の、市町村児童福祉審議会は市町村長の諮問にそれぞれ答え、又は関係行政機関に意見を具申することができる。
第7条(母子相談員)
1 都道府県に母子相談員を置く。
2 母子相談員は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの及び寡婦に対し、身上相談に応じ、その自立に必要な指導を行う等母子家庭及び寡婦の福祉の増進に努めるものとする。
3 母子相談員は、社会的信望があり、かつ、前項に規定する母子相談員の職務を行なうに必要な熱意と識見を持つている者のうちから、都道府県知事が任命する。
4 母子相談員は、非常勤とする。ただし、第2項に規定する職務につき政令で定める相当の知識経験を有する者については、常勤とすることができる。
第8条(福祉事務所)
福祉事務所(社会福祉事業法(昭和26年法律第45号)に定める福祉に関する事務所をいう。以下同じ。)は、この法律の施行に関し、主として次の業務を行うものとする。
- 母子家庭及び寡婦の福祉に関し、必要な実情の把握に努めること。
- 母子家庭及び寡婦の福祉に関する相談に応じ、必要な調査及び指導を行うこと、並びにこれらに附随する業務を行うこと。
第9条(児童委員の協力)
児童福祉法に定める児童委員は、この法律の施行について、福祉事務所の長又は母子相談員の行なう職務に協力するものとする。
第2章 母子家庭に対する福祉の措置
第10条(母子福祉資金の貸付け)
1 都道府県は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものに対し、その経済的自立の助成と生活意欲の助長を図り、あわせてその扶養している児童の福祉を増進するため、次に掲げる資金を貸し付けることができる。
- 事業を開始し、又は継続するのに必要な資金
- 配偶者のない女子が扶養している児童の修学に必要な資金
- 配偶者のない女子又はその者が扶養している児童が事業を開始し、又は就職するために必要な知識技能を習得するのに必要な資金
前3号に掲げるもののほか、配偶者のない女子及びその者が扶養している児童の福祉のために必要な資金であつて政令で定めるもの
2 都道府県は、前項に規定する資金のうち、その貸付けの目的を達成するために一定の期間継続して貸し付ける必要がある資金で政令で定めるものについては、その貸付けの期間中に当該児童が20歳に達した後でも、政令で定めるところにより、なお継続してその貸付けを行なうことができる。
3 都道府県は、第1項に規定する資金のうち、その貸付けの目的が児童の修学、知識技能の習得等に係る資金であつて政令で定めるものを貸し付けている場合において、その修学、知識技能の習得等の中途において当該資金の貸付けを受けている配偶者のない女子が死亡したときは、政令で定めるところにより、当該児童(20歳以上である者を含む。)がその修学、知識技能の習得等を終了するまでの間、当該児童に対して、当該資金の貸付けを行なうことができる。
第11条(母子福祉団体に対する貸付け)
1 都道府県は、政令で定める事業を行なう母子福祉団体であつて、その事業に使用される者が主として配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものであるものに対し、当該事業につき、前条第1項第1号に掲げる資金を貸し付けることができる。
第12条(償還の免除)
都道府県は、第10条の規定による貸付金の貸付けを受けた者が死亡したとき、又は精神若しくは身体に著しい障害を受けたため、当該貸付金を償還することができなくなつたと認められるときは、議会の議決を経て、当該貸付金の償還未済額の全部又は一部の償還を免除することができる。ただし、政令で定める場合は、この限りでない。
第13条(政令への委任)
前3条に定めるもののほか、第10条及び第11条の規定による貸付金(以下「母子福祉資金貸付金」という。)の貸付金額の限度、貸付方法、償還その他母子福祉資金貸付金の貸付けに関して必要な事項は、政令で定める。
第14条(居宅における介護等)
都道府県又は市町村は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものがその者の疾病その他の理由により日常生活等に支障を生じたと認められるときは、政令で定める基準に従い、その者につき、その者の居宅における乳幼児の保育若しくは食事の世話若しくは専門的知識をもつて行う生活及び生業に関する助言、指導その他の日常生活等を営むのに必要な便宜であつて厚生労働省令で定めるものを供与し、又は当該都道府県若しくは市町村以外の者に当該便宜を供与することを委託する措置を採ることができる。
第14条の2(措置の解除に係る説明等)
都道府県知事又は市町村長は、前条の措置を解除する場合には、あらかじめ、当該措置に係る者に対し、当該措置の解除の理由について説明するとともに、その意見を聴かなければならない。ただし、当該指定に係る者から当該措置の解除の申出があつた場合その他厚生労働省令で定める場合においては、この限りでない。
第14条の3(行政手続法の適用除外)
第14条の指定を解除する処分については、行政手続法(平成5年法律第88号)第3章(第12条及び第14条を除く。)の規定は、適用しない。
第15条(事業の開始)
