地方自治法施行令/第1編 普通地方公共団体

昭和22年5月3日 政令第16号

最終改正 平成11年10月14日 政令第324号

第5章 財務


 第1節 会計年度所属区分

第142条(歳入の会計年度所属区分)

1 歳入の会計年度所属は、次の区分による。
  1.  納期の一定している収入は、その納期の末日(民法(明治29年法律第89号)第142条地方自治法第4条の2第3項地方税法(昭和25年法律第226号)第20条の5又は当該期日が土曜日に当たる場合にその翌日をもつて納期の末日とする旨の法令、条例若しくは規則の規定の適用がないものとしたときの納期の末日をいう。次項において同じ。)の属する年度。
     ただし、地方税法第321条の3の規定により特別徴収の方法によつて徴収する市町村民税及び同法第41条第1項の規定によりこれとあわせて徴収する道府県民税(同法第321条の5の2の規定により納入するものを除く。)は、特別徴収義務者が同法第321条の5第1項又は第2項ただし書の規定による徴収をすべき月の属する年度
  2.  随時の収入で、納入通知書又は納税の告知に関する文書(以下本条において「通知書等」という。)を発するものは、当該通知書等を発した日の属する年度
  3.  随時の収入で、通知書等を発しないものは、これを領収した日の属する年度。
     ただし、地方交付税、地方譲与税、交付金、負担金、補助金、地方債その他これらに類する収入及び他の会計から繰り入れるべき収入は、その収入を計上した予算の属する年度

2 前項第1号の収入について、納期の末日の属する会計年度の末日(民法第142条地方自治法第4条の2第3項地方税法第20条の5又は納期の末日が土曜日に当たる場合にその翌日をもつて納期の末日とする旨の法令、条例若しくは規則の規定の適用があるときは、当該延長された日)までに申告がなかつたとき、又は通知書等を発しなかつたときは、当該収入は、申告があつた日又は通知書等を発した日の属する会計年度の歳入に組み入れるものとする。

3 普通地方公共団体の歳入に係る督促手数料、延滞金及び滞納処分費は、第1項の規定にかかわらず、当該歳入の属する会計年度の歳入に組み入れるものとする。


第143条(歳出の会計年度所属区分)

1 歳出の会計年度所属は、次の区分による。
  1.  地方債の元利償還金、年金、恩給の類は、その支払期日の属する年度
  2.  給与その他の給付(前号に掲げるものを除く。)は、これを支給すべき事実の生じた時の属する年度
  3.  地方公務員共済組合負担金、社会保険料及び国民健康保険の療養の給付に関する診療報酬並びに賃借料、光熱水費、電信電話料の類は、その支出の原因である事実の存した期間の属する年度。
     ただし、賃借料、光熱水費、電信電話料の類で、その支出の原因である事実の存した期間が2年度にわたるものについては、支払期限の属する年度
  4.  工事請負費、物件購入費、運賃の類及び補助費の類で相手方の行為の完了があつた後支出するものは、当該行為の履行があつた日の属する年度
  5.  前各号に掲げる経費以外の経費は、その支出負担行為をした日の属する年度

2 旅行の期間(外国旅行にあつては、その準備期間を含む。)が2年度にわたる場合における旅費は、当該2年度のうち前の年度の歳出予算から概算で支出することができるものとし、当該旅費の精算によつて生ずる返納金又は追給金は、その精算を行なつた日の属する年度の歳入又は歳出とするものとする。


 第2節 予算

第144条(予算に関する説明書)

1 地方自治法第211条第2項に規定する政令で定める予算に関する説明書は、次のとおりとする。
  1.  歳入歳出予算の各項の内容を明らかにした歳入歳出予算事項別明細書及び給与費の内訳を明らかにした給与費明細書
  2.  継続費についての前前年度末までの支出額、前年度末までの支出額又は支出額の見込み及び当該年度以降の支出予定額並びに事業の進行状況等に関する調書
  3.  債務負担行為で翌年度以降にわたるものについての前年度末までの支出額又は支出額の見込み及び当該年度以降の支出予定額等に関する調書
  4.  地方債の前前年度末における現在高並びに前年度末及び当該年度末における現在高の見込みに関する調書
  5.  その他予算の内容を明らかにするため必要な書類

2 前項第1号から第4号までに規定する書類の様式は、総務省令で定める様式を基準としなければならない。


第145条(継続費)

1 継続費の毎会計年度の年割額に係る歳出予算の経費の金額のうち、その年度内に支出を終わらなかつたものは、当該継続費の継続年度の終わりまで逓次繰り越して使用することができる。
 この場合においては、普通地方公共団体の長は、翌年度の5月31日までに継続費繰越計算書を調製し、次の会議においてこれを議会に報告しなければならない。

2 普通地方公共団体の長は、継続費に係る継続年度(継続費に係る歳出予算の金額のうち法第220条第3項ただし書の規定により翌年度に繰り越したものがある場合には、その繰り越された年度)が終了したときは、継続費精算報告書を調製し、地方自治法第233条第5項の書類の提出と併せてこれを議会に報告しなければならない。

3 継続費繰越計算書及び継続費精算報告書の様式は、総務省令で定める様式を基準としなければならない。


第146条(繰越明許費)

1 地方自治法第213条の規定により翌年度に繰り越して使用しようとする歳出予算の経費については、当該経費に係る歳出に充てるために必要な金額を当該年度から翌年度に繰り越さなければならない。

2 普通地方公共団体の長は、繰越明許費に係る歳出予算の経費を翌年度に繰り越したときは、翌年度の5月31日までに繰越計算書を調製し、次の会議においてこれを議会に報告しなければならない。

3 繰越計算書の様式は、総務省令で定める様式を基準としなければならない。


第147条(歳入歳出予算の款項の区分及び予算の調製の様式)

1 歳入歳出予算の款項の区分は、総務省令で定める区分を基準としてこれを定めなければならない。

2 予算の調製の様式は、総務省令で定める様式を基準としなければならない。


第148条(会計年度経過後の予算の補正の禁止)

 予算は、会計年度経過後においては、これを補正することができない。


第149条(弾力条項の適用できない経費)

 地方自治法第218条第4項に規定する政令で定める経費は、職員の給料とする。


第150条(予算の執行及び事故繰越し)

