社会保険診療報酬支払基金法

昭和23年 法律第129号

最終改正 平成11年12月22日 法律第166号

※ 一部、未確認、未修正の改正部分があります。

目次

 第1章 総則(第1条−第7条)
 第2章 役員及び職員(第8条−第12条の2)
 第3章 業務(第13条−第14条の7)
 第4章 会計(第15条−第19条)
 第5章 監督(第20条−第22条)
 第6章 罰則(第23条−第24条)


第1章 総則

第1条

 社会保険診療報酬支払基金(以下基金という。)は、政府若しくは健康保険組合、市町村若しくは国民健康保険組合、法律で組織された共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団(以下保険者という。)が、健康保険法(大正11年法律第70号)、船員保険法(昭和14年法律第73号)、国民健康保険法(昭和33年法律第192号)、共済組合に関する法律又は私立学校教職員共済法(昭和28年法律第245号)の規定に基づいてなす療養の給付及びこれに相当する給付の費用について、療養の給付及びこれに相当する給付に係る医療を担当する者(以下診療担当者という。)に対して支払うべき費用(以下診療報酬という。)の迅速適正な支払をなし、あわせて診療担当者より提出された診療報酬請求書の審査を行うことをもつて目的とする。


第2条

 基金は、これを法人とする。


第3条

1 基金は、主たる事務所を東京都に、従たる事務所を各都道府県に置く。

2 基金は、前項に定めるものの外、必要の地に従たる事務所の出張所を置くことができる。


第4条

1 基金の基本金は、百万円とする。

2 前項の基本金のうち、40万円は、政府がこれを醵出し、60万円はその他の保険者が、厚生労働大臣の定めるところにより、これを醵出する。


第5条

1 基金は、定款をもつて、次の事項を規定しなければならない。
  1.  目的
  2.  名称
  3.  事務所の所在地
  4.  基本金及び資産に関する事項
  5.  役員に関する事項
  6.  業務及びその執行に関する事項
  7.  各保険者との契約の締結に関する事項
  8.  会計に関する事項
  9.  公告の方法

2 定款の変更(厚生労働省令で定める事項に係るものを除く。)は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3 基金は、前項の厚生労働省令で定める事項に係る定款の変更をしたときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。


第6条

1 基金は、政令の定めるところにより、主たる事務所、従たる事務所及びその出張所の所在地において、その事務所又は出張所を管轄する法務局若しくは地方法務局若しくはこれらの支局又はこれらの出張所に必要な事項を登記しなければならない。

2 前項の規定によつて登記を必要とする事項は、登記した後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

第7条 削除


第2章 役員及び職員

第8条

 基金に役員として、理事長1人、理事8人から17人まで及び監事4人を置く。


第9条

1 理事長は、基金を代表し、その業務を総理する。

2 理事は、定款の定めるところにより、基金を代表し、理事長を補佐して基金の業務を掌理し、理事長に事故があるときには、その職務を代理し、理事長が欠員のときには、その職務を行う。

3 監事は、基金の業務を監査し、財務及び統計に関する報告を徴する。


第10条

1 理事長は、理事の互選によつて、これを定める。

2 理事は、保険者を代表する者、被保険者を代表する者、診療担当者を代表する者及び公益を代表する者につき厚生労働大臣が委嘱するものとし、その数は、保険者を代表する者、被保険者を代表する者及び診療担当者を代表する者については、各々同数とする。

3 前項の委嘱は、保険者を代表する者、被保険者を代表する者及び診療担当者を代表する者については、それぞれの所属団体の推薦によるものとする。

4 厚生労働大臣が前2項の規定により理事を委嘱しようとするときは、1月を下らない期間を定め、その期間内に、保険者を代表する者、被保険者を代表する者及び診療担当者を代表する者につき、各々委嘱すべき理事の少くとも2倍の侯補者を推薦することを、それぞれの所属団体に求めるものとする。但し、その期間内に推薦がないときは、前項の規定にかかわらず、厚生労働大臣がこれを委嘱する。

5 前3項の規定は、監事の委嘱についてこれを準用する。


第11条

1 基金の従たる事務所に幹事8人、その出張所に幹事4人を置く。

2 幹事は、保険者を代表する者、被保険者を代表する者、診療担当者を代表する者及び公益を代表する者につき、理事長が各々同数を選任する。

3 理事長が、前項の幹事を選任しようとするときは、前条第3項及び第4項の規定を準用する。


第12条

1 前条の幹事のうち、1人を幹事長とする。

2 幹事長は、理事長が、これを選任及び解任するものとする。

3 幹事長は、定款の定めるところにより、従たる事務所及びその出張所の業務に関し、一切の裁判上及び裁判外の行為をする権限を有する。


第12条の2

 基金の職員は、理事長が任命する。


第3章 業務


第13条

1 基金は、第1条の目的を達成するため、次の業務を行う。
  1.  各保険者から、毎月、その保険者が過去3箇月において最高額の費用を要した月の診療報酬のおおむね1箇月半分に相当する金額の委託を受けること。
  2.  診療担当者の提出する診療報酬請求書に対して、厚生労働大臣の定めるところにより算定したる金額を支払うこと。
  3.  診療担当者の提出する診療報酬請求書の審査(その審査について不服の申出があつた場合の再審査を含む。以下同じ。)を行うこと。
  4.  前2号に準じ、訪問看護療養費又は家族訪問看護療養費の支払及び審査を行うこと。
  5.  前各号の業務に附帯する業務。