国及び都道府県以外の者は、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、母子家庭居宅介護等事業(第14条の措置に係る者につき同条の厚生労働省令で定める便宜を供与する事業をいう。以下同じ。)を行うことができる。
第15条の2(廃止又は休止)
母子家庭居宅介護等事業を行う者は、その事業を廃止し、又は休止しようとするときは、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
第15条の3(報告の徴収等)
1 都道府県知事は、母子家庭の福祉のために必要があると認めるときは、母子家庭居宅介護等事業を行う者に対し、必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくはその事務所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定による質問又は立入検査を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第15条の4(事業の停止等)
都道府県知事は、母子家庭居宅介護等事業を行う者が、この法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、又はその事業に関し不当に営利を図り、若しくは第14条の措置に係る配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの等の処遇につき不当な行為をしたときは、その事業を行う者に対し、その事業の制限又は停止を命ずることができる。
第15条の5(受託義務)
母子家庭居宅介護等事業を行う者は、第14条の規定による委託を受けたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
第16条(売店等の設置の許可)
1 国又は地方公共団体の改正した事務所その他の公共的施設の管理者は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又は母子福祉団体からの申請があつたときは、その公共的施設内において、新聞、雑誌、たばこ、事務用品、食料品その他の物品を販売し、又は理容業、美容業等の業務を行なうために、売店又は理容所、美容所等の施設を設置することを許すように努めなければならない。
2 前項の規定により売店その他の施設を設置することを許された者は、病気その他正当な理由がある場合のほかは、みずからその業務に従事し、又は当該母子福祉団体が使用する配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものをその業務に従事させなければならない。
3 都道府県知事は、第1項に規定する売店その他の施設の設置及びその運営を円滑にするため、当該都道府県の区域内の公共的施設の管理者と協議を行ない、かつ、公共的施設内における売店等の設置の可能な場所、販売物品の種類等を調査し、その結果を配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの及び母子福祉団体に知らせる措置を講じなければならない。
第17条(製造たばこの小売販売業の許可)
1 配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものがたばこ事業法(昭和59年法律第68号)第22条第1項の規定による小売販売業の許可を申請した場合において同法第23条各号の規定に該当しないときは、財務大臣は、その者に当該許可を与えるように努めなければならない。
2 前条第2項の規定は、前項の規定によりたばこ事業法第22条第1項の許可を受けた者について準用する。
第18条(公営住宅の供給に関する特別の配置)
地方公共団体は、公営住宅法(昭和26年法律第193号)による公営住宅の供給を行なう場合には、母子家庭の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。
第19条(雇用の促進)
1 国及び地方公共団体は、就職を希望する母子家庭の母及び児童の雇用の促進を図るため、職業訓練の実施、就職のあつせん等必要な措置を講ずるように努めるものとする。
2 母子相談員その他母子家庭の福祉に関する機関並びに児童福祉法第44条の2に規定する児童家庭支援センター、同法第38条に規定する母子生活支援施設及び母子福祉団体並びに公共職業安定所は、就職を希望する母子家庭の母及び児童の雇用の促進を図るため、相互に協力しなければならない。
第2章の2 寡婦に対する福祉の措置
第19条の2(寡婦福祉資金の貸付け)
1 第10条第1項及び第3項の規定は、寡婦(配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものが同時に民法第877条の規定により20歳以上である子その他これに準ずる者を扶養している場合において、その20歳以上である子その他これに準ずる者の福祉を増進するための資金の貸付けに関しては、当該配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものを含む。この項及び附則第7条第2項において同じ。)について準用する。この場合において、第10条第1項中「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの」及び「配偶者のない女子」とあるのは「寡婦」と、「扶養している児童」とあるのは「民法第877条の規定により扶養している20歳以上である子その他これに準ずる者」と、同条第3項中「児童」及び「児童(20歳以上である者を含む。)」とあるのは「20歳以上である子その他これに準ずる者」と、「配偶者のない女子」とあるのは「寡婦」と読み替えるものとする。