1 普通地方公共団体の長は、次の各号に掲げる事項を予算の執行に関する手続として定めなければならない。
  1.  予算の計画的かつ効率的な執行を確保するため必要な計画を定めること。
  2.  定期又は臨時に歳出予算の配当を行なうこと。
  3.  歳入歳出予算の各項を目節に区分するとともに、当該目節の区分に従つて歳入歳出予算を執行すること。

2 前項第3号の目節の区分は、総務省令で定める区分を基準としてこれを定めなければならない。

3 第146条の規定は、地方自治法第220条第3項ただし書の規定による予算の繰越しについてこれを準用する。


第151条(予算が成立したとき等の通知)

 普通地方公共団体の長は、予算が成立したとき、歳出予算を配当したとき、予備費を充当したとき、又は地方自治法第220条第2項ただし書の規定により歳出予算の各項の経費の金額を流用したときは、直ちにこれを出納長又は収入役に通知しなければならない。


第152条(普通地方公共団体の長の調査等の対象となる法人等の範囲)

1 地方自治法第221条第3項に規定する普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるものは、当該普通地方公共団体が設立した地方住宅供給公社、地方道路公社及び土地開発公社並びに当該普通地方公共団体が資本金、基本金その他これらに準ずるものの2分の1以上を出資している民法第34条の法人、株式会社及び有限会社とする。

2 地方自治法第221条第3項に規定する普通地方公共団体がその者のために債務を負担している法人で政令で定めるものは、当該普通地方公共団体がその者のためにその資本金、基本金その他これらに準ずるものの2分に1に相当する額以上の額の債務を負担している民法第34条の法人、株式会社及び有限会社とする。

3 地方自治法第221条第3項に規定する普通地方公共団体が受益権を有する信託で政令で定めるものは、当該普通地方公共団体が受益権を有する不動産の信託とする。


 第3節 収入

第153条(分担金を徴収することができない場合)

 地方税法第7条の規定により不均一の課税をし、若しくは普通地方公共団体の一部に課税をし、又は同法第703条の規定により水利地益税を課し、若しくは同法第703条の2の規定により共同施設税を課するときは、同一の事件に関し分担金を徴収することができない。


第154条(歳入の調定及び納入の通知)

1 地方自治法第231条の規定による歳入の調定は、当該歳入について、所属年度、歳入科目、納入すべき金額、納入義務者等を誤つていないかどうかその他法令又は契約に違反する事実がないかどうかを調査してこれをしなければならない。

2 普通地方公共団体の歳入を収入するときは、地方交付税、地方譲与税、補助金、地方債、滞納処分費その他その性質上納入の通知を必要としない歳入を除き、納入の通知をしなければならない。

3 前項の規定による納入の通知は、所属年度、歳入科目、納入すべき金額、納期限、納入場所及び納入の請求の事由を記載した納入通知書でこれをしなければならない。
 ただし、その性質上納入通知書によりがたい歳入については、口頭、掲示その他の方法によつてこれをすることができる。


第155条(口座振替の方法による歳入の納付)

 普通地方公共団体の歳入の納入義務者は、当該普通地方公共団体の指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関又は収納事務取扱金融機関に預金口座を設けているときは、当該金融機関に請求して口座振替の方法により当該歳入を納付することができる。


第155条の2(郵便振替の方法による歳入の納付)

 普通地方公共団体の歳入の納入義務者は、当該普通地方公共団体の収納代理郵便官署又は収納事務取扱郵便官署に請求して、郵便振替法(昭和23年法律第60号)第58条に規定する公金に関する郵便振替の方法により当該歳入を納付することができる。


第156条(証券をもつてする歳入の納付)

1 地方自治法第231条の2第3項の規定により普通地方公共団体の歳入の納付に使用することができる証券は、次に掲げる証券で納付金額を超えないものに限る。
  1.  持参人払式の小切手又は出納長若しくは収入役若しくは指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関、収納代理郵便官署、収納事務取扱金融機関若しくは収納事務取扱郵便官署(以下この条において「出納長等」という。)を受取人とする小切手で、手形交換所に加入している金融機関又は当該金融機関に手形交換を委託している金融機関を支払人とし、支払地が当該普通地方公共団体の長が定める区域内であつて、その提示期間内に支払のための提示をすることができるもの
  2.  出納長等を受取人とする郵便振替払出証書又は持参人払式の郵便為替証書若しくは出納長等を受取人とする郵便為替証書で、その有効期間内に支払の請求をすることができるもの
  3.  無記名式の国債若しくは地方債又は無記名式の国債若しくは地方債の利札で、支払期日の到来したもの

2 出納長等は、前項第1号に規定する小切手であつてもその支払が確実でないと認めるときは、その受領を拒絶することができる。

3 地方自治法第231条の2第4項前段に規定する場合においては、出納長等は、当該証券をもつて納付した者に対し、すみやかに、当該証券について支払がなかつた旨及びその者の請求により当該証券を還付する旨を書面で通知しなければならない。


第157条(取立て及び納付の委託)

1 地方自治法第231条の2第5項の規定により取立て及び納付の委託を受けることができる証券は、前条第1項に規定する証券とする。

2 地方自治法第231条の2第5項の規定により取立て及び納付の委託を受ける場合において、その証券の取立てにつき費用を要するときは、収入役は、当該取立て及び納付の委託をしようとする者に、その費用の額に相当する金額をあわせて提供させなければならない。

3 地方自治法第231条の2第5項の規定により取立て及び納付の委託を受けた場合において、必要があると認めるときは、収入役は、確実と認める金融機関にその取立てを再委託することができる。


第158条(歳入の徴収又は収納の委託)

1 次の各号に掲げる普通地方公共団体の歳入については、その収入の確保及び住民の便益の増進に寄与すると認められる場合に限り、私人にその徴収又は収納の事務を委託することができる。
  1.  使用料
  2.  手数料
  3.  賃貸料
  4.  貸付金の元利償還金

2 前項の規定により歳入の徴収又は収納の事務を私人に委託したときは、普通地方公共団体の長は、その旨を告示し、かつ、当該歳入の納入義務者の見やすい方法により公表しなければならない。

3 第1項の規定により歳入の徴収又は収納の事務の委託を受けた者は、普通地方公共団体の規則の定めるところにより、その徴収し、又は収納した歳入を、その内容を示す計算書を添えて、出納長若しくは収入役又は指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関、収納代理郵便官署、収納事務取扱金融機関若しくは収納事務取扱郵便官署に払い込まなければならない。

4 第1項の規定により歳入の徴収又は収納の事務を私人に委託した場合において、必要があると認めるときは、出納長又は収入役は、当該委託に係る歳入の徴収又は収納の事務について検査することができる。