2 基金は、前項に定める業務のほか、生活保護法(昭和25年法律第144号)第53条第3項、身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第19条の5第3項、児童福祉法(昭和22年法律第164号)第21条の3第3項(同法第21条の9第9項及び母子保健法(昭和40年法律第141号)第20条第6項において準用する場合を含む。)、戦傷病者特別援護法(昭和38年法律第168号)第15条第3項(第20条第3項において準用する場合を含む。)、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律(平成6年法律第117号)第15条第3項若しくは第20条第1項、結核予防法(昭和26年法律第96号)第38条第5項又は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)第40条第5項の規定により医療機関の請求することのできる診療報酬の額又は被爆者一般疾病医療機関若しくは保険医療機関等若しくは生活保護指定医療機関に支払うべき額の決定について意見を求められたときは、意見を述べ、また、生活保護法第53条第4項、身体障害者福祉法第19条の5第4項、戦傷病者特別援護法第15条第4項(第20条第3項において準用する場合を含む。)、原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律第15条第4項若しくは第20条第2項、児童福祉法第21条の3第4項(同法第21条の9第9項及び母子保健法第20条第6項において準用する場合を含む。)、結核予防法第38条第6項又は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第40条第6項の規定により医療機関に対する診療報酬又は一般疾病医療費若しくは医療費に相当する額の支払に関する事務を委託されたときは、その支払に必要な事務を行うことができる。防衛庁の職員の給与等に関する法律(昭和27年法律第266号)第22条第3項の規定により、療養を担当する者が国に対して請求することができる診療報酬の額の審査に関する事務及びその診療報酬の支払に関する事務を委託されたとき、並びに精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第29条の7若しくは第32条の2第3項、麻薬及び向精神薬取締法(昭和28年法律第14号)第58条の15又は老人保健法(昭和57年法律第80号)第29条第3項(同法第31条の2第10項並びに第31条の3第9項及び第10項において準用する場合を含む。)若しくは同法第46条の5の2第10項の規定により、これらの条に規定する審査、額の算定又は診療報酬若しくは老人訪問看護療養費の支払に関する事務を委託されたときにおいても、同様とする。

3 基金は、前2項に定める業務の遂行に支障のない範囲内で、国、都道府県又は市町村の委託を受けて国、都道府県又は市町村が行う医療に関する給付であつて厚生労働大臣の定めるものについて医療機関が請求することができる費用の額の審査及び支払に関する事務を行うことができる。

4 基金は、前3項の業務を行う場合には、定款の定めるところにより、保険者、国、都道府県若しくは市町村又は厚生労働大臣若しくは都道府県知事とそれぞれ契約を締結するものとする。


第14条

1 基金は、前条第1項第3号及び第4号、第2項並びに第3項の審査(厚生労働大臣の定める診療報酬請求書の審査を除く。)を行うため、従たる事務所ごとに、審査委員会を設けるものとする。

2 審査委員会の委員は、診療担当者を代表する者、保険者を代表する者及び学識経験者のうちから、定款の定めるところにより、それぞれ同数を幹事長が委嘱する。

3 前項の委嘱は、診療担当者を代表する者及び保険者を代表する者についてはそれぞれ所属団体の推薦により、学識経験者については都道府県知事の推薦により、行わなければならない。


第14条の2

 基金の従たる事務所の幹事は、審査委員会に出席して、審査に関して意見を述べ、必要ある場合には、審査の内容につき説明を求めることができる。


第14条の3

1 審査委員会は、診療報酬請求書の審査のため必要があると認めるときは、都道府県知事の承認を得て、当該診療担当者に対して出頭及び説明を求め、報告をさせ、又は診療録その他の帳簿書類の提出を求めることができる。

2 前項の規定によつて、審査委員会の請求により出頭した診療担当者に対しては、基金は、定款の定めるところにより、旅費、日当及び宿泊料を支給する。但し、その提出した診療報酬請求書、報告書又は診療録その他の帳簿書類の記載が不備又は不当であつたため出頭を求められて出頭した者に対しては、この限りでない。

3 前2項において診療担当者とあるのは、第13条第1項第4号、第2項及び第3項に規定する医療を担当する機関の提出する診療報酬請求書に関する場合においては、当該機関とする。


第14条の4

 前条第1項の規定により審査委員会の要求があつた場合において、診療担当者が、正当の理由がなく、出頭若しくは説明を拒み、報告をせず、又は診療録その他の帳障書類の提出を拒んだときは、基金は、都道府県知事の承認を得て、その者に対して、診療報酬の支払を一時差し止めることができる。