2 民法第877条の規定により現に扶養する子その他これに準ずる者のない寡婦については、当該寡婦の収入が政令で定める基準を超えるときは、前項において準用する第10条第1項の規定による貸付金の貸付けは、行わない。ただし、政令で定める特別の事情がある者については、この限りでない。
3 第11条の規定は、同条に規定する政令で定める事業を行う母子福祉団体であつて、その事業に使用される者が主として配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの及び寡婦であるものについて準用する。この場合において、同条中「前条第1項第1号に掲げる資金」とあるのは、「第19条の2第1項において準用する第10条第1項第1号に掲げる資金」と読み替えるものとする。
4 第12条の規定は、第1項において準用する第10条第1項及び第3項の規定による貸付金の貸付けを受けた者について準用する。この場合において、第12条中「第10条」とあるのは、「第19条の2第1項において準用する第10条第1項及び第3項」と読み替えるものとする。
5 第13条の規定は、第1項において準用する第10条第1項及び第3項並びに第3項において準用する第11条に規定する貸付金(以下「寡婦福祉資金貸付金」という。)について準用する。この場合において、第13条中「前3条」とあるのは「第19条の2において準用する第10条第1項及び第3項、第11条並びに第12条」と、「第10条及び第11条の規定による貸付金(以下「母子福祉資金貸付金」という。)」とあるのは「寡婦福祉資金貸付金」と、「母子福祉資金貸付金の」とあるのは「寡婦福祉資金貸付金の」と読み替えるものとする。
6 都道府県は、母子福祉資金貸付金の貸付けを受けることができるものについては、寡婦福祉資金貸付金の貸付けを行わないことができる。
第19条の3(寡婦居宅介護等事業)
1 都道府県又は市町村は、寡婦がその者の疾病その他の理由により日常生活等に支障を生じたと認められるときは、政令で定める基準に従い、その者につき、その者の居宅における食事の世話若しくは専門的知識をもつて行う生活及び生業に関する助言、指導その他の日常生活等を営むのに必要な便宜であつて厚生労働省令で定めるものを供与し、又は当該都道府県若しくは市町村以外の者に当該便宜を供与することを委託する措置を採ることができる。
2 第14条の2及び第14条の3の規定は、前項の措置について準用する。
3 母子家庭居宅介護等事業を行う者は、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、寡婦居宅介護等事業(第1項の措置に係る寡婦につき同項の厚生労働省令で定める便宜を供与する事業をいう。以下同じ。)を行うことができる。
6 第15条の2から第15条の5までの規定は、寡婦居宅介護等事業を行う者について準用する。この場合において、第15条の3第2項中「前項」とあり、及び同条第3項中「第1項」とあるのは「第19条の3第4項において準用する第15条の3第1項」と、第15条の4中「第14条」とあるのは「第19条の3第1項」と、「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの」とあるのは「寡婦」と、第15条の5中「第14条」とあるのは「第19条の3第1項」と読み替えるものとする。
※参照 (第15条の3) (第15条の4)
第19条の4(売店等の設置の許可等)
1 第16条、第17条及び第19条の規定は、寡婦について準用する。この場合において、第16条第1項中「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又は母子福祉団体」とあるのは「寡婦」と、同条第3項中「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの及び母子福祉団体」とあるのは「寡婦」と、第17条中「配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの」とあるのは「寡婦」と読み替えるものとする。
2 第16条第1項の規定により売店その他の施設を設定することを許された母子福祉団体は、同条第2項の規定にかかわらず、当該母子福祉団体が使用する寡婦をその業務に従事させることができる。
第2章の3 福祉資金貸付金に関する特別会計等
第19条の5(特別会計)
1 都道府県は、母子福祉資金貸付金及び寡婦福祉資金貸付金(以下「福祉資金貸付金」と総称する。)の貸付けを行うについては、特別会計を設けなければならない。
2 前項の特別会計においては、一般会計からの繰入金、次条第1項の規定による国からの借入金(以下「国からの借入金」という。)、福祉資金貸付金の償還金(当該福祉資金貸付金に係る政令で定める収入を含む。以下同じ。)及び附属雑収入をもつてその歳入とし、福祉資金貸付金、同条第2項及び第4項の規定による国への償還金、同条第5項の規定による一般会計への繰入金並びに貸付けに関する事務に要する費用をもつてその歳出とする。