第159条(誤払金等の戻入)

 歳出の誤払い又は過渡しとなつた金額及び資金前渡若しくは概算払をし、又は私人に支出の事務を委託した場合の精算残金を返納させるときは、収入の手続の例により、これを当該支出した経費に戻入しなければならない。


第160条(過年度収入)

 出納閉鎖後の収入は、これを現年度の歳入としなければならない。
 前条の規定による戻入金で出納閉鎖後に係るものについても、また同様とする。


 第4節 支出

第161条(資金前渡)

1 次の各号に掲げる経費については、当該普通地方公共団体の職員をして現金支払をさせるため、その資金を当該職員に前渡することができる。
  1.  外国において支払をする経費
  2.  遠隔の地又は交通不便の地域において支払をする経費
  3.  船舶に属する経費
  4.  給与その他の給付
  5.  地方債の元利償還金
  6.  諸払戻金及びこれに係る還付加算金
  7.  報償金その他これに類する経費
  8.  社会保険料
  9.  官公署に対して支払う経費
  10.  生活扶助費、生業扶助費その他これらに類する経費
  11.  事業現場その他これに類する場所において支払を必要とする事務経費
  12.  非常災害のため即時支払を必要とする経費
  13.  犯罪の捜査若しくは犯則の調査又は被収容者若しくは被疑者の護送に要する経費
  14.  前各号に掲げるもののほか、経費の性質上現金支払をさせなければ事務の取扱いに支障を及ぼすような経費で普通地方公共団体の規則で定めるもの

2 歳入の誤納又は過納となつた金額を払い戻すため必要があるときは、前項の例により、その資金(当該払戻金に係る還付加算金を含む。)を前渡することができる。

3 前2項の規定による資金の前渡は、特に必要があるときは、他の普通地方公共団体の職員に対してもこれをすることができる。


第162条(概算払)

 次の各号に掲げる経費については、概算払をすることができる。
  1.  旅費
  2.  官公署に対して支払う経費
  3.  補助金、負担金及び交付金
  4.  社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会に対し支払う診療報酬
  5.  訴訟に要する経費
  6.  前各号に掲げるもののほか、経費の性質上概算をもつて支払をしなければ事務の取扱いに支障を及ぼすような経費で普通地方公共団体の規則で定めるもの


第163条(前金払)

 次の各号に掲げる経費については、前金払をすることができる。
  1.  官公署に対して支払う経費
  2.  補助金、負担金、交付金及び委託費
  3.  前金で支払をしなければ契約しがたい請負、買入れ又は借入れに要する経費
  4.  土地又は家屋の買収又は収用によりその移転を必要とすることとなつた家屋又は物件の移転料
  5.  定期刊行物の代価、定額制供給に係る電燈電力料及び日本放送協会に対し支払う受信料
  6.  外国で研究又は調査に従事する者に支払う経費
  7.  運賃
  8.  前各号に掲げるもののほか、経費の性質上前金をもつて支払をしなければ事務の取扱いに支障を及ぼすような経費で普通地方公共団体の規則で定めるもの


第164条(繰替払)

 次の各号に掲げる経費の支払については、出納長若しくは収入役又は指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関、収納代理郵便官署、収納事務取扱金融機関若しくは収納事務取扱郵便官署をしてその収納に係る当該各号に掲げる現金を繰り替えて使用させることができる。
  1.  地方税の報奨金
     当該地方税の収入金
  2.  競輪、競馬等の開催地において支払う報償金、勝者、勝馬等の的中投票券の払戻金及び投票券の買戻金
     当該競輪、競馬等の投票券の発売代金
  3.  証紙取扱手数料
     当該証紙の売りさばき代金
  4.  歳入の徴収又は収納の委託手数料
     当該委託により徴収又は収納した収入金
  5.  前各号に掲げるもののほか、経費の性質上繰り替えて使用しなければ事務の取扱いに支障を及ぼすような経費で普通地方公共団体の規則で定めるもの
     当該普通地方公共団体の規則で定める収入金


第165条(隔地払)

1 地方自治法第235条の規定により金融機関を指定している普通地方公共団体において、隔地の債権者に支払をするため必要があるときは、出納長又は収入役は、支払場所を指定し、指定金融機関又は指定代理金融機関に必要な資金を交付して送金の手続をさせることができる。
 この場合においては、その旨を債権者に通知しなければならない。

2 指定金融機関又は指定代理金融機関は、前項の規定により資金の交付を受けた場合において、当該資金の交付の日から1年を経過した後は、債権者に対し支払をすることができない。
 この場合において、出納長又は収入役は、債権者から支払の請求を受けたときは、その支払をしなければならない。


第165条の2(口座振替の方法による支出)

 地方自治法第235条の規定により金融機関を指定している普通地方公共団体において、指定金融機関、指定代理金融機関その他普通地方公共団体の長が定める金融機関に預金口座を設けている債権者から申出があつたときは、出納長又は収入役は、指定金融機関又は指定代理金融機関に通知して、口座振替の方法により支出をすることができる。


第165条の3(支出事務の委託)

1 第161条第1項第1号から第12号までに掲げる経費、貸付金及び同条第2項の規定によりその資金を前渡することができる払戻金(当該払戻金に係る還付加算金を含む。)については、必要な資金を交付して、私人に支出の事務を委託することができる。

2 前項の規定により支出の事務の委託を受けた者は、普通地方公共団体の規則の定めるところにより、その支出の結果を出納長又は収入役に報告しなければならない。

3 第158条第4項の規定は、第1項の場合にこれを準用する。


第165条の4(小切手の振出し及び公金振替書の交付)

1 地方自治法第232条の6第1項本文の規定による小切手の振出しは、各会計ごとに、受取人の氏名、支払金額、会計年度、番号その他必要な事項を記載してこれをしなければならない。
 ただし、受取人の氏名の記載は、普通地方公共団体の長が特に定める場合を除くほか、これを省略することができる。

2 出納長又は収入役は、小切手を振り出したときは、これを指定金融機関又は指定代理金融機関に通知しなければならない。

3 職員に支給する給与(退職手当を除く。)に係る支出については、地方自治法第232条の6第1項本文の規定により小切手を振り出すことができない。

4 第1項の規定は、地方自治法第232条の6第1項本文の規定による公金振替書の交付についてこれを準用する。

5 指定金融機関を指定していない市町村の支出については、地方自治法第232条の6の規定は、これを適用しない。


第165条の5(小切手の償還)

