2 行政庁の処分その他の公権力の行使に当たる行為に関する不服申立てについては、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。
2 この法律において「不作為」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内になんらかの処分その他の公権力の行使に当たる行為をすべきにもかかわらず、これをしないことをいう。
2 審査請求は、処分をした行政庁(以下「処分庁」という。)又は不作為に係る行政庁(以下「不作為庁」という。)以外の行政庁に対してするものとし、異議申立ては、処分庁又は不作為庁に対してするものとする。
2 前項ただし書の規定は、同項ただし書きの規定により審査請求又は異議申立てをすることができない処分につき、別に法令で当該処分の性質に応じた不服申立ての制度を設けることを妨げない。
2 前項の審査請求は、同項第1号の場合にあっては、法律(条例に基づく処分については、条例を含む。)に特別の定めがある場合を除くほか、処分庁の直近上級庁に、同項第2号の場合にあっては、当該法律又は条例に定める行政庁に対してするものとする。
2 再審査請求は、前項第1号の場合にあっては、当該法律又は条例に定める行政庁に、同項第2号の場合にあっては、当該原権限庁が自ら当該処分をしたものとした場合におけるその処分に係る審査請求についての審査庁に対するものとする。
3 再審査請求をすることができる処分につき、その原権限庁がその権限を他に委任した場合において、委任を受けた行政庁がその委任に基づいてした処分に係る再審査請求につき、原権限庁が自ら当該処分をしたものとした場合におけるその処分に係る審査請求についての審査庁が再審査庁としてした裁決に不服がある者は、さらに再審査請求をすることができる。
この場合においては、当該原権限庁が自ら当該処分をしたものとした場合におけるその処分に係る再審査請求についての再審査庁に対して、その請求をするものとする。
2 不服申立書は、異議申立ての場合を除き、正副2通を提出しなければならない。
2 共同不服申立て人が総代を互選しない場合において、必要があると認めるときは、審査庁(異議申立てにあっては処分庁又は不作為庁、再審査請求にあっては再審査庁)は、総代の互選を命ずることができる。
3 総代は、各自、他の共同不服申立人のために、不服申立ての取下げを除き、当該不服申立てに関する一切の行為をすることができる。
4 総代が選任されたときは、共同不服申立て人は、総代を通じてのみ、前項の行為をすることができる。
5 共同不服申立て人に対する行政庁の通知その他の行為は、2人以上の総代が選任されている場合においても、1人の総代に対してすれば足りる。
6 共同不服申立人は、必要があると認めるときは、総代を解任することができる。
2 代理人は、各自、不服申立人のために、当該不服申立てに関する一切の行為をすることができる。
ただし、不服申立ての取下げは、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。
2 代表者若しくは管理人、総代又は代理人がその資格を失ったときは、不服申立人は、書面でその旨を審査庁(異議申立てにあっては処分庁又は不作為庁、再審査請求にあっては再審査庁)に届け出なければならない。
2 前項ただし書の場合における審査請求は、その理由がやんだ日の翌日から起算して1週間以内にしなければならない。
3 審査請求は、処分(当該処分について異議申立てをしたときは、当該異議申立てについての決定)があつた日の翌日から起算して1年を経過したときは、することができない。
ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
4 審査請求書を郵便で提出した場合における審査請求期間の計算については、郵送に要した日数は、算入しない。
2 審査請求人が、法人その他の社団若しくは財団であるとき、総代を互選したとき、又は代理人によつて審査請求をするときは、審査請求書には、前項各号に掲げる事項のほか、その代表者若しくは管理人、総代又は代理人の氏名及び住所を記載しなければならない。
3 審査請求書には、前2項に規定する事項のほか、第20条第2号の規定により異議申立てについての決定を経ないで審査請求をする場合には、異議申立てをした年月日を、同条第3号の規定により異議申立てについての決定を経ないで審査請求をする場合には、その決定を経ないことについての正当な理由を記載しなければならない。
4 審査請求書には、審査請求人(審査請求人が法人その他の社団又は財団であるときは代表者又は管理人、総代を互選したときは総代、代理人によつて審査請求をするときは代理人)が押印しなければならない。
2 前項の場合には、処分庁は、直ちに、審査請求書の正本又は審査請求録取書(前条後段の規定により陳述の内容を録取した書面をいう。以下同じ。)を審査庁に送付しなければならない。
3 第1項の場合における審査請求期間の計算については、処分庁に審査請求書を提出し、又は処分庁に対し当該事項を陳述した時に、審査請求があつたものとみなす。
2 前項の規定により処分庁に審査請求書の正本及び副本が送付されたときは、処分庁は、すみやかに、その正本を審査庁に送付し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければならない。
3 第1項の処分につき、処分庁が誤つて異議申立てをすることができる旨を教示した場合において、当該処分庁に異議申立てがされたときは、処分庁は、すみやかに、異議申立書又は異議申立録取書(第48条において準用する第16条後段の規定により陳述の内容を録取した書面をいう。以下同じ。)を審査庁に送付し、かつ、その旨を異議申立人に通知しなければならない。
4 前3項の規定により審査請求書の正本又は異議申立書若しくは異議申立録取書が審査庁に送付されたときは、はじめから審査庁に審査請求がされたものとみなす。