3 都道府県は、毎年度の特別会計の決算上剰余金を生じたときは、これを当該年度の翌年度の特別会計の歳入に繰り入れなければならない。
4 第2項に規定する貸付けに関する事務に要する費用の額は、同項の規定に基づく政令で定める収入のうち収納済となつたものの額に政令で定める割合を乗じて得た額と、当該経費に充てるための一般会計からの繰入金の額との合計額を超えてはならない。
第19条の6(国の貸付け等)
1 国は、都道府県が福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れる金額の2倍に相当する金額を、当該繰入れが行われる年度において、無利子で、当該都道府県に貸し付けるものとする。
2 都道府県は、毎年度、当該年度の前々年度の特別会計の決算上の剰余金の額が、政令で定める額を超えるときは、その超える額に第1号に掲げる金額の第2号に掲げる金額に対する割合を乗じて得た額に相当する金額を、政令で定めるところにより国に償還しなければならない。
- 当該年度の前々年度までの国からの借入金の総額(この項及び第4項の規定により国に償還した金額を除く。)
- 前号に掲げる額と当該都道府県が当該年度の前々年度までに福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れた金額の総額(第5項の規定により一般会計に繰り入れた金額を除く。)との合計額
3 前項の政令で定める額は、当該都道府県の福祉資金貸付金の貸付けの需要等の見通しからみて、同項の剰余金の額が著しく多額である都道府県について同項の規定が適用されるように定めるものとする。
4 都道府県は、第2項に規定するもののほか、毎年度、福祉資金貸付金の貸付業務に支障が生じない限りにおいて、国からの借入金の総額の一部に相当する金額を国に償還することができる。
5 都道府県は、毎年度、第2項又は前項の規定により国への償還を行つた場合に限り、政令で定める額を限度として、福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れた金額の総額の一部に相当する金額を、政令で定めるところにより一般会計に繰り入れることができる。
6 都道府県は、福祉資金貸付金の貸付業務を廃止したときは、その際における福祉資金貸付金の未貸付額及びその後において支払を受けた福祉資金貸付金の償還金の額に、それぞれ第1号に掲げる金額の第2号に掲げる金額に対する割合を乗じて得た額の合計額を、政令で定めるところにより国に償還しなければならない。
- 国からの借入金の総額(第2項及び第4項の規定により国に償還した金額を除く。)
- 前号に掲げる額と当該都道府県が福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れた金額の総額(前項の規定により一般会計に繰り入れた金額を除く。)との合計額
7 第1項の規定による国の貸付け並びに第2項、第4項及び前項の規定による国への償還の手続に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第3章 母子福祉施設
第20条(母子福祉施設)
都道府県、市町村、社会福祉法人その他の者は、母子家庭の母及び児童が、その心身の健康を保持し、生活の向上を図るために利用する母子福祉施設を設置することができる。
第21条(施設の種類)
1 母子福祉施設の種類は、次のとおりとする。
- 母子福祉センター
- 母子休養ホーム
2 母子福祉センターは、無料又は低額な料金で、母子家庭に対して、各種の相談に応ずるとともに、生活指導及び生業の指導を行なう等母子家庭の福祉のための便宜を総合的に供与することを目的とする施設とする。
3 母子休養ホームは、無料又は低額な料金で、母子家庭に対して、レクリエーションその他休養のための便宜を供与することを目的とする施設とする。
第22条(施設の設置)
市町村、社会福祉法人その他の者が母子福祉施設を設置する場合には、社会福祉事業法の定めるところによらなければならない。
第22条の2(寡婦の施設の利用)
母子福址施設の設置者は、寡婦に、母子家庭に準じて母子福祉施設を利用させることができる。
第4章 雑則
第23条(大都市等の特例)
この法律中都道府県が処理することとされている事務又は都道府県知事その他の都道府県の機関若しくは職員の権限に属するものとされている事務で政令で定めるものは、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市(以下「指定都市」という。)及び同法第252条の22第1項の中核市(以下「中核市」という。)においては、政令で定めるところにより、指定都市若しくは中核市(以下「指定都市等」という。)が処理し、又は指定都市等の長その他の機関若しくは職員が行うものとする。この場合においては、この法律中都道府県又は都道府県知事その他の都道府県の機関若しくは職員に関する規定は、指定都市等又は指定都市等の長その他の機関若しくは職員に関する規定として、指定都市等又は指定都市等の長その他の機関若しくは職員に適用があるものとする。
第24条(実施命令)
この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。
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