 出納長又は収入役は、小切手の所持人から償還の請求を受けたときは、これを調査し、償還すべきものと認めるときは、その償還をしなければならない。


第165条の6(支払を終わらない資金の歳入への組入れ又は納付)

1 毎会計年度の小切手振出済金額のうち、翌年度の5月31日までに支払を終わらない金額に相当する資金は、決算上の剰余金とせず、これを繰り越し整理しなければならない。

2 前項の規定により繰り越した資金のうち、小切手の振出日付から1年を経過しまだ支払を終わらない金額に相当するものは、これを当該1年を経過した日の属する年度の歳入に組み入れなければならない。

3 第165条第1項の規定により交付を受けた資金のうち、資金交付の日から1年を経過しまだ支払を終わらない金額に相当するものは、指定金融機関又は指定代理金融機関においてその送金を取り消し、これを当該取り消した日の属する年度の歳入に納付しなければならない。


第165条の7(誤納金又は過納金の戻出)

 歳入の誤納又は過納となつた金額を払い戻すときは、支出の手続の例により、これを当該収入した歳入から戻出しなければならない。


第165条の8(過年度支出)

 出納閉鎖後の支出は、これを現年度の歳出としなければならない。
 前条の規定による戻出金で出納閉鎖後に係るものについても、また同様とする。


 第5節 決算

第166条(決算)

1 普通地方公共団体の決算は、歳入歳出予算についてこれを調製しなければならない。

2 地方自治法第233条第1項及び第5項に規定する政令で定める書類は、歳入歳出決算事項別明細書、実質収支に関する調書及び財産に関する調書とする。

3 決算の調製の様式及び前項に規定する書類の様式は、総務省令で定める様式を基準としなければならない。


第166条の2(翌年度歳入の繰上充用)

 会計年度経過後にいたつて歳入が歳出に不足するときは、翌年度の歳入を繰り上げてこれに充てることができる。
 この場合においては、そのために必要な額を翌年度の歳入歳出予算に編入しなければならない。


 第6節 契約

第167条(指名競争入札)

 地方自治法第234条第2項の規定により指名競争入札によることができる場合は、次の各号に掲げる場合とする。
  1.  工事又は製造の請負、物件の売買その他の契約でその性質又は目的が一般競争入札に適しないものをするとき。
  2.  その性質又は目的により競争に加わるべき者の数が一般競争入札に付する必要がないと認められる程度に少数である契約をするとき。
  3.  一般競争入札に付することが不利と認められるとき。


第167条の2(随意契約)

1 地方自治法第234条第2項の規定により随意契約によることができる場合は、次の各号に掲げる場合とする。
  1.  売買、貸借、請負その他の契約でその予定価格(貸借の契約にあつては、予定賃貸借料の年額又は総額)が別表第3上欄に掲げる契約の種類に応じ同表下欄に定める額の範囲内において普通地方公共団体の規則で定める額を超えないものをするとき。
  2.  不動産の買入れ又は借入れ、普通地方公共団体が必要とする物品の製造、修理、加工又は納入に使用させるため必要な物品の売払いその他の契約でその性質又は目的が競争入札に適しないものをするとき。
  3.  緊急の必要により競争入札に付することができないとき。
  4.  競争入札に付することが不利と認められるとき。
  5.  時価に比して著しく有利な価格で契約を締結することができる見込みのあるとき。
  6.  競争入札に付し入札者がないとき、又は再度の入札に付し落札者がないとき。
  7.  落札者が契約を締結しないとき。

2 前項第6号の規定により随意契約による場合は、契約保証金及び履行期限を除くほか、最初競争入札に付するときに定めた予定価格その他の条件を変更することができない。

3 第1項第7号の規定により随意契約による場合は、落札金額の制限内でこれを行うもののとし、かつ、履行期限を除くほか、最初競争入札に付するときに定めた条件を変更することができない。

4 前2項の場合においては、予定価格又は落札金額を分割して計算することができるときに限り、当該価格又は金額の制限内で数人に分割して契約を締結することができる。


第167条の3(せり売り)

 地方自治法第234条第2項の規定によりせり売りによることができる場合は、動産の売払いで当該契約の性質がせり売りに適しているものをする場合とする。


第167条の4(一般競争入札の参加者の資格)

1 普通地方公共団体は、特別の理由がある場合を除くほか、禁治産者及び準禁治産者並びに破産者で復権を得ない者を一般競争入札に参加させることができない。

2 普通地方公共団体は、次の各号の一に該当すると認められる者をその事実があつた後2年間一般競争入札に参加させないことができる。
 その者を代理人、支配人その他の使用人又は入札代理人として使用する者についても、また同様とする。

  1.  契約の履行に当たり、故意に工事若しくは製造を粗雑にし、又は物件の品質若しくは数量に関して不正の行為をした者
  2.  競争入札又はせり売りにおいて、その公正な執行を妨げた者又は公正な価格の成立を害し、若しくは不正の利益を得るために連合した者
  3.  落札者が契約を締結すること又は契約者が契約を履行することを妨げた者
  4.  地方自治法第234条の2第1項の規定による監督又は検査の実施に当たり職員の職務の執行を妨げた者
  5.  正当な理由がなくて契約を履行しなかつた者
  6.  前各号の一に該当する事実があつた後2年を経過しない者を契約の履行に当たり代理人、支配人その他の使用人として使用した者


第167条の5

1 普通地方公共団体の長は、前条に定めるもののほか、必要があるときは、一般競争入札に参加する者に必要な資格として、あらかじめ、契約の種類及び金額に応じ、工事、製造又は販売等の実績、従業員の数、資本の額その他の経営の規模及び状況を要件とする資格を定めることができる。

2 普通地方公共団体の長は、前項の規定により一般競争入札に参加する者に必要な資格を定めたときは、これを公示しなければならない。


第167条の5の2 

 普通地方公共団体の長は、一般競争入札により契約を締結しようとする場合において、契約の性質又は目的により、当該入札を適正かつ合理的に行うため特に必要があると認めるときは、前条第1項の資格を有する者につき、更に、当該入札に参加する者の事業所の所在地又はその者の当該契約に係る工事等についての経験若しくは技術的適性の有無等に関する必要な資格を定め、当該資格を有する者により当該入札を行わせることができる。


第167条の6(一般競争入札の公告)