3 処分庁から弁明書の提出があつたときは、審査庁は、その副本を審査請求人に送付しなければならない。
ただし、審査請求の全部を容認すべきときは、この限りでない。
2 審査庁は、必要があると認めるときは、利害関係人に対し、参加人として当該審査請求に参加することを求めることができる。
2 前項ただし書の場合には、審査請求人又は参加人は、審査庁の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。
2 審査庁は、審査請求人又は参加人の申立てにより前項の検証をしようとするときは、あらかじめ、その日時及び場所を申立人に通知し、これに立ち会う機会を与えなければならない。
2 審査請求人又は参加人は、審査庁に対し、処分庁から提出された書類その他の物件の閲覧を求めることができる。
この場合において、審査庁は、第3者の利益を害するおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。
3 審査庁は、前項の規定による閲覧について、日時及び場所を指定することができる。
2 処分庁の上級行政庁である審査庁は、必要があると認めるときは、審査請求人の申立てにより又は職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置(以下「執行停止」という。)をすることができる。
3 処分庁の上級行政庁以外の審査庁は、必要があると認めるときは、審査請求人の申立てにより、処分庁の意見を聴取したうえ、執行停止をすることができる。
ただし、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止以外の措置をすることはできない。
4 前2項の規定による審査請求人の申立てがあつた場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる回復の困難な損害を避けるため緊急の必要があると認めるときは、審査庁は、執行停止をしなければならない。
ただし、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、処分の執行若しくは手続の続行ができなくなるおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、この限りでない。
5 前3項の場合において、処分の効力の停止は、処分の効力の停止以外の措置によつて目的を達することができるときは、することができない。
6 執行停止の申立てがあつたときは、審査庁は、すみやかに、執行停止をするかどうかを決定しなければならない。
2 審査請求人について合併があつたときは、合併後存続する法人その他の社団若しくは財団又は合併により設立された法人その他の社団若しくは財団は、審査請求人の地位を承継する。
3 前2項の場合には、審査請求人の地位を承継した相続人その他の者又は法人その他の社団若しくは財団は、書面でその旨を審査庁に届け出なければならない。
この場合には、届出書には、死亡による権利の承継又は合併の事実を証する書面を添附しなければならない。
4 第1項又は第2項の場合において、前項の規定による届出がされるまでの間において、死亡者又は合併前の法人その他の社団若しくは財団にあててされた通知その他の行為が審査請求人の地位を承継した相続人その他の者又は合併後の法人その他の社団若しくは財団に到達したときは、これらの者に対する通知その他の行為としての効力を有する。
5 第1項の場合において、審査請求人の地位を承継した相続人その他の者が2人以上あるときは、その1人に対する通知その他の行為は、全員に対してされたものとみなす。
6 審査請求の目的である処分に係る権利を譲り受けた者は、審査庁の許可を得て、審査請求人の地位を承継することができる。
2 審査請求が理由がないときは、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却する。
3 処分(事実行為を除く。)についての審査請求が理由があるときは、審査庁は、裁決で、当該処分の全部又は一部を取り消す。
4 事実行為についての審査請求が理由があるときは、審査庁は、処分庁に対し当該事実行為の全部又は一部を撤廃すべきことを命ずるとともに、裁決で、その旨を宣言する。
5 前2項の場合において、審査庁が処分庁の上級行政庁であるときは、審査庁は、裁決で当該処分を変更し、又は処分庁に対し当該事実行為を変更すべきことを命ずるとともに裁決でその旨を宣言することもできる。
ただし、審査請求人の不利益に当該処分を変更し、又は当該事実行為を変更すべきことを命ずることはできない。
6 処分が違法又は不当ではあるが、これを取り消し又は撤廃することにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、審査請求人の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分を取り消し又は撤廃することが公共の福祉に適合しないと認めるときは、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却することができる。
この場合には、審査庁は、裁決で、当該処分が違法又は不当であることを宣言しなければならない。
2 審査庁は、再審査請求をすることができる裁決をする場合には、裁決書に再審査請求をすることができる旨並びに再審査庁及び再審査請求期間を記載して、これを教示しなければならない。
2 裁決の送達は、送達を受けるべき者に裁決書の謄本を送付することによつて行なう。
ただし、送達を受けるべき者の所在が知れないとき、その他裁決書の謄本を送付することができないときは、公示の方法によつてすることができる。
3 公示の方法による送達は、審査庁が裁決書の謄本を保管し、いつでもその送達を受けるべき者に交付する旨を当該審査庁の掲示場に掲示し、かつ、その旨を官報その他の公報又は新聞紙に少なくとも1回掲載してするものとする。