第14条の5

 審査委員若しくは幹事又はこれらの職にあつた者は、診療報酬請求書の審査に関して知得した医師若しくは歯科医師の業務上の秘密又は個人の秘密を漏らしてはならない。


第14条の6

1 基金は、第14条第1項に規定する厚生労働大臣の定める診療報酬請求書について第13条第1項第3号及び第4号、第2項並びに第3項の審査を行うため、主たる事務所に、特別審査委員会を設けるものとする。

2 第14条第2項及び第3項並びに第14条の2から前条までの規定は、特別審査委員会について準用する。この場合において、第14条第2項中「幹事長」とあるのは「理事長」と、同条第3項、第14条の3第1項及び第14条の4中「都道府県知事」とあるのは「厚生労働大臣」と、第14条の2中「従たる事務所の幹事」とあるのは「理事」と、第14条の5中「幹事」とあるのは「理事」と、それぞれ読み替えるものとする。


第14条の7

 第14条から前条までに定めるもののほか、審査委員会及び特別審査委員会に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。


第4章 会計

第15条

 基金の事業年度は、毎年4月から翌年3月までとする。


第15条の2

1 基金は、事業年度ごとに、その事務の執行に要する費用について、収入支出の予算を調整して、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。予算を更正又は追加したときも、同様とする。

2 予算に定めた各款の金額は、他の款に流用することができない。

3 予算に定めた各項の金額は、理事会の議決を経て、流用することができる。


第15条の3

1 基金は、予見し難い予算の不足に充てるため、予備費として相当と認める金額を収入支出予算に計上しなければならない。

2 予備費は、定款をもつて定めた費途以外の費途に充てることはできない。


第15条の4

 基金において、毎事業年度所属の収入金を収納し、又は毎事業年度に属する経費を精算して支出するのは、翌年度の4月30日限りとする。


第16条

1 基金は、毎事業年度末に第13条第1項から第3項までに規定する業務に関する財産目録及び事業状況報告書を作成し、これに関する監事の意見を付して、事業年度経過後3月以内に、これを厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。

2 基金は、前項の規定による厚生労働大臣の承認を受けたときは、遅滞なく、第13条第1項から第3項までに規定する業務に関する財産目録、事業状況報告書、貸借対照表及び損益計算書(以下この項において「財産目録等」という。)又はこれらの要旨を官報に公告し、かつ、財産目録等及び附属明細書並びに財産目録等に関する監事の意見書を、定款とともに各事務所に備えて置き、厚生労働省令で定める期間、一般の閲覧に供しなければならない。

3 第1項に規定する事業状況報告書及び前項に規定する附属明細書に記載すべき事項は、厚生労働省令で定める。


第17条

 基金は、起債をすることができない。


第18条

 基金の基本金は、避けることのできない事由によつて、診療報酬の支払に不足を生じたときの外、これを使用することができない。


第19条

 基金は、各保険者(第13条第2項及び第3項の場合においては国、都道府県又は市町村)に、第13条第1項から第3項までに規定する業務に関する事務の執行に要する費用を、その提出する診療報酬請求書の数を基準として負担させるものとする。


第5章 監督

第20条

1 厚生労働大臣は、基金に対して、業務又は財産の状況に関し報告をさせ、又は当該官吏にその業務又は財産の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させるものとする。

2 前項の規定により、当該官吏又は吏員に検査を行わせる場合においては、厚生労働省令の定めるところにより、その身分を示す証票を携帯させ、且つ、関係人の請求があるときは、これを呈示させなければならない。


第21条

1 厚生労働大臣は、基金の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、定款の変更その他監督上必要な命令をすることができる。

2 前条第2項の規定は、前項の場合にこれを準用する。但し、定款の変更については、この限りでない。


第22条

 厚生労働大臣は、基金の理事長、理事及び監事が、法令若しくは定款又は前条第1項に規定する命令に違反したときには、これを解嘱することができる。


第6章 罰則

第23条

1 基金の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、第20条の規定による報告を怠り、若しくは虚偽の報告をなし、又は当該官吏吏員の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、これを20万円以下の罰金に処する。

2 基金の理事長、理事若しくは監事又はその従たる事務所若しくはその出張所の幹事長若しくは幹事が、第13条に規定されていない業務を、基金の業務として行つたときもまた同様とする。


第23条の2

 審査委員、理事若しくは幹事又はこれらの職にあつた者が、診療報酬請求書の審査に関して知得した医師若しくは歯科医師の業務上の秘密又は個人の秘密を故なく漏らしたときは、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。


第24条

1 基金の理事長、理事若しくは監事又はその従たる事務所若しくはその出張所の幹事長又は幹事が、この法律又はこの法律に基いて発する命令に違反して、登記をすることを怠り、又は不正の登記をしたときは、10万円以下の過料に処する。

2 基金の理事長又は理事が、第5条第3項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をしたときも、前項と同様とする。


附則(平成11年12月22日法律第160号)〔抄〕

第1条(施行期日)

 この法律〔括弧書省略〕は、平成13年1月6日から施行する。〔以下省略〕

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