1 普通地方公共団体の長は、一般競争入札により契約を締結しようとするときは、入札に参加する者に必要な資格、入札の場所及び日時その他入札について必要な事項を公告しなければならない。

2 普通地方公共団体の長は、前項の公告において、入札に参加する者に必要な資格のない者のした入札及び入札に関する条件に違反した入札は無効とする旨を明らかにしておかなければならない。


第167条の7(一般競争入札の入札保証金)

1 普通地方公共団体は、一般競争入札により契約を締結しようとするときは、入札に参加しようとする者をして当該普通地方公共団体の規則で定める率又は額の入札保証金を納めさせなければならない。

2 前項の規定による入札保証金の納付は、国債、地方債その他普通地方公共団体の長が確実と認める担保の提供をもつて代えることができる。


第167条の8(一般競争入札の開札及び再度入札)

1 一般競争入札の開札は、第167条の6第1項の規定により公告した入札の場所において、入札の終了後直ちに、入札者を立ち会わせてしなければならない。
 この場合において、入札者が立ち会わないときは、当該入札事務に関係のない職員を立ち会わせなければならない。

2 入札者は、その提出した入札書の書換え、引換え又は撤回をすることができない。

3 普通地方公共団体の長は、第1項の規定により開札をした場合において、各人の入札のうち予定価格の制限の範囲内の価格の入札がないとき(第167条の10第2項の規定により最低制限価格を設けた場合にあつては、予定価格の制限の範囲内の価格で最低制限価格以上の価格の入札がないとき)は、直ちに、再度の入札をすることができる。


第167条の9(一般競争入札のくじによる落札者の決定)

 普通地方公共団体の長は、落札となるべき同価の入札をした者が2人以上あるときは、直ちに、当該入札者にくじを引かせて落札者を定めなければならない。
 この場合において、当該入札者のうちくじを引かない者があるときは、これに代えて、当該入札事務に関係のない職員にくじを引かせるものとする。


第167条の10(一般競争入札において最低価格の入札者以外の者を落札者とすることができる場合)

1 普通地方公共団体の長は、一般競争入札により工事又は製造の請負の契約を締結しようとする場合において、予定価格の制限の範囲内で最低の価格をもつて申込みをした者の当該申込みに係る価格によつてはその者により当該契約の内容に適合した履行がされないおそれがあると認めるとき、又はその者と契約を締結することが公正な取引の秩序を乱すこととなるおそれがあつて著しく不適当であると認めるときは、その者を落札者とせず、予定価格の制限の範囲内の価格をもつて申込みをした他の者のうち、最低の価格をもつて申込みをした者を落札者とすることができる。

2 普通地方公共団体の長は、一般競争入札により工事又は製造の請負の契約を締結しようとする場合において、当該契約の内容に適合した履行を確保するため特に必要があると認めるときは、あらかじめ最低制限価格を設けて、予定価格の制限の範囲内で最低の価格をもつて申込みをした者を落札者とせず、予定価格の制限の範囲内の価格で最低制限価格以上の価格をもつて申込みをした者のうち最低の価格をもつて申込みをした者を落札者とすることができる。


第167条の10の2

1 普通地方公共団体の長は、一般競争入札により当該普通地方公共団体の支出の原因となる契約を締結しようとする場合において、当該契約がその性質又は目的から地方自治法第234条第3項本文又は前条の規定により難いものであるときは、これらの規定にかかわらず、予定価格の制限の範囲内の価格をもつて申込みをした者のうち、価格その他の条件が当該普通地方公共団体にとって最も有利なものをもって申込みをした者を落札者とすることができる。

2 普通地方公共団体の長は、前項の規定により工事又は製造の請負の契約を締結しようとする場合において、落札者となるべき者の当該申込みに係る価格によつてはその者により当該契約の内容に適合した履行がされないおそれがあると認めるとき、又はその者と契約を締結することが公正な取引の秩序を乱すこととなるおそれがあつて著しく不適当であると認めるときは、同項の規定にかかわらず、その者を落札者とせず、予定価格の制限の範囲内の価格をもつて申込みをした他の者のうち、価格その他の条件が当該普通地方公共団体にとって最も有利なものをもつて申込みをした者を落札者とすることができる。

3 普通地方公共団体の長は、前2項の規定により落札者を決定する一般競争入札(以下「総合評価一般競争入札」という。)を行おうとするときは、あらかじめ、当該総合評価一般競争入札に係る申込みのうち価格その他の条件が当該普通地方公共団体にとって最も有利なものを決定するための基準(以下「落札者決定基準」という。)を定めなければならない。

4 普通地方公共団体の長は、総合評価一般競争入札を行おうとするとき、総合評価一般競争入札において落札者を決定しようとするとき、又は落札者決定基準を定めようとするときは、総務省令で定めるところにより、学識経験を有する者の意見を聞かなければならない。

5 普通地方公共団体の長は、総合評価一般競争入札を行おうとする場合において、当該契約について第167条の6第1項の規定による公告をするときは、同項の規定により公告をしなければならない事項及び同条第2項の規定により明らかにしておかなければならない事項のほか、総合評価一般競争入札の方法による旨及び当該総合評価一般競争入札に係る落札者決定基準についても、公告しなければならない。


第167条の11(指名競争入札の参加者の資格)

1 第167条の4の規定は、指名競争入札の参加者の資格についてこれを準用する。

2 普通地方公共団体の長は、前項に定めるもののほか、指名競争入札に参加する者に必要な資格として、工事又は製造の請負、物件の買入れその他当該普通地方公共団体の長が定める契約について、あらかじめ、契約の種類及び金額に応じ、第167条の5第1項に規定する事項を要件とする資格を定めなければならない。

3 第167条の5第2項の規定は、前項の場合にこれを準用する。


第167条の12(指名競争入札の参加者の指名等)

1 普通地方公共団体の長は、指名競争入札により契約を締結しようとするときは、当該入札に参加することができる資格を有する者のうちから、当該入札に参加させようとする者を指名しなければならない。

2 前項の場合においては、普通地方公共団体の長は、入札の場所及び日時その他入札について必要な事項をその指名する者に通知しなければならない。

3 第167条の6第2項の規定は、前項の場合にこれを準用する。

4 普通地方公共団体の長は、次条において準用する第167条の10の2第1項及び第2項の規定により落札者を決定する指名競争入札(以下「総合評価指名競争入札」という。)を行おうとする場合において、当該契約について第2項の規定により通知するときは、同項の規定により通知しなければならない次項及び前項において準用する第167条の6第2項の規定により明らかにしておかなければならない事項のほか、総合評価指名競争入札の方法による旨及び当該総合評価指名競争入札に係る落札者決定基準についても、通知しなければならない。