この場合においては、その掲示を始めた日の翌日から起算して2週間を経過した時に裁決書の謄本の送付があつたものとみなす。
4 審査庁は、裁決書の謄本を参加人及び処分庁に送付しなければならない。
2 申請に基づいてした処分が手続の違法若しくは不当を理由として裁決で取り消され、又は申請を却下し若しくは棄却した処分が裁決で取り消されたときは、処分庁は、裁決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分をしなければならない。
3 法令の規定により公示された処分が裁決で取り消され、又は変更されたときは、処分庁は、当該処分が取り消され、又は変更された旨を公示しなければならない。
4 法令の規定により処分の相手方以外の利害関係人に通知された処分が裁決で取り消され、又は変更されたときは、処分庁は、その通知を受けた者(審査請求人及び参加人を除く。)に、当該処分が取り消され、又は変更された旨を通知しなければならない。
2 前項の規定により審査請求書が処分庁に送付されたときは、はじめから処分庁に異議申立てがされたものとみなす。
2 異議申立てが理由がないときは、処分庁は、決定で、当該異議申立てを棄却する。
3 処分(事実行為を除く。)についての異議申立てが理由があるときは、処分庁は、決定で、当該処分の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更する。
ただし、異議申立人の不利益に当該処分を変更することができず、また、当該処分が法令に基づく審議会その他の合議制の行政機関の答申に基づいてされたものであるときは、さらに当該行政機関に諮問し、その答申に基づかなければ、当該処分の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更することができない。
4 事実行為についての異議申立てが理由があるときは、処分庁は、当該事実行為の全部若しくは一部を撤廃し、又はこれを変更するとともに、決定で、その旨を宣言する。
ただし、異議申立人の不利益に事実行為を変更することができない。
5 処分庁は、審査請求をすることもできる処分に係る異議申立てについて決定をする場合には、異議申立人が当該処分につきすでに審査請求をしている場合を除き、決定書に、当該処分につき審査請求をすることができる旨並びに審査庁及び審査請求期間を記載して、これを教示しなければならない。
2 前項の場合を除くほか、不作為庁は、不作為についての異議申立てがあつた日の翌日から起算して20日以内に、申請に対するなんらかの行為をするか、又は書面で不作為の理由を示さなければならない。
2 不作為についての審査請求が理由がないときは、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却する。
3 不作為についての審査請求が理由があるときは、審査庁は、当該不作為庁に対しすみやかに申請に対するなんらかの行為をすべきことを命ずるとともに、裁決で、その旨を宣言する。
2 第2節(第14条、第15条第1項及び第3項、第16条から第20条まで、第24条、第34条、第35条、第40条、第41条第2項並びに第43条を除く。)の規定は、不作為についての審査請求に準用する。
2 行政庁は、利害関係人から、当該処分が不服申立てをすることができる処分であるかどうか並びに当該処分が不服申立てをすることができるものである場合における不服申立てをすべき行政庁及び不服申立てをすることができる期間につき教示を求められたときは、当該事項を教示しなければならない。
3 前項の場合において、教示を求めた者が書面による教示を求めたときは、当該教示は、書面でしなければならない。
4 前3項の規定は、地方公共団体その他の公共団体に対する処分で、当該公共団体がその固有の資格において処分の相手方となるものについては、適用しない。
2 前項の不服申立書については、第15条(第3項を除く。)の規定を準用する。
3 第1項の規定により不服申立書の提出があつた場合において、当該処分が審査請求をすることができる処分であるとき(異議申立てをすることもできる処分であるときを除く。)は、処分庁は、すみやかに、当該不服申立書の正本を審査庁に送付しなければならない。当該処分が他の法令に基づき、処分庁以外の行政庁に不服申立てをすることができる処分であるときも、同様とする。
4 前項の規定により不服申立書の正本が送付されたときは、はじめから当該審査庁又は行政庁に審査請求又は当該法令に基づく不服申立てがされたものとみなす。
5 第3項の場合を除くほか、第1項の規定により不服申立書が提出されたときは、はじめから当該処分庁に異議申立て又は当該法令に基づく不服申立てがされたものとみなす。
3 この法律は、この法律の施行前にされた行政庁の処分及びこの法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為についても、適用する。
4 この法律の施行前に提起された訴願については、この法律の施行後も、なお従前の例による。
この法律の施行前にされた訴願の裁決又はこの法律の施行前に提起された訴願につきこの法律の施行後にされる裁決にさらに不服がある場合の不服申立てについても、同様とする。
5 訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立てにつき、この法律の施行前にされた行政庁の裁決、決定その他の処分については、附則第3項の規定にかかわらず、この法律による審査請求又は異議申立てをすることができない。
前項の規定によりこの法律の施行後にされる訴願の裁決についても、同様とする。
附則(平成11年12月22日法律第160号)〔抄〕
第1条(施行期日)
この法律〔括弧書省略〕は、平成13年1月6日から施行する。〔以下省略〕