第167条の13(指名競争入札の入札保証金等)

 第167条の7から第167条の10まで及び第167条の10の2第5項を除く。)の規定は、指名競争入札の場合にこれを準用する。


第167条の14(せり売りの手続)

 第167条の4から第167条の7までの規定は、せり売りの場合にこれを準用する。


第167条の15(監督又は検査の方法)

1 地方自治法第234条の2第1項の規定による監督は、立会い、指示その他の方法によつて行なわなければならない。

2 地方自治法第234条の2第1項の規定による検査は、契約書、仕様書及び設計書その他の関係書類に基づいて行なわなければならない。

3 普通地方公共団体の長は、地方自治法第234条の2第1項に規定する契約について、契約の目的たる物件の給付の完了後相当の期間内に当該物件につき破損、変質、性能の低下その他の事故が生じたときは、取替え、補修その他必要な措置を講ずる旨の特約があり、当該給付の内容が担保されると認められるときは、同項の規定による検査の一部を省略することができる。

4 普通地方公共団体の長は、地方自治法第234条の2第1項に規定する契約について、特に専門的な知識又は技能を必要とすることその他の理由により当該普通地方公共団体の職員によつて監督又は検査を行なうことが困難であり、又は適当でないと認められるときは、当該普通地方公共団体の職員以外の者に委託して当該監督又は検査を行なわせることができる。


第167条の16(契約保証金)

1 普通地方公共団体は、当該普通地方公共団体と契約を締結する者をして当該普通地方公共団体の規則で定める率又は額の契約保証金を納めさせなければならない。

2 第167条の7第2項の規定は、前項の規定による契約保証金の納付についてこれを準用する。


 第7節 現金及び有価証券

第168条(指定金融機関等)

1 都道府県は、地方自治法第235条第1項の規定により、議会の議決を経て、一の金融機関を指定して、当該都道府県の公金の収納及び支払の事務を取り扱わせなければならない。

2 市町村は、地方自治法第235条第2項の規定により、議会の議決を経て、一の金融機関を指定して、当該市町村の公金の収納及び支払の事務を取り扱わせることができる。

3 普通地方公共団体の長は、必要があると認めるときは、指定金融機関をして、その取り扱う収納及び支払の事務の一部を、当該普通地方公共団体の長が指定する金融機関に取り扱わせることができる。

4 普通地方公共団体の長は、必要があると認めるときは、指定金融機関をして、その取り扱う収納の事務の一部を、当該普通地方公共団体の長が指定する金融機関に取り扱わせることができる。

5 普通地方公共団体の長は、必要があると認めるときは、指定金融機関をして、その取り扱う収納の事務の一部を、郵便振替法第58条に規定する公金に関する郵便振替の方法により、当該普通地方公共団体の長が指定する郵便官署に取り扱わせることができる。

6 指定金融機関を指定していない市町村の長は、必要があると認めるときは、収入役をして、その取り扱う収納の事務の一部を、当該市町村の長が指定する金融機関に取り扱わせることができる。

7 指定金融機関を指定していない市町村の長は、必要があると認めるときは、収入役をして、その取り扱う収納の事務の一部を、郵便振替法第58条に規定する公金に関する郵便振替の方法により、当該市町村の長が指定する郵便官署に取り扱わせることができる。

8 第1項又は第2項の金融機関を指定金融機関と、第3項の金融機関を指定代理金融機関と、第4項の金融機関を収納代理金融機関と、第5項の郵便官署を収納代理郵便官署と、第6項の金融機関を収納事務取扱金融機関と、前項の郵便官署を収納事務取扱郵便官署という。

9 普通地方公共団体の長は、指定代理金融機関、収納代理金融機関又は収納代理郵便官署を指定し、又はその取消しをしようとするときは、あらかじめ、指定金融機関の意見を聴かなければならない。

10 普通地方公共団体の長は、指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関、収納代理郵便官署、収納事務取扱金融機関又は収納事務取扱郵便官署を定め、又は変更したときは、これを告示しなければならない。


第168条の2(指定金融機関の責務)

1 指定金融機関は、指定代理金融機関、収納代理金融機関及び収納代理郵便官署の公金の収納又は支払の事務を総括する。

2 指定金融機関は、公金の収納又は支払の事務(指定代理金融機関、収納代理金融機関及び収納代理郵便官署において取り扱う事務を含む。)につき当該普通地方公共団体に対して責任を有する。

3 指定金融機関は、普通地方公共団体の長の定めるところにより担保を提供しなければならない。


第168条の3(指定金融機関等における公金の取扱い)

1 指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関、収納代理郵便官署、収納事務取扱金融機関及び収納事務取扱郵便官署は、納税通知書、納入通知書その他の納入に関する書類に基づかなければ、公金の収納をすることができない。

2 指定金融機関及び指定代理金融機関は、出納長若しくは収入役の振り出した小切手又は出納長若しくは収入役の通知に基づかなければ、公金の支払をすることができない。

3 指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関及び収納代理郵便官署は、公金を収納したとき、又は公金の払込みを受けたときは、これを当該普通地方公共団体の預金口座に受け入れなければならない。
 この場合において、指定代理金融機関、収納代理金融機関及び収納代理郵便官署にあつては、出納長又は収入役の定めるところにより、当該受け入れた公金を指定金融機関の当該普通地方公共団体の預金口座に振り替えなければならない。

4 収納事務取扱金融機関及び収納事務取扱郵便官署は、公金を収納したとき、又は公金の払込みを受けたときは、これを当該市町村の預金口座に受け入れなければならない。
 この場合において、収納事務取扱金融機関及び収納事務取扱郵便官署は、収入役の定めるところにより、当該受け入れた公金を収入役の定める収納事務取扱金融機関又は収納事務取扱郵便官署の当該市町村の預金口座に振り替えなければならない。


第168条の4(指定金融機関等の検査)

1 出納長又は収入役は、指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関、収納代理郵便官署、収納事務取扱金融機関及び収納事務取扱郵便官署について、定期及び臨時に公金の収納又は支払の事務及び公金の預金の状況を検査しなければならない。

2 出納長又は収入役は、前項の検査をしたときは、その結果に基づき、指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関、収納代理郵便官署、収納事務取扱金融機関及び収納事務取扱郵便官署に対して必要な措置を講ずべきことを求めることができる。

3 監査委員は、第1項の検査の結果について、出納長又は収入役に対し報告を求めることができる。


第168条の5(指定金融機関等に対する現金の払込み)

 指定金融機関を定めている普通地方公共団体において、出納長又は収入役が現金(現金に代えて納付される証券を含む。)を直接収納したときは、速やかに、これを指定金融機関、指定代理金融機関、収納代理金融機関又は収納代理郵便官署に払い込まなければならない。


第168条の6(歳計現金の保管)

 出納長又は収入役は、歳計現金を指定金融機関その他の確実な金融機関への預金その他の最も確実かつ有利な方法によつて保管しなければならない。


第168条の7(歳入歳出外現金及び保管有価証券)

1 出納長又は収入役は、普通地方公共団体が債権者として債務者に属する権利を代位して行うことにより受領すべき現金又は有価証券その他の現金又は有価証券で総務省令で定めるものを保管することができる。

2 出納長又は収入役は、普通地方公共団体の長の通知がなければ、歳入歳出外現金又は普通地方公共団体が保管する有価証券で当該普通地方公共団体の所有に属しないものの出納をすることができない。

3 前項に定めるもののほか、歳入歳出外現金の出納及び保管は、歳計現金の出納及び保管の例により、これを行なわなければならない。


 第8節 財産

 第1款 公有財産

第169条(行政財産である土地を貸し付け又はこれに地上権を設定することができるもの)

 地方自治法第238条の4第2項に規定する政令で定めるものは、次の表の上欄に掲げる区分に応じ、当該下欄に掲げるものとする。
1 行政財産である土地を貸し付けることができるもの
 特別の法律により設立された法人で国又は普通地方公共団体において出資しているもののうち、総務大臣が指定するもの
 港務局、地方住宅供給公社、地方道路公社及び土地開発公社並びに普通地方公共団体が資本金、基本金その他これらに準ずるものの2分の1以上を出資している民法第34条の法人、株式会社及び有限会社
 公共団体又は公共的団体で法人格を有するもののうち、当該普通地方公共団体が行う事務と密接な関係を有する事業を行うもの
 国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会並びに地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会、地方公務員共済組合連合会及び地方議会議員共済会
2 行政財産である土地に地上権を設定することができるもの
 日本鉄道建設公団、帝都高速度交通営団、鉄道事業法(昭和61年法律第92号)第3条第1項の免許を受けた鉄道事業者及び軌道法(大正10年法律第76号)第3条の特許を受けた軌道経営者
 日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団及び地方道路公社
 電気事業法(昭和39年法律第170号)第2条第1項第8号に規定する電気事業者
 ガス事業法(昭和29年法律第51号)第2条第2項に規定する一般ガス事業者及び同条第4項に規定する簡易ガス事業者
 水道法(昭和32年法律第177号)第3条第5項に規定する水道事業者
 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第12条第1項に規定する第1種電気通信事業者


第169条の2(行政財産である土地を貸し付け又はこれに地上権を設定することができる用途)

 地方自治法第238条の4第2項に規定する政令で定める用途は、行政財産である土地の貸付けについては、普通地方公共団体が国、他の地方公共団体又は前条の表の第1号の下欄に掲げるものと1むねの建物を区分して所有する場合に当該建物の用に供することとし、行政財産である土地に対する地上権の設定については、国、他の地方公共団体又は同表の第2号の下欄に掲げるものが経営する次に掲げる施設の用に供することとする。
  1.  鉄道
  2.  道路
  3.  軌道
  4.  電線路
  5.  ガスの導管
  6.  水道(工業用水道を含む。)の導管
  7.  下水道の排水管及び排水渠
  8.  電気通信線路
  9.  前各号に掲げる施設の付属設備


第169条の3(信託の目的)

 地方自治法第238条の5第2項に規定する政令で定める信託の目的は、信託された土地に建物を建設し、又は信託された土地を造成し、かつ、当該土地(その土地の定着物を含む。)の管理又は処分を行うこととする。


第169条の4(売払代金等の納付)

1 普通財産の売払代金又は交換差金は、当該財産の引渡前にこれを納付させなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、普通地方公共団体の長は、普通財産を譲渡する場合において、当該財産の譲渡を受ける者が当該売払代金又は交換差金を一時に納付することが困難であると認められるときは、確実な担保を徴し、かつ、利息を付して、5年以内の延納の特約をすることができる。
 ただし、次の各号に掲げる場合においては、延納期限を当該各号に掲げる期間以内とすることができる。

  1.  他の地方公共団体その他公共団体に譲渡する場合 10年
  2.  住宅又は宅地を現に使用している者に譲渡する場合 10年
  3.  分譲することを目的として取得し、造成し、又は建設した土地又は建物を譲渡する場合 20年
  4.  公営住宅法(昭和26年法律第193号)第44条第1項の規定により公営住宅又はその共同施設(これらの敷地を含む。)を譲渡する場合 30年

3 前項の規定により延納の特約をしようとする場合において、普通財産の譲渡を受けた者が国又は他の地方公共団体であるときは、担保を徴しないことができる。


第169条の5(有価証券の出納)

 第168条の7第2項の規定は、公有財産に属する有価証券の出納についてこれを準用する。


 第2款 物品

第170条(物品の範囲から除かれる動産)

 地方自治法第239条第1項に規定する政令で定める動産は、警察法第78条第1項の規定により都道府県警察が使用している国有財産及び国有の物品とする。


第170条の2(関係職員の譲受けを制限しない物品)

 地方自治法第239条第2項に規定する政令で定める物品は、次の各号に掲げる物品とする。
  1.  証紙その他その価格が法令の規定により一定している物品
  2.  売払いを目的とする物品又は不用の決定をした物品で普通地方公共団体の長が指定するもの


第170条の3(物品の出納)

 第168条の7第2項の規定は、物品(基金に属する動産を含む。)の出納についてこれを準用する。


第170条の4(物品の売払い)

 物品は、売払いを目的とするもののほか、不用の決定をしたものでなければ、売り払うことができない。


第170条の5(占有動産)

1 地方自治法第239条第5項に規定する政令で定める動産は、次の各号に掲げる動産とする。
  1.  普通地方公共団体が寄託を受けた動産
  2.  遺失物法(明治32年法律第87号)第1条若しくは児童福祉法(昭和22年法律第164号)第33条の2若しくは第33条の3の規定により保管する動産又は生活保護法(昭和25年法律第144号)第76条第1項に規定する遺留動産

2 占有動産は、法令に特別の定めがある場合を除くほか、出納長又は収入役がこれを管理する。
 この場合においては、第168条の7第2項の規定を準用する。


 第3款 債権

第171条(督促)

 普通地方公共団体の長は、債権(地方自治法第231条の3第1項に規定する歳入に係る債権を除く。)について、履行期限までに履行しない者があるときは、期限を指定してこれを督促しなければならない。


第171条の2(強制執行等)

 普通地方公共団体の長は、債権(地方自治法第231条の3第3項に規定する歳入に係る債権(以下「強制徴収により徴収する債権」という。)を除く。)について、地方自治法第231条の3第1項又は前条の規定による督促をした後相当の期間を経過してもなお履行されないときは、次の各号に掲げる措置をとらなければならない。
 ただし、第171条の5の措置をとる場合又は第171条の6の規定により履行期限を延長する場合その他特別の事情があると認める場合は、この限りでない。
  1.  担保の付されている債権(保証人の保証がある債権を含む。)については、当該債権の内容に従い、その担保を処分し、若しくは競売その他の担保権の実行の手続をとり、又は保証人に対して履行を請求すること。
  2.  債務名義のある債権(次号の措置により債務名義を取得したものを含む。)については、強制執行の手続をとること。
  3.  前2号に該当しない債権(第1号に該当する債権で同号の措置をとつてなお履行されないものを含む。)については、訴訟手続(非訟事件の手続を含む。)により履行を請求すること。


第171条の3(履行期限の繰上げ)

 普通地方公共団体の長は、債権について履行期限を繰り上げることができる理由が生じたときは、遅滞なく、債務者に対し、履行期限を繰り上げる旨の通知をしなければならない。
 ただし、第171条の6第1項各号の一に該当する場合その他特に支障があると認める場合は、この限りでない。


第171条の4(債権の申出等)

1 普通地方公共団体の長は、債権について、債務者が強制執行又は破産の宣告を受けたこと等を知つた場合において、法令の規定により当該普通地方公共団体が債権者として配当の要求その他債権の申出をすることができるときは、直ちに、そのための措置をとらなければならない。

2 前項に規定するもののほか、普通地方公共団体の長は、債権を保全するため必要があると認めるときは、債務者に対し、担保の提供(保証人の保証を含む。)を求め、又は仮差押え若しくは仮処分の手続をとる等必要な措置をとらなければならない。


第171条の5(徴収停止)

 普通地方公共団体の長は、債権(強制徴収により徴収する債権を除く。)で履行期限後相当の期間を経過してもなお完全に履行されていないものについて、次の各号の一に該当し、これを履行させることが著しく困難又は不適当であると認めるときは、以後その保全及び取立てをしないことができる。
  1.  法人である債務者がその事業を休止し、将来その事業を再開する見込みが全くなく、かつ、差し押えることができる財産の価額が強制執行の費用をこえないと認められるとき。
  2.  債務者の所在が不明であり、かつ、差し押えることができる財産の価額が強制執行の費用をこえないと認められるときその他これに類するとき。
  3.  債権金額が少額で、取立てに要する費用に満たないと認められるとき。


第171条の6(履行延期の特約等)

1 普通地方公共団体の長は、債権(強制徴収により徴収する債権を除く。)について、次の各号の一に該当する場合においては、その履行期限を延長する特約又は処分をすることができる。
 この場合において、当該債権の金額を適宜分割して履行期限を定めることを妨げない。
  1.  債務者が無資力又はこれに近い状態にあるとき。
  2.  債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、その現に有する資産の状況により、履行期限を延長することが徴収上有利であると認められるとき。
  3.  債務者について災害、盗難その他の事故が生じたことにより、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であるため、履行期限を延長することがやむを得ないと認められるとき。
  4.  損害賠償金又は不当利得による返還金に係る債権について、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、弁済につき特に誠意を有すると認められるとき。
  5.  貸付金に係る債権について、債務者が当該貸付金の使途に従つて第3者に貸付けを行なつた場合において、当該第3者に対する貸付金に関し、第1号から第3号までの一に該当する理由があることその他特別の事情により、当該第3者に対する貸付金の回収が著しく困難であるため、当該債務者がその債務の全部を一時に履行することが困難であるとき。

2 普通地方公共団体の長は、履行期限後においても、前項の規定により履行期限を延長する特約又は処分をすることができる。
 この場合においては、既に発生した履行の遅滞に係る損害賠償金その他の徴収金(次条において「損害賠償金等」という。)に係る債権は、徴収すべきものとする。


第171条の7(免除)

1 普通地方公共団体の長は、前条の規定により債務者が無資力又はこれに近い状態にあるため履行延期の特約又は処分をした債権について、当初の履行期限(当初の履行期限後に履行延期の特約又は処分をした場合は、最初に履行延期の特約又は処分をした日)から10年を経過した後において、なお、債務者が無資力又はこれに近い状態にあり、かつ、弁済することができる見込みがないと認められるときは、当該債権及びこれに係る損害賠償金等を免除することができる。

2 前項の規定は、前条第1項第5号に掲げる理由により履行延期の特約をした貸付金に係る債権で、同号に規定する第3者が無資力又はこれに近い状態にあることに基づいて当該履行延期の特約をしたものについて準用する。
 この場合における免除については、債務者が当該第3者に対する貸付金について免除することを条件としなければならない。

3 前2項の免除をする場合については、普通地方公共団体の議会の議決は、これを要しない。


 第9節 住民による監査請求

第172条(住民による監査請求)

1 地方自治法第242条第1項の規定による必要な措置の請求は、その要旨(千字以内)を記載した文書をもつてこれをしなければならない。

2 前項の規定による請求書は、総務省令で定める様式によりこれを調製しなければならない。


 第10節 雑則

第173条(法人の経営状況等を説明する書類)

1 地方自治法第243条の3第2項に規定する政令で定めるその経営状況を説明する書類は、当該法人の毎事業年度の事業の計画及び決算に関する書類とする。

2 地方自治法第243条の3第3項に規定する政令で定める書類は、信託契約で定める計算期ごとの事業の計画及び実績に関する書類とする。


第173条の2(普通地方公共団体の規則への委任)

 この政令及びこれに基づく総務省令に規定するものを除くほか、普通地方公共団体の財務に関し必要な事項は、規則でこれを定める。


  